前回は塗装の準備として指板マスキングをしました。
今回は塗装に入ります。
↓前回作業
本作はラッカートップ吹き仕上げで塗装をします。
マホガニーなので導管をふさぐためのウッドフィラーも必要です。
色は全体がシースルーレッドで、ヘッドトップだけブラックに塗りつぶします。
塗装の順番は、
1.ウッドシーラー
2.ウッドフィラー
3.サンディングシーラー
4.着色
5.ウレタントップ(今回は着色面を平らにするために行う)
6.ラッカー拭き仕上げ
となります。
まずはウッドシーラーから。
木材のヤニを止めることと、木の表面に塗膜の基盤を作るのが目的です。
吹付けは1回のみで、吹いた後は1日乾燥させます。
これはウッドシーラーを吹いた当日の写真です。
ヘッドの上面は吹き付けるときにスプレーガンが近くなり、塗料が垂れてしまいやすいので注意。
あと、スプレーガンを動かすスピードがゆっくりだと乗る塗料の量が多くなって垂れてしまうので、手早く動かしつつ、かつしっかり塗料を乗せる必要があります。
カッタウェイもしっかり塗料を乗せつつ、乗せすぎて垂れてしまうないように。
こちらは1日乾燥させた状態。
ウッドシーラーを吹いた後は#600のサンドペーパーでケバ取りをします。
ケバ取りをする前なので表面がテカっています。
ケバ取りは表面のザラザラを取るのが目的なので、表面を軽くなでる程度でOK。
ゴシゴシ磨くとシーラーが剥げてしまうので、力を入れずになでてザラザラを取ります。
こちらはケバ取りビフォー。
こちらはケバ取りアフター。
写真ではわかりにくいですが、触るとザラザラしていた表面がツルツルになっています。
バックもケバ取り済み。
もちろんヘッドやグリップなど、シーラーを吹いた箇所はすべてケバ取りします。
シーラー後のケバ取りは一瞬で終わります。
次はウッドフィラーで導管をふさぎます。
フィラーで導管をふさぐのは、次の工程のサンディングシーラーの肉盛りをよくするのが目的です。
導管をふさいでおかないと、シーラーが導管に侵入してしまい、平らな塗装面を作れません。
↓3作目でフィラーを塗ったときの様子。
フィラーを塗るのは、マホガニーの部分だけです。
メイプルトップと指板サイドのバインディングはフィラーが付かないようにマスキングする必要があります。
シーラーではバインディングにも塗料を乗せるのでマスキングしていませんでしたが、フィラーの際はバンディングにもマスキングをします。
バインディングぴったりにマスキングを貼るとフィラーが乗り切らない可能性があるので、0.5mmくらい隙間を開けてマスキングを貼ります。
ナットのヘッド側もシーラーを乗るためにマスキングはしてませんでしたが、フィラーが付かないようにマスキングします。
今回はヘッドにもバインディングを巻いているので、そこもマスキングします。
あと、ヘッドトップにガラスを埋め込んでいるので、そこもマスキングが必要です。
ではフィラーを塗っていきます。
フィラーの色は黒とナチュラルの2種類があります。
今回は黒のフィラーを使います。
フィラーは木目に対して直交するように塗り込んでいきます。
グッグッと力を入れて塗り込まないと導管にフィラーがしっかり入らないので、結構力がいります。
1回塗って30分間を開け、もう1回全体に塗っていきます。
カッタウェイ部分など、導管が大きい箇所はフィラーが入り切っていない場合があるので、しっかり押し込みながら塗りました。
こちらは2周おわった状態です。
バックパネルザグリなど、フィラーがこんもり乗っているところは取り除いておきます。
最後に、綺麗なウエスにウッドフィラー用のシンナーを付け、表面を軽く拭いていきます。