「愛器」と「愛機」の使い分け
自分の愛用するギターを表すときに、「愛器」と書くか「愛機」と書くか、迷いますよね。エフェクターも「愛器」か「愛機」かで迷います。
結論から言うと、「ギターは愛器」、「エフェクターは愛機」と使い分けます。理由を説明します。
ギターは愛器、エフェクターは愛機と書く理由
ギターは楽器であるため、「愛用する楽器」=「愛器」と表現します。
エフェクターは楽器ではなく機器であるため、「愛用する機器(機材)」=「愛機」と表現します。
愛機も愛器も意味はほとんど同じなのですが、「楽器」と「機材」という違いがあるので、ギターは愛器、エフェクターは愛機と分けたほうがよいでしょう。
国語辞典での「愛器」と「愛機」の違い
ではここで、国語辞典を引用して「愛器」と「愛機」の違いを解説します。
新解明国語辞典(第七版)では以下のように説明しています。
愛器
その人の使いなれた楽器。愛機
その人の使いなれた飛行機・写真機など。
三省堂国語辞典(第七版)では以下のように説明しています。
愛器
愛用の楽器・器具。愛機
気に入ってたいせつにあつかう、機械・写真機・飛行機・機関車など。
いずれの国語辞典を見ても、愛器は楽器を示す言葉であることがわかります。アコースティックギターでもエレキギターでも、楽器であれば愛器と記すのが正しい使い方であると解釈できます。
一方の愛機は、飛行機・写真機といった機械や機器を例として挙げています。ギターのエフェクターは機器であるため、国語辞典が挙げている機械や機器に含まれると考えられます。機器にも「器」が含まれるのでややこしいですが、エフェクターは楽器ではなく、ギターという楽器に音響効果をもたらす機材であるため、愛機とするのが正しい使い方であると解釈できます。
さて、ここで「エレキギターは機器に含まれるか?」という疑問が出てきます。エレキギターは電気回路を持つ楽器ですが、あくまでも楽器であって、機械や機器ではありません。なので、やはりギターは愛器と記すのが正しいのです。