前回はメイプルネック材の粗加工をしました。
今回はトラスロッドの埋め込みをします。
↓前回作業

↓今回はベースのロッド溝なので、ギターのロッド溝の場合はこちらの記事で解説。

センターラインを罫書きし、トラスロッドのエンド部用の治具をセッティング。
0フレットを中心に前後3mmの幅でザグリます。
トリマーは2mm内側に掘れるので、治具は0フレットから前後5mmの幅があります。

アジャスト側の治具のセッティング。
今回は指板をツバ出しにしてホイールナットを設置するので、アジャスト溝はそれを考慮した位置に掘ります。

ロッド溝の罫書きをします。
センターラインから左右3mmの位置がロッド溝の実線です。
ロッド溝の実線から2mm外側に加工線を罫書きしています。

ギターの場合は7フレットが最深の13mmになるように掘りますが、ベースは8フレットが最深13mmになるように掘ります。

ビスの締め具合で治具の傾きが変わるので、スケールを当てて左右で均等な隙間になっているか確認します。

写真を取り忘れましたが、トリマーをロッド溝の治具の左右どちらかに寄せてみて、実線(仕上げ線)に収まるか確認します。
左右どちらに寄せるか決めたら、そちら側にトリマーを寄せて溝を掘ります。

ロッド溝掘り治具を外す前に埋め木を置き、ロッド溝の形状に沿って罫書きをしておきます。

トリマーでエンド溝を掘ると角が丸くなっているので、ノミやマイクロチゼルで角を作ります。

ロッド溝の形に合わせてロッドを曲げます。
ベースはスケールが長いのでロッドが溝の形になかなか合わない、、、

次はロッドの長さを調整します。
ロッドナットから5mm残して切断します。


kure5-56をダイスとネジ山の間に吹き付けてダイスを回します。

ダイスは一周くらい回したら、半周くらい反対回しをします。
削れた鉄くずがネジ山に挟まってしまうので反対に回して取り除きます。
回していて硬さを感じたらkure5-56を吹き付けて滑らかにします。

ネック材のエンドにホイールナットを差し込むための穴を開けておきます。
ネックの厚みの中心ではなく、指板トップ面から7mmに位置を中心にします。

トラスロッドの埋め木を罫描きした曲線に沿ってバンドソーで粗加工します。

埋め木の厚さを豆平鉋で削ってロッド溝に合うように調整します。

だいたい合いましたが、エンド側を少し削りすぎたので新聞紙を挟んで隙間を埋めます。

少し工程の説明を端折りますが、埋め木の接着です。
これで一日置きます。

こちらが一日置いた状態。
しっかり接着できているので、埋め木の余分な部分を削っていきます。

叩きノミ(小)でざっくり削ります。
叩きノミ(大)だと刃の角が指板面に当たって傷つく可能性があるので、(小)のほうを使います。

叩きノミで削っていると指板面より下まで削れてしまった箇所があったので、切れ込みを何箇所か追加します。





























