ステンレスフレットとは
「ステンレスフレット」は、その名の通りステンレス製のフレットのこと。一般的なニッケルシルバーのフレットと比べて耐久性が高く、様々なメリットがある。
Tom Andersonでは全てのモデルにJESCAR製のステンレスフレットが使われているなど、ハイエンドギターを中心にステンレスフレットを採用するメーカーも増えている。
ステンレスフレットのメリット
- 耐久性が非常に高く、磨り減る心配がない
- 錆びやくすみがなく、メンテナンスの手間がない
- 音の立ち上がりが良い
- サスティーンが優れている
- なめらかでスムーズな弾き心地
ステンレスフレットの最大のメリットと言えるのは耐久性の高さ。ニッケルシルバーは弦よりも柔らかいため、弾くごとにフレットが削れていってしまうが、ステンレスは弦よりも硬いため削れる心配が少ない。フレットが削れることによる音や機能面の低下が無く、長期間使ってもフレット交換のコストがかからないのも大きなメリットとなる。
また、錆びやくすみがなく、普段のメンテナンスも楽になる。ピカピカな状態をキープでき、摩擦係数も低いので、チョーキングなどのプレイは非常に滑らかでスムーズな弾き心地が続く。
ステンレスフレットのデメリット
- 高音が強調され、うるさくなる
- 加工に手間がかかる
ステンレスの硬さによるデメリットとされているのが、高音が強調され過ぎてしまうという点。キンキンとしたうるさい音になってしまうという声が多く、ニッケルシルバーからステンレスへとフレット交換をした際に大きくサウンドが変化してしまう可能性もある。
また、ニッケルシルバーと比べて硬度が高い分だけ加工には手間がかかり、交換時の費用が高めになりがち。ただ、消耗が少なくその後のフレット交換が不要なので、後々のメンテナンス費がかからないと考えれば、長い目で見たコストパフォーマンスは高いとも言える。最近では低価格帯のモデルにステンレスフレットが採用されているケースもある。
Freedom Custom Guitar Researchのステンレスフレット
様々なメリットがあるものの、一方で高音の点で弱点も持つステンレスフレット。その弱点を改善して作られたのがFreedom Custom Guitar Research(F.C.G.R.)のステンレスフレット『SPEEDY』と『WARM』。従来のステンレスフレットと比べて柔らかいステンレスフレットとなっており、耐久性は少し犠牲にしつつも、硬すぎず高音がマイルドになるよう作られている。
従来のニッケルシルバーのフレットは硬度を表す「ビッカース硬さ」の数値が160〜200程度。JESCAR社のステンレスフレットが「300」であるのに対し、F.C.G.R.の『SPEEDY』はその数値が「210」となっており、ニッケルよりやや硬めの高い耐久性とニッケルシルバーに近い音質を持っている。『WARM』は硬度「160」でニッケルシルバーと同等の柔らかさであり、より近い音質を持ちながらもメンテナンスフリーというステンレスのメリットを兼ね備えている。
フレットはいつもピカピカで清々しいフレットであり続けて欲しい...
そこでオススメしたいのが、Freedom C.G.R. オリジナルの「ステンレスフレット」!
リペアについて⇒http://t.co/8fhF8q1vTt pic.twitter.com/yrjAjZ21wx— Freedom C.G.R. (@Freedomcgr) September 30, 2015