2年生の授業がスタート。
2年生になると、上級生(3年生、4年生)と一緒の教室で作業をします。
2年生の1作目(通算4作目)は、ボルトオンネックのギターを作ります。
ボルトオンは、セットネックやスルーネックと比べて作業効率が良いと言われるため、作るのが簡単そうというイメージがありますが、ネックエンドとネックポケットの加工精度が求められるため難しいとのことです。
まずは製図からやっていきます。
今回はストラトタイプのボルトオンを作ります。
この記事の内容を動画で簡単にまとめています。
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スペック
- ボディシェイプはストラトタイプ(外周はストラトよりも約2%小さく設計)
- ボディ材はアルダー
- ネック材はメイプル
- 指板材はホンジュラスローズ
- 指板エンドはツバだし(ヒサシあり)
- ピックアップは3シングル
- コントロールは1ボリューム、2トーン
- ブリッジはシンクロナイズドトレモロ(2スタッドトレモロ - 510T-FE1)
- フレット数は22フレット
- ホイールナットを使用(ESP TRUSS ROD WHEEL NUT)
- 12フレットの厚みは25mm(1フレットで23mm)
- ゴールドパーツを使用(ペグ、ブリッジ、ジャックプレート)

ネックエンド周りの設計。
今作は22フレットにするために、指板がネック材よりも長い「ツバ出し(ヒサシ)」にします。
ツバ出しにすることでネックポケットの深さを変えずに22フレット仕様にすることができます。

こちらはk.nyuiのツバ出しのネックです。
ネックエンドよりも指板が飛びています。
ツバ出しの指板形状は、このK.Nyui Custom Guitarをプロデュースしている乳井和彦氏が開発したそうです。

トラスロッドにはホイールナットを取り付けます。
ホイールナットはネックエンド部分に取り付けることで、ネックをボディから外さずにトラスロッドを回すことができるパーツです。
穴の開いた部分に5mmの六角レンチを差し込むとトラスロッドが回ります。
今回はESP製のホイールナットを使います。

ブリッジ周り。
2スタッドのシンクロトレモロは、6点支持タイプと寸法が異なります。
6点支持タイプと同じ寸法で設計するとザグリが見えてしまったりするので、2スタッド用に寸法を取ります。
2つのアンカーの位置が大事で、内容は公開できませんが、学校で配布されたプリントを元に設計しました。
6点支持は6つの支点があるため摩擦抵抗が多く、トレモロを動かしたときに固定しているビスに最低でも3箇所に摩擦がかかるため、アームダウンから元の位置に戻りにくいというデメリットがあります。
一方、2点支持は支点が2つなので6点支持よりも摩擦抵抗が少なく、またブリッジプレートとの接点であるスタッドのくびれにかかる摩擦は1箇所なのでアームダウンから元の位置に戻りやすく、チューニングが安定しやすいというメリットがあります。

ネックエンド周りの側面図。
ツバだし(ヒサシ)があるので、ネックエンドから9mm飛び出していて、ボディトップ面との間に3mmの隙間があります。
ネックエンド周りの厚みは26mm(ネック材20mm+指板材6mm)取ります。
12フレットが厚み25mmあり、ネックエンド周りの厚みは26mmなので、ヒール周りの傾斜はかなり緩めです。

コントロール部分の正面図。
ストラトは、コントロールとザグリが結構シビアです。
レバースイッチは配線材の幅も考慮し、ザグリ外周から2mm離した位置に設置します。
リアピックアップ用のトーンは内側に配線しますし、実寸はもう少し小さいので、ザグリ外周ギリギリの位置でも問題ないとのことです。

ピックガードの形状について。
正面から見て、フロントピックアップの左側の部分とピックガードの外周が結構密接しています。
実際にこれくらい密接しているので、これでOKとのことです。
(加工時に寸法を間違えなければ)

ギターヘッドの正面図と側面図。
ヘッドの形状は、2作目でオリジナルで設計したリバースヘッドをノンリバースにしました。

0フレットの厚みは、26mm(ネック材20mm+指板材6mm)取ります。
1フレットの厚みが指板込みで23mmなので、ネックエンド側にかけてわずかにカーブさせます。
ヘッド厚は14mmなので、0フレット周りからヘッド側にかけては、なだらかにカーブさせています。

難しかったのはペグポストの位置。
各弦がペグポストに向けて真っ直ぐ、かつ各ペグポスト間が均等になるように計算して製図しました。
弦の太さ(今回は10-46を使用)も考慮した設計になっています。
ペグ穴の位置は以下の手順で設計しました。
- 0フレットからの6弦ペグポストの位置を決める
- ヘッド外周から6弦ペグポストの距離を決める
- 6弦ペグポストから1弦ペグポストまで120mmの間隔を取る
- 各弦の間隔を24mm取る
- ストリングポストの大きさΦ5を罫書き
- ペグポスト外周の大きさΦ8.7を罫書き(クルーソンペグの径)
- センターラインから各ペグポストまでの距離、0フレットから各ペグポストまでの距離を記載
└ 今回は0フレットからの6弦ペグポストまで40mm
└ 今回は13mm(推奨は11.5mmだが、ヘッド外周に合わせて長めに設計)
ヘッド外周から1弦ペグポストの距離を割り出す
└ 6弦と同じく13mm
└ 合計すると120mmになる

今日はここまで。
製図ができたので、ネック材の加工をしていきます。
↓次の作業










