今日の実習は豆平鉋の下端の調整と、反鉋を使ったバックカット加工の続きを行いました。
鉋の下端(したば)は、削る時に材に接触するほうの面です。平鉋や豆平鉋のように下端が平面なタイプは、反ったり、すり減ったりして平面ではなくなってきます。平面ではなくなってくると切れが悪くなってしまいます。そこで、出っ張ってしまうと切れが悪くなる原因となる場所を削り、必要な箇所だけ平面を作っておきます。これは「三所当たり(みどころあたり)」と呼ばれるもので、鉋の切れに影響する大事な作業です。
下端の左右の端からそれぞれ15mm幅は削らないので、シャーペンで罫書きをします。真ん中の刃口の周辺も削らないので、ここも15mm幅で罫書きします。この3箇所が「三所(みどころ)」と呼ばれるところです。この三所は平面にしておくので、15mm幅で罫書きした内側の部分をアーチ状に削っていきます。ただし、最深部で0.5mmまでしか削らないので、あまり明確に凹ませるわけではないです。
こちらは削り終わった後の画像なのですが、矢印の箇所が「三所」で、ここは削らず平面のままです。そして、矢印同士の間が少し凹んでいるのがわかるでしょうか?ここを半丸ヤスリで削っていきました。あまり綺麗な曲線になっていないですが、これで下端の調整ができました。
次はバックカット加工の続きです。
こちらの記事で書いたように、叩きノミで木材を削り、バックカット部分の粗加工をしていきました。
その次はこんな感じで反鉋を使って整えていきます。ただ、木材が堅くて木目の向きも一定ではないので、削るのが難しいです。
今日はバックカットの左側だけ反鉋で加工しました。まだ鉋の扱いに慣れていないので、綺麗に加工できていません…。右側のノミで削りすぎた部分も後で調整しないといけないので時間がかかりそうです。反鉋や南京鉋のように下端がアーチ状になっているタイプは、削れるポイントを把握して、その角度を保持しながら削っていくのがポイント。と先生が言ってました。先生がやるとサクサク削れるのに、自分でやると全然削れないので、経験の差を顕著に感じます。
鉋で削る作業は、「木工をやってるぜ感」があって楽しいです。鉋を扱えるようになったら、家具のDIYもしてみたいですね。
今週はここまで。また来週にバックカット加工の続きをします。