Adimコード(Aディミニッシュ)の押さえ方をギターの指板図で28通り紹介しています。AdimとAm(♭5)は同じコードです。Adimの構成音の解説とAdimのコードトーン表(指板上の音の配置)の掲載もしていますので、ぜひコード学習の参考にしてください。
Adimコード / Am(♭5)コードとは
- Adimは、ルート音(根音)から短3度を2つ積み重ねてつくる、
減三和音(ディミニッシュ・トライアド)のコード。 - 構成音は「A(ルート音) | C(短3度) | E♭(減5度)」の3音。
※短3度は半音3つ分の音程、減5度は半音6つ分の音程。 - Aから短3度=半音3つ分の音程はC
Cから短3度=半音3つ分の音程はE♭
(Aから数えるとE♭は減5度=半音6つ分の音程) - Am(♭5)はAdimと同じコード(構成音が同じ)。
Am(♭5)はAmから完全5度の音(Eの音)を半音下げて減5度(E♭の音)にしたコード。
※ただし、四和音のAdim7とAm7(♭5)は構成音が異なる別のコードである。
→ Adim7とAm7(♭5)の違い - 「dim」=「diminished(ディミニッシュト)」の略で、「減少した」という意味。
※コード名は「ディミニッシュ」と読む
コード名 | ルート音 | 短3度 | – | 完全5度 |
---|---|---|---|---|
Aマイナー | A | C | – | E |
コード名 | ルート音 | 長3度 | 減5度 | – |
Adim Am(♭5) | A | C | E♭ | – |
コードネームの表記・読み方
- Adimの読み方は「Aディミニッシュ」
- AdimはA○と表記されることも。
「○ (まる)」 は「dim」の略記で、dimと同じく「ディミニッシュ」と読む。 - Am(♭5)、Am-5の読み方は「Aマイナー・フラットファイブ(フラットフィフス)」
「-(マイナス)」 は 「♭(フラット)」の略記。
Aディミニッシュの表記の種類 | 読み方 |
---|---|
Adim | Aディミニッシュ |
A○ | |
Am(♭5) | Aマイナー・フラットファイブ (フラットフィフス) |
Am-5 |
Adim / Am(♭5)コードの指板図一覧
覚えやすい簡単な押さえ方(トライアド)
全国のギター教室を地域別に紹介しています。レッスン料金の安さ・特徴が一目でわかる比較表や、最寄りの教室が探しやすい地図などから、自分に合ったギター教室を探せます。
Adimコードの転回形の指板図一覧
- 第一転回形:第三音を最低音に置いた形
- 第二転回形:第五音を最低音に置いた形
- 第三転回形:第七音を最低音に置いた形
※転回形:ルート音以外が最低音となるコードの押さえ方
第一転回形
第二転回形
Adim / Am(♭5)のコードトーン表(指板上の構成音の配置)
※コードトーン:三和音、四和音のコードの構成音
Adim / Am(♭5)とは
- Adimは「ルート + 短3度 + 減5度」で構成される減三和音(ディミニッシュ・トライアド)のコード
- Aマイナーコードの完全5度の音Eを半音下げて減5度E♭にするとAdimになる
- 四和音のAdim7と区別するために、三和音のAdimをAm(♭5)と表記することもある
- 読み方:Adim(Aディミニッシュ) / Am(♭5)(Aマイナー・フラット・ファイブ)
- 「dim」=「diminished(ディミニッシュト)」の略で、「減少した」という意味
※コード名は「ディミニッシュ」と読む
コード名 | ルート音 | 短3度 | – | 完全5度 |
---|---|---|---|---|
Aマイナー | A | C | – | E |
コード名 | ルート音 | 短3度 | 減5度 | – |
Adim | A | C | E♭ | – |
AdimとAdim7の違い
- Adimは三和音、Adim7は四和音
- Adimに減7度を加えたのがAdim7
※減7度は=短7度からさらに半音下げた音(減7度は長6度と異名同音) - ギターコードではAdim7をAdimと表記することが多いが、構成音が異なる別のコードである
コード名 | ルート音 | 短3度 | 減5度 | – |
---|---|---|---|---|
Adim | A | C | E♭ | – |
コード名 | ルート音 | 短3度 | 減5度 | 減7度 |
Adim7 | A | C | E♭ | G♭ |
Adim7は以下の記事で詳しく解説
ローコードの押さえ方
ローコード①
■ローコードの押さえ方
5弦は開放弦(弦を押さえない)
1弦は人差し指の付け根あたりで軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
ローコード①-2
上記の押さえ方から3弦の押弦を省略した形
3弦は人差し指の第一関節あたりで軽く触れてミュート
ハイコードの押さえ方
6弦ルート①
■6弦5フレットをルート音とするハイコード
1、4弦は人差し指の腹と第二関節あたりで軽く触れてミュート
6弦ルート②
■6弦5フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の腹あたりで軽く触れてミュート
4弦は小指の腹あたりで軽く触れてミュート
6弦ルート②-2
上記の押さえ方から5弦の押弦を省略した形
4、5弦は中指の腹あたりで軽く触れてミュート
6弦ルート③
■6弦5フレットをルート音とするハイコード
1、2弦は人差し指の第二関節あたりで軽く触れてミュート
人差し指と中指の押弦を逆にした場合、
1、2弦は人差し指の腹あたりで軽く触れてミュートできる
6弦5フレットを親指で押弦する方法もある
6弦ルート③-2
上記の押さえ方から4弦の押弦を省略した形
4弦も人差し指で触れてミュートする
5弦ルート①
■5弦12フレットをルート音とするハイコード
ローコードの1オクターブ上(12音上)の押さえ方
1弦は人差し指の付け根あたりで軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
ローコードと同様に3弦は省略しても良い
5弦ルート①-2
上記の押さえ方から3弦の押弦を省略した形
3弦は人差し指の第一関節あたりで軽く触れてミュート
5弦ルート②
■5弦12フレットをルート音とするハイコード
3弦は薬指の腹で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
5弦ルート②-2
上記の形から4弦をミュートし、代わりに3弦を押弦した押さえ方
4弦は中指の腹で軽く触れてミュート
5弦ルート②-3
■5弦12フレットをルート音とするハイコード
5弦ルート②の押さえ方から3弦14フレットの押弦を省略した形
3、4弦は中指の腹で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
4弦ルート①
■4弦7フレットをルート音とするハイコード
5弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
4弦ルート①-2
上記の押さえ方から2弦の押弦を省略した形
2弦は中指の腹で軽く触れてミュート
4弦ルート②
■4弦7フレットをルート音とするハイコード
3弦は薬指の腹で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
覚えやすい簡単な押さえ方(トライアド)
シンプルな押さえ方① (6弦ルート)
■6弦5フレットをルート音とするハイコード
1、2、3弦は人差し指の腹から第一関節あたりで軽く触れてミュート
シンプルな押さえ方② (5弦ルート)
■5弦12フレットをルート音とするハイコード
1、2弦は人差し指の第一関節と第二関節の間あたりでミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
シンプルな押さえ方③ (4弦ルート)
■4弦7フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の腹あたりで軽く触れてミュート
5、6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
シンプルな押さえ方④ (3弦ルート)
■3弦14フレットをルート音とするハイコード
4弦は小指の先で、5、6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
または押弦していない中指で4、5、6弦をミュート
Adimの第一転回形
最低音はCだが、ルート音をAとするAdimの転回形コード
Cはルート音のAから見て短3度の音なので第一転回形となる
第一転回形① (4弦ルート)
■4弦7フレットをルート音とするハイコード
1〜3弦は第一関節と第二関節の間あたりで軽く触れてミュート
第一転回形② (4弦ルート)
■4弦7フレットをルート音とするハイコード
5弦は中指の腹で軽く触れてミュート
1、2弦は第一関節と第二関節の間あたりで軽く触れてミュート
第一転回形③ (3弦ルート)
■3弦2フレットをルート音とするハイコード
1、2弦は第一関節あたりで軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
第一転回形④ (2弦ルート)
■2弦10フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の腹あたりで軽く触れれミュート
5、6弦は親指の腹または中指で軽く触れてミュート
第一転回形⑤ (1弦ルート)
■1弦5フレットをルート音とするハイコード
4弦は中指の先で軽く触れてミュート
5、6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
Adimの第二転回形
最低音はE♭だが、ルート音をAとするAdimの転回形コード
E♭はルート音のAから見て減5度の音なので第二転回形となる
第二転回形① (5弦ルート)
■5弦12フレットをルート音とするハイコード
1〜3弦は第一関節と第二関節の間あたりで軽く触れてミュート
第二転回形② (4弦ルート)
■4弦7フレットをルート音とするハイコード
1、2弦は人差し指の腹あたりで軽く触れてミュート
6弦は親指の腹か中指の先で軽く触れてミュート
第二転回形③ (3弦ルート)
■3弦2フレットをルート音とするハイコード
ローコードの押さえ方から5弦の開放弦を省略した形
1弦は人差し指の付け根あたりでミュート
5弦は人差し指の先で、6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
第二転回形④ (2弦ルート)
■2弦10フレットをルート音とするハイコード
4弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
5、6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
Adim / Am(♭5)コードの構成音
度数 | ルート音 | 短3度 | 減5度 |
---|---|---|---|
構成音 | A ラ | C ド | E♭ ミ♭ |
度数表記の読み方 | |||
---|---|---|---|
R P1 | ルート音 完全1度 | – | – |
M2 | 長2度 | m2 | 短2度 |
M3 | 長3度 | m3 | 短3度 |
P4 | 完全4度 | – | – |
♯4 | 増4度 | – | – |
P5 | 完全5度 | – | – |
♯5 | 増5度 | ♭5 | 減5度 |
M6 | 長6度 | m6 | 短6度 |
M7 | 長7度 | m7 | 短7度 |
– | – | ♭♭7 | 減7度 |
P8 | 完全8度 | – | – |
M9 | 長9度 | – | – |
♯9 | 増9度 | ♭9 | 短9度 |
P11 | 完全11度 | – | – |
♯11 | 増11度 | – | – |
M13 | 長13度 | ♭13 | 短13度 |
画像(指板図やスケール表)は当サイトへリンクを張ってもらえれば転載OKです。