Guitar Licks (ギターリックス)とは
音楽で使われる「Lick(リック)」は、曲中のワンフレーズやソロや伴奏の一部として使う短いフレーズを指す。主にギターのフレーズを指して使われる言葉。リフとは異なり、特定の楽曲に限定しない短いフレーズをリックと呼ぶ。
「フレーズのアイデア」という意味合いで使われることも。即興演奏などで使うフレーズのアイデアとしてリックを用いたりする。
複数形で「Licks(リックス)」と書く場合は、「フレーズ集」といった意味で使われる。この場合も特定の楽曲のフレーズではなく、フレーズのアイデア的な意味合いが強い。
他には、マイナー・ペンタトニック・スケールを使ったフレーズ、定番のコード進行をアレンジしたフレーズなど、「定番のフレーズ」や「そのジャンルの音楽でよく使われる常套句」、「十八番」のような意味でも使われる。
Riff(リフ)との違い
人によってリックとリフの解釈が異なるため定義が難しいが、以下のように解釈されることが多い。
- リフは特定の楽曲で繰り返し使うフレーズ(著作権あり)
- リックは楽曲を限定しない・曲の一部で使う短いフレーズ(基本的に著作権なし)
「Riff(リフ)」は、特定の楽曲で繰り返し使用されるフレーズで、それ自体で何の曲を演奏しているか判別できるものを指す。
リフはそれ自体が曲の主要な旋律であったり、曲の雰囲気を表したりするもの。対して、リックはそれ単体では曲の主旋律にはならず、ソロの一部のフレーズや伴奏などで使われる。
また、リフは作曲に関わるため、著作権のあるフレーズと言える。たとえば、Deep Purpleの『Smoke on the Water』のイントロ、Nirvanaの『Smells Like Teen Spirit』のイントロのギターなどが代表的なリフとして挙げられる。
一方、リックは楽曲を限定しないフレーズで、それ自体では特定の曲の演奏にはならない。いわば著作権がないフレーズと言える。
リフが作曲を伴う完全な音楽的なフレーズであるのに対し、リックは不完全な音楽的アイデアというニュアンスが強い。ただ、曲の一部で使っているフレーズをリックとして紹介する場合、著作権の判断が難しい。定番フレーズとして使われるリックの場合、どこかで聴いたフレーズだと感じることもあるかもしれない。
Guitar Licks(ギター・リックス)の例
井草聖二氏のギターリックス
ブルース・リックス
ネオソウル・リックス
ジャズ・リックス
カントリー・リックス
Drum Licks(ドラム・リックス)の例
ドラマー川口千里によるDrum Licks講座