Fender Telecaster Deluxeとは
Fender Telecaster Deluxe(テレキャスター・デラックス)は、フェンダー社が1972年から1981年まで製造していたソリッドギター。しばらく廃盤となっていたが、2004年に復刻。1970年代のオリジナルモデルのリイシュー版を販売している。
Telecaster Customとの違い
Telecaster Deluxeは、同じく1972年に登場したTelecaster Customと非常に似ている。両機の違いはリアピックアップとヘッドストックの形状。
ピックアップの違い
Telecaster Deluxeは、フロントとリアの両方がハムバッキング・ピックアップ。
Telecaster Customは、フロントがハムバッキング・ピックアップ、リアがシングルコイル・ピックアップ。
Telecaster Deluxeはピックアップはハムバッキングを搭載している関係で、Telecaster Customとは異なるブリッジを採用している。
Telecaster Deluxe(フロント/リア:ハムバッキング・ピックアップ)
Telecaster Custom(フロント:ハムバッキング・ピックアップ、リア:シングルコイル・ピックアップ)
ヘッドストックの違い
Telecaster Deluxeのヘッドストックはラージヘッド
Telecaster Customのヘッドストックはスモールヘッド
Telecaster Customのスペックや特徴は別記事で詳しく解説。
Telecaster Plus Deluxeとの違い
Telecaster Plus Deluxe(1989〜1990年製造)というモデルがあるが、Telecaster Deluxeとは全く異なるモデル。
Telecaster Plus(テレキャスター・プラス)は1980年代後半から1990年中期くらいまで販売されていたモデルで、レース社製のLaceSensor(レースセンサー)ピックアップを搭載している。LaceSensorピックアップはローノイズで独特なサウンドが特徴。
Telecaster Plus Deluxeはリアにハムバッキング・ピックアップを搭載したモデルで、トレモロブリッジも搭載されていた。
こちらがTelecaster Plus Deluxe。見たとおり、Telecaster Deluxeと全く異なるモデルであることがわかる。
Telecaster Deluxeの特徴
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ボディボディシェイプはテレキャスタータイプ。オリジナルモデルのボディ材はアルダー、またはアッシュ。
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ネックネックはメイプル。指板はメイプルかローズウッド。ネックプレートは3点止めを採用。
リイシューモデルでも3点止めを再現。
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ヘッドストックヘッドストックの形状はテレキャスタータイプ。サイズはラージヘッド。「TELECASTER」というデカールの横に「DELUXE」のモデル名が書かれている。
トラスロッドはヘッドから調整するタイプで、弾丸のような形状をしたブレット型のトラスロッドナットを搭載。
※こちらはリイシュー版のヘッドストック。
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ピックガード通常のテレキャスターと比べてサイズが大きいピックガードを搭載。ボディ左上のスイッチの部分までピックガードに覆われている。
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ピックアップフロントとリアの両方にハムバッキング・ピックアップ(ワイドレンジハムバッカー)を搭載。ピックアップカバーには「Fender」のロゴが刻印されている。
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ブリッジTelecaster Deluxeのために新しくデザインされたブリッジ・サドルを搭載。リアにハムバッキング・ピックアップを搭載している都合で、スタンダードなテレキャスターのブリッジを載せられない。
こちらはリイシュー版のブリッジ。ストリングスルーボディ式の6サドルハードテール/Stratocasterブリッジを搭載。
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コントロール/スイッチボリューム×2、トーン×2。スイッチは3WAY(フロント/フロント+リア/リア)。
Fender Telecaster Deluxeの試奏動画
1973年製のTelecaster Deluxeの試奏動画
リイシュー版のVintera Series '70s Telecaster Deluxeの試奏動画
Sum41のフロントマン・Deryck Whibley(デリック・ウィブリー)のシグネイチャーモデル(Squier製)。リアにハムバッキング・ピックアップ1発のみで、コントロールは1ボリューム・1トーンという仕様。