A♯dimコード / A♯m(♭5)コードとは
- A♯dimは、ルート音(根音)から短3度を2つ積み重ねてつくる、
減三和音(ディミニッシュ・トライアド)のコード。 - 構成音は「A♯(ルート音) | C♯(短3度) | E(減5度)」の3音。
※短3度は半音3つ分の音程、減5度は半音6つ分の音程。 - A♯から短3度=半音3つ分の音程はC♯
C♯から短3度=半音3つ分の音程はE
(A♯から数えるとEは減5度=半音6つ分の音程) - A♯m(♭5)はA♯dimと同じコード(構成音が同じ)。
A♯m(♭5)はA♯mから完全5度の音(Fの音)を半音下げて減5度(Eの音)にしたコード。
※ただし、四和音のA♯dim7とA♯m7(♭5)は構成音が異なる別のコードである。 - A♯とB♭は異名同音なのでA♯dimとB♭dim、A♯m(♭5)とB♭m(♭5)は同じコード。
本記事ではA♯dimと表記する。
※異名同音=音名は異なるが実際の音が同じ音 - 「dim」=「diminished(ディミニッシュト)」の略で、「減少した」という意味。
※コード名は「ディミニッシュ」と読む
コード名 | ルート音 | 短3度 | – | 完全5度 |
---|---|---|---|---|
A♯マイナー | A♯ | C♯ | – | F |
コード名 | ルート音 | 長3度 | 減5度 | – |
A♯dim A♯m(♭5) | A♯ | C♯ | E | – |
コードネームの表記・読み方
- A♯dimの読み方は「Aシャープ・ディミニッシュ」
- A♯dimはA♯○と表記されることも。
「○ (まる)」 は「dim」の略記で、dimと同じく「ディミニッシュ」と読む。 - A♯m(♭5)、A♯m-5の読み方は「Aシャープマイナー・フラットファイブ(フラットフィフス)」
「-(マイナス)」 は 「♭(フラット)」の略記。
Aシャープ・ディミニッシュの表記の種類 | 読み方 |
---|---|
A♯dim | Aシャープ・ディミニッシュ |
A♯○ | |
A♯m(♭5) | Aシャープマイナー・フラットファイブ (フラットフィフス) |
A♯m-5 |
A♯dim / A♯m(-5)コードの指板図一覧
覚えやすい簡単な押さえ方(トライアド)
全国のギター教室を地域別に紹介しています。レッスン料金の安さ・特徴が一目でわかる比較表や、最寄りの教室が探しやすい地図などから、自分に合ったギター教室を探せます。
A♯dimコードの転回形の指板図一覧
- 第一転回形:第三音を最低音に置いた形
- 第二転回形:第五音を最低音に置いた形
- 第三転回形:第七音を最低音に置いた形
※転回形:ルート音以外が最低音となるコードの押さえ方
第一転回形
第二転回形
A♯dim / A♯m(-5)のコードトーン表(指板上の構成音の配置)
※コードトーン:三和音、四和音のコードの構成音
A♯dim / A♯m(-5)とは
- A♯dimは「ルート + 短3度 + 減5度」で構成される減三和音(ディミニッシュ・トライアド)のコード
- A♯マイナーコードの完全5度の音Fを半音下げて減5度EにするとA♯dimになる
- 四和音のA♯dim7と区別するために、三和音のA♯dimをA♯m(-5)と表記することもある
- 読み方:A♯dim(Aシャープ・ディミニッシュ) / A♯m(-5)(Aシャープ・マイナー・フラット・ファイブ)
- 「dim」=「diminished(ディミニッシュト)」の略で、「減少した」という意味
※コード名は「ディミニッシュ」と読む
コード名 | ルート音 | 短3度 | – | 完全5度 |
---|---|---|---|---|
A♯マイナー | A♯ | C♯ | – | F |
コード名 | ルート音 | 短3度 | 減5度 | – |
A♯dim | A♯ | C♯ | E | – |
A♯dimとA♯dim7の違い
- A♯dimは三和音、A♯dim7は四和音
- A♯dimに減7度を加えたのがA♯dim7
※減7度は=短7度からさらに半音下げた音(減7度は長6度と異名同音) - ギターコードではA♯dim7をA♯dimと表記することが多いが、構成音が異なる別のコードである
コード名 | ルート音 | 短3度 | 減5度 | – |
---|---|---|---|---|
A♯dim | A♯ | C♯ | E | – |
コード名 | ルート音 | 短3度 | 減5度 | 減7度 |
A♯dim7 | A♯ | C♯ | E | G |
ローコードの押さえ方
ローコード①
■ローコードの押さえ方
1弦は開放弦(弦を押さえない)
6弦は親指か人差し指の先で軽く触れてミュート
ハイコードの押さえ方
6弦ルート①
■6弦6フレットをルート音とするハイコード
1、4弦は人差し指の腹と第二関節あたりで軽く触れてミュート
6弦ルート②
■6弦6フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の腹あたりで軽く触れてミュート
4弦は小指の腹あたりで軽く触れてミュート
6弦ルート②-2
上記の押さえ方から5弦の押弦を省略した形
4、5弦は中指の腹あたりで軽く触れてミュート
6弦ルート③
■6弦6フレットをルート音とするハイコード
1、2弦は人差し指の第二関節あたりで軽く触れてミュート
6弦6フレットを親指で押弦する方法もある
6弦ルート③-2
上記の押さえ方から4弦の押弦を省略した形
4弦も人差し指で触れてミュートする
5弦ルート①
■5弦13フレットをルート音とするハイコード
3弦は薬指の腹で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
5弦ルート①-2
上記の押さえ方から4弦をミュートし、代わりに3弦を押弦した押さえ方
4弦は中指の腹で軽く触れてミュート
5弦ルート①-3
上記の押さえ方から3弦の押弦を省略した形
3弦も中指の腹で軽く触れてミュート
4弦ルート①
■4弦8フレットをルート音とするハイコード
5弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
6弦は鳴らないように弾く
4弦ルート①-2
上記の押さえ方から2弦の押弦を省略した形
2弦は中指の腹で軽く触れてミュート
4弦ルート②
■4弦8フレットをルート音とするハイコード
5、6弦は親指で軽く触れてミュート
覚えやすい簡単な押さえ方(トライアド)
シンプルな押さえ方① (6弦ルート)
■6弦6フレットをルート音とするハイコード
1、2、3弦は人差し指の腹から第一関節あたりで軽く触れてミュート
シンプルな押さえ方② (5弦ルート)
■5弦13フレットをルート音とするハイコード
1、2弦は人差し指の第一関節と第二関節の間あたりでミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
シンプルな押さえ方③ (4弦ルート)
■4弦8フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の腹あたりで軽く触れてミュート
5、6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
シンプルな押さえ方④ (3弦ルート)
■3弦3フレットをルート音とするローコード
4、5、6弦は握り込んだ親指、もしくは押弦していない薬指・小指でミュート
A♯dimの第一転回形
最低音はC♯だが、ルート音をA♯とするA♯dimの転回形コード
C♯はルート音のA♯から見て短3度の音なので第一転回形となる
第一転回形① (4弦ルート)
■4弦8フレットをルート音とするハイコード
1〜3弦は第一関節と第二関節の間あたりで軽く触れてミュート
第一転回形② (4弦ルート)
■4弦8フレットをルート音とするハイコード
5弦は中指の腹で軽く触れてミュート
1、2弦は第一関節と第二関節の間あたりで軽く触れてミュート
第一転回形③ (3弦ルート)
■3弦3フレットをルート音とするハイコード
1、2弦は第一関節あたりで軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
第一転回形④ (2弦ルート)
■2弦11フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の腹あたりで軽く触れれミュート
5、6弦は親指の腹または中指で軽く触れてミュート
第一転回形⑤ (1弦ルート)
■1弦6フレットをルート音とするハイコード
4弦は中指の先で軽く触れてミュート
5、6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
A♯dimの第二転回形
最低音はEだが、ルート音をA♯とするA♯dimの転回形コード
Eはルート音のA♯から見て減5度の音なので第二転回形となる
第二転回形① (5弦ルート)
■5弦13フレットをルート音とするハイコード
1-3弦は人差し指で軽く触れてミュート
第二転回形② (4弦ルート)
■4弦8フレットをルート音とするハイコード
1、2弦は人差し指の腹あたりで軽く触れてミュート
6弦は親指の腹か中指の先で軽く触れてミュート
第二転回形③ (3弦ルート)
■3弦3フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の付け根あたりでミュート
5弦は人差し指の先で、6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
第二転回形④ (3弦ルート)
■2弦11フレットをルート音とするハイコード
4弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
5、6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
A♯dim / A♯m(-5)コードの構成音
音程 | ルート音 | 短3度 | 減5度 |
---|---|---|---|
構成音 | A♯ | C♯ | E |
度数表記の読み方 | |||
---|---|---|---|
R P1 | ルート音 完全1度 | – | – |
M2 | 長2度 | m2 | 短2度 |
M3 | 長3度 | m3 | 短3度 |
P4 | 完全4度 | – | – |
♯4 | 増4度 | – | – |
P5 | 完全5度 | – | – |
♯5 | 増5度 | ♭5 | 減5度 |
M6 | 長6度 | m6 | 短6度 |
M7 | 長7度 | m7 | 短7度 |
– | – | ♭♭7 | 減7度 |
P8 | 完全8度 | – | – |
M9 | 長9度 | – | – |
♯9 | 増9度 | ♭9 | 短9度 |
P11 | 完全11度 | – | – |
♯11 | 増11度 | – | – |
M13 | 長13度 | ♭13 | 短13度 |
画像(指板図やスケール表)は当サイトへリンクを張ってもらえれば転載OKです。