コーティング弦とは
表面に特殊なコーティングを施した弦のこと。手汗や空気中の水分などによって弦が錆びるのを防ぐことができ、通常の弦と比べて張り替えたばかりの感覚が長持ちする。
登場したばかりの頃は「弾き心地が悪い」「音が悪い」と、コーティング弦に批判的な意見も多く見られたが、近年は研究が進み欠点が解消され、以前と比べて格段にその評価は高まっている。プロのミュージシャンが愛用していたり、大手メーカー(Taylor、Tom Anderson、Ibanezなど)が工場出荷時の弦として採用しているケースも多い。
コーティング弦のメリット・デメリット
- 張り替えたばかりの感覚を長期間維持できる。
- 長持ちで、現交換の回数を減らすことができる。
- スライドがなめらかで、フィンガリングノイズが出にくい。
- 単価は高いが、長持ちすることを考えるとコスパが高い。
- 音抜けが悪くなる。
- コーティングが厚いと、ピックスクラッチがイマイチ。
- 単価が高くなる。
- 選択肢が少ない。
代表的なコーティング弦
Elixir
コーティング弦の先駆けであり、現在最も多く使われているのがElixir(エリクサー)。ワウンド弦のコーティングだけでなく、プレーン弦にも耐久性を高める特殊な加工が施されている。
エリクサーからは現在3種類のエレキ弦が発売されている。
高音質、長寿命を実現するエリクサーの定番「NANOWEB」。
元祖エリクサーのエレキ弦「POLYWEB」。温かみのある音質を長期間保つ。
2017年に登場した「OPTIWEB」シリーズ。ノンコーティング弦のようなクリスピーサウンドと、自然な弾き心地。
D'Addario
ナンバーワン弦メーカーのダダリオが発売するコーティング弦『XT』シリーズ。
ERNIE BALL
人気の弦メーカー・アーニーボールの『COATED SLINKY』シリーズ。プレーン弦のポールエンドにチタニウムを巻きつけた『レインフォースド・テクノロジー』によって、ズレや弦切れを防ぎ、高い強度を実現している。