m7(♭5)

Em7(♭5)/ Em7-5コードの押さえ方 18通り / 指板図・構成音

Em7(♭5)コードの押さえ方をギターの指板図で9通り紹介しています。Em7(♭5)とEdim7の違いの解説と、Em7(♭5)のコードトーン表(指板上の音の配置)の掲載もしていますので、ぜひコード学習の参考にしてください。

ギタコン運営者:稲垣健太
執筆者:稲垣 健太 Kenta Inagaki
(ケンタトニック)
ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA)2023年入学 ギター歴25年 ドラム歴10年
中学2年の時にギターをはじめ、学生時代は軽音楽部でバンド活動に没頭し、卒業後はCDショップで働きながら多様な音楽に触れる。現在はWebディレクションの仕事をしながら、ESPギタークラフトアカデミーに通いギター製作の専門知識・技術を学んでいる。

Em7(♭5)とは

  • Em7(♭5)は、「ルート + 短3度 + 減5度」の減三和音(ディミニッシュ・トライアド)に短7度(マイナー7th)の音を足したコード
  • 表記:Em7(♭5)、または♭を省略したEm7-5がよく使われる
  • 読み方:Em7(♭5)(Eマイナーセブンス・フラット・ファイブ)
  • ディミニッシュ・トライアドのEdim / Em(♭5)に短7度のDの音を足したのがEm7(♭5)
  • Em7(♭5)は、Em7の完全5度の音を半音下げて減5度(♭5)にしたコードとも言える
  • Em7(♭5)のように「減三和音」に「短7度」を加えた和音を日本語で以下のように呼ぶ
    導七の和音(どうしちのわおん)
    減五短七の和音(げんごたんしちのわおん)
    半減七の和音(はんげんしちのわおん)
    ※いずれもm7(♭5)の呼称
  • Edim / Em(♭5)に減7度を足したEdim7(ディミニッシュ・セブンス)とは別のコード
  • Em7(♭5)は三和音の部分がディミニッシュになっていることから、Eハーフ・ディミニッシュ(略記:Eφ)と呼ばれることも
コード名ルート音短3度減5度
Edim
Em(♭5)
EGB
コード名ルート音短3度減5度短7度
Em7(♭5)EGBD
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Em7(♭5)とEdim7の違い

  • Em7(♭5)は減三和音(ルート + 短3度 + 減5度)に7度(Eから数えてDの音)を加えたコード
  • Edim7は減三和音(ルート + 短3度 + 減5度)に7度(Eから数えてD♭の音)を加えたコード
    ※減7度は短7度からさらに半音さげた音程
  • Em7(♭5)は「導七の和音(半減七の和音)」、Edim7は「減七の和音」と呼び分ける
コード名ルート音短3度減5度短7度
Em7(♭5)EGBD
コード名ルート音短3度減5度減7度
Edim7
EGBD
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Em7(♭5)とGm6は構成音が同じ

  • Em7(♭5)とGm6は構成音が同じなので、互いに転回形として使える

※転回形=最低音がルート以外の場合のコード

コード名ルート音短3度減5度短7度
Em7(♭5)E
G
B
D
コード名ルート音短3度完全5度長6度
Gm6
G
B
D
E
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コードネームの表記

  • Em7(♭5)はEm7-5やEφと表記することがある
  • Em7(♭5)の読み方は「Eマイナー・セブンス・フラットファイブ」
  • Em7-5の読み方はEm7(♭5)と同じく「Eマイナー・セブンス・フラットファイブ」
    ※「- (マイナス)」は「♭ (フラット)」の略記
  • Eφの読み方は「ハーフ・ディミニッシュ」
Em7(♭5)の表記の種類読み方
Em7(♭5)Eマイナー・セブンス・フラットファイブ
Em7-5
Eハーフ・ディミニッシュ

Em7(♭5)コードの指板図一覧

ギターコード表の見方

  • ギターのEm7(♭5)のローコードの指板図
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(4弦2フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(5弦7フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(5弦7フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(5弦7フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(4弦2フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(6弦12フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(6弦12フレットをルート音とするハイコード)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(6弦12フレットをルート音とするハイコード)

Em7(♭5)コードの指板図一覧(転回形)

  • 第一転回形第三音を最低音に置いた形
  • 第二転回形第五音を最低音に置いた形
  • 第三転回形第七音を最低音に置いた形

※転回形:ルート音以外が最低音となるコードの押さえ方

第一転回形

  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(4弦2フレットをルート音とするコードの第一転回形)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(2弦5フレットをルート音とするコードの第一転回形)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(3弦9フレットをルート音とするコードの第一転回形)

第二転回形

  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(5弦7フレットをルート音とするコードの第二転回形)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(3弦9フレットをルート音とするコードの第二転回形)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(4弦14フレットをルート音とするハイコードの第二転回形)

第三転回形

  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(2弦5フレットをルート音とするコードの第三転回形)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(3弦9フレットをルート音とするコードの第三転回形)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(3弦9フレットをルート音とするコードの第三転回形)
  • ギターのEm7(♭5)コードの指板図(1弦12フレットをルート音とするコードの第三転回形)

▶ ギターコード一覧

ギターコード表の見方

全国のギター教室を地域別に紹介しています。レッスン料金の安さ・特徴が一目でわかる比較表や、最寄りの教室が探しやすい地図などから、自分に合ったギター教室を探せます。

Em7(♭5)のコードトーン表(指板上の構成音の配置)

Em7(♭5)のコードトーン表

※コードトーン:三和音、四和音のコードの構成音

▶ ◯m7(♭5)の構成音
指板上の音の配置一覧

ローコードの押さえ方

  • ローコード(オープンコード):開放弦を含む押さえ方
  • ハイコード:開放弦を含まない押さえ方

ローコード①

ローコードの押さえ方
1、3、6弦は開放弦

ギターのEm7(♭5)のローコードの指板図

ハイコードの押さえ方

6弦ルート①

6弦12フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の腹あたりで軽く触れてミュート
5弦は中指の腹あたりで軽く触れてミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(6弦12フレットをルート音とするハイコード)

6弦ルート②

6弦12フレットをルート音とするハイコード
ローコード①の1オクターブ上(12音上)の押さえ方
12フレットの1〜6弦を人差し指でセーハ

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(6弦12フレットをルート音とするハイコード)

6弦ルート③

6弦12フレットをルート音とするハイコード
親指は6弦を押弦しながら5弦に軽く触れてミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(6弦12フレットをルート音とするハイコード)

5弦ルート①

5弦7フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の付け根あたりで軽く触れてミュート
6弦は人差し指の先で軽く触れてミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(5弦7フレットをルート音とするハイコード)

5弦ルート②

5弦7フレットをルート音とするハイコード
4弦は中指の腹で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(5弦7フレットをルート音とするハイコード)

5弦ルート③

5弦7フレットをルート音とするハイコード
2〜4弦を人差し指でセーハ
6弦は薬指の先で軽く触れてミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(5弦7フレットをルート音とするハイコード)

4弦ルート①

4弦2フレットをルート音とするハイコード
5弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(4弦2フレットをルート音とするハイコード)

1〜3弦を薬指でセーハする押さえ方

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(4弦2フレットをルート音とするハイコード)

4弦ルート②

4弦14フレットをルート音とするハイコード
5弦は小指の先で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹でミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(4弦2フレットをルート音とするハイコード)

Em7(♭5)の第一転回形

最低音はGだが、ルート音をEとするEm7(♭5)の転回形コード
Gはルート音のEから見て短3度の音なので第一転回形となる

  • 転回形:ルート音以外が最低音となるコードの押さえ方
  • 基本形:ルート音が最低音となる形
  • 第一転回形第三音を最低音に置いた形
  • 第二転回形第五音を最低音に置いた形
  • 第三転回形第七音を最低音に置いた形

第一転回形① (4弦ルート)

4弦2フレットをルート音とするコード
1弦は人差し指の付け根あたりで軽く触れてミュート
5弦は中指の腹で触れてミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(4弦2フレットをルート音とするコードの第一転回形)

第一転回形② (3弦ルート)

3弦9フレットをルート音とするコード
1弦は人差し指の第一関節あたりで軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(3弦9フレットをルート音とするコードの第一転回形)

第一転回形③ (2弦ルート)

2弦5フレットをルート音とするコード
5フレットの1〜4弦を人差し指でセーハ
5弦はセーハしている人差し指の先で触れてミュート
6弦は鳴らさないように弾く

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(2弦5フレットをルート音とするコードの第一転回形)

Em7(♭5)の第二転回形

最低音はB♭だが、ルート音をEとするEm7(♭5)の転回形コード
B♭はルート音のEから見て減5度の音なので第二転回形となる

第二転回形① (5弦ルート)

5弦7フレットをルート音とするコード
1、2弦は人差し指の第一関節あたりで軽く触れてミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(5弦7フレットをルート音とするコードの第二転回形)

第二転回形② (4弦ルート)

4弦14フレットをルート音とするコード
1弦は人差し指の付け根あたりでミュート
6弦は親指の腹、または中指の先で軽く触れてミュート

Em7-5-4S12F-2nd-inversion.png" alt="ギターのEm7(♭5)コードの指板図(4弦14フレットをルート音とするハイコードの第二転回形)

第二転回形③ (3弦ルート)

3弦9フレットをルート音とするコード
8フレットの1〜4弦を人差し指でセーハ
5、6弦はミュート
5弦はセーハしている人差し指の先で触れてミュート
6弦は鳴らさないように弾くか、1弦6フレットを小指で押弦してネックを握り込む形にすると親指の腹で6弦をミュートできる

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(3弦9フレットをルート音とするコードの第二転回形)

Em7(♭5)の第三転回形

最低音はDだが、ルート音をEとするEm7(♭5)の転回形コード
Dはルート音のEから見て短7度の音なので第三転回形となる

第三転回形① (3弦ルート)

3弦9フレットをルート音とするコード
1、2弦は人差し指の第一関節から第二関節あたりで軽く触れてミュート

Em7-5-3S7F-3rd-inversion.png" alt="ギターのEm7(♭5)コードの指板図(3弦9フレットをルート音とするコードの第三転回形)

第三転回形② (3弦ルート)

3弦9フレットをルート音とするコード
8フレットの2〜4弦を人差し指でセーハ
1弦はセーハしている人差し指の第一関節あたりで軽く触れてミュート
5弦は薬指の腹で軽く触れてミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(3弦9フレットをルート音とするコードの第三転回形)

第三転回形③ (2弦ルート)

2弦5フレットをルート音とするコード
1弦は人差し指の付け根あたりで軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(2弦5フレットをルート音とするコードの第三転回形)

第三転回形④ (1弦ルート)

1弦12フレットをルート音とするコード
5弦は中指の先で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート

ギターのEm7(♭5)コードの指板図(1弦12フレットをルート音とするコードの第三転回形)

▶ ギターコード一覧

ギターコード表の見方

Em7(♭5)コードの構成音

度数ルート音短3度減5度短7度
構成音E
G
B
D
Em7(♭5)コードの構成音を五線譜で表記 Em7(♭5)コードの構成音を鍵盤で表記
度数表記の読み方
R
P1
ルート音
完全1度
M2長2度m2短2度
M3長3度m3短3度
P4完全4度
♯4増4度
P5完全5度
♯5増5度♭5減5度
M6長6度m6短6度
M7長7度m7短7度
♭♭7減7度
P8完全8度
M9長9度
♯9増9度♭9短9度
P11完全11度
♯11増11度
M13長13度♭13短13度

▶ ギターコード一覧

ギターコード表の見方

画像(指板図やスケール表)は当サイトへリンクを張ってもらえれば転載OKです。

ABOUT ME
執筆者:稲垣 健太(ケンタトニック)
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

音楽関係の仕事の経験、ギター製作の経験、音楽教室に通った実体験をもとに、音楽に役立つ情報を発信。

■音楽歴
中学2年生の時にギターを始める
高校1年生の時にドラムを始める
大学で軽音楽部に所属し、ボーカル、ギター、ベース、ドラムを演奏
39歳からボイトレに通い始める
42歳でギタークラフトを始める
└2023年4月にギタークラフトの専門学校・ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA)に入学
└ギター製作やリペアの専門技術・専門知識を習得中

■音楽関連の仕事歴
[2006〜2009年]
大手CD・レコード販売店でロック、ジャズの仕入・販売を担当。
[2011年〜]
フリーランスのWebライター・Webディレクターとして開業。
大手音楽教室からの委託でボイトレサイトの運営、ボイトレ記事の執筆・編集に携わる。

■音楽教室の通い歴
[1995〜2000年まで]
某大手ギター教室に通う
[1997〜2002年まで]
某大手ドラム教室に通う
[2020年〜現在]
某大手音楽教室のボイトレ・話し方コースに通い中
ESPギタークラフトアカデミーにて月3回プロギタリストによる演奏授業を受講

■愛機
Stilblu #036 / #039 /#099
g'7 special(g7-TLT Type 2S)
Nashguitars S-57
Tom Anderson(Drop Top Classic -Deep Tobacco Fade)
TMG Gatton Thinline
Fender Custom Shop 1956 Stratocaster NOS
Gibson USA Exclusive Model / Les Paul Standard 60s Honey Lemon Burst

所有ギター一覧

■製作したギター
ギタークラフトアカデミー第1作目:
ポリゴンライン
ギタークラフトアカデミー第2作目:
Stand-Alone
ギタークラフトアカデミー第3作目:
Thin-Marauder


■好きなバンド
U2、Sigur Ros、THE 1975、Mr.Children、the band apart、くるり、SIAM SHADE、VAN HALEN

■ブログ
ギタークラフト製作日記
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