前回はナット接着をしました。
今回はブリッジのアンカー穴を開けます。
ブリッジはチューン・O・チック&ストップ・テールピースを使います。
↓前回作業
ブリッジ位置の罫書きをする前に、スケールエンドを罫書きします。
今回のネックは628mmのミディアムスケール。
600mmスケールとスコヤを使ってスケールエンドを割り出します。
600mmスケールだと628mmを測れないので、スケールの半分の314mmを基準にします。
12フレットのちょうど真ん中にスケールの314mmのメモリを持ってきます。
12フレットに314mmのメモリを合わせた状態で、スケールの0mmのほうをスケールエンド側にします。
スケールの先端にスコヤをあて、垂直に下ろした位置がスケールエンドになります。
次はチューン・O・マチックの位置を割り出します。
↓3作目でもチューン・O・マチックを使ったので、その時の日記にもやり方を書いています。
チューン・O・マチックの6弦側のスタッド(ビス)はセンターラインから6mmの位置、1弦側のスタッドは2mmの位置に来ます。
そして、6弦側のスタッドと1弦側のスタッドの間は74mmの距離を取ります。
なので、コンパスを37mmの幅に設定し、スケールエンドとセンターラインが直行する点を中心にし罫書きをします。
下記のように、
・6弦側のスタッドはセンターラインから6mmの位置
・中心はセンターラインから4mmの位置
・1弦側のスタッドは2mmの位置
の3ヶ所の距離を取って罫書きをし、6弦側と1弦側を直線で結びます。
この直線が74mmになっていればOKです。
この段階では穴は開けないので、6弦側と1弦側のスタッドの位置を目打ちだけしておきます。
次はストップテイルピースのアンカーの位置を割り出します。
センターラインからの位置は、42〜48mmの間で取りますが、先生が言うには45〜46mmが無難とのことです。
チューン・O・マチックとの距離が近すぎると、弦がストップテイルピースに向かう角度がきつくなり、サドルに弦が当たってしまうことがあるため、45〜46mmが良いとのこと。
6弦側と1弦側のストップテイルピースのアンカーの距離は82mm取ります。
この位置で目打ちをします。
チューン・O・マチックのアンカー穴は塗装後に開けます。
ストップテイルピースのアンカー穴は塗装前に開けておき、アンカーを埋め込んでおきます。
アンカー穴の径は現物に合わせて決めます。
今回使うアンカーの直径は13mmですね。
穴の深さも決めておく必要があるので、アンカーの高さも測定しておきます。
高さは22mmですね。
アンカーは打ち込むので、アンカーの直径13mmに対してビットは12.8mmのものを使います。
深さは、アンカーが0.5mm沈むくらいまで埋め込みたいので、アンカーの高さ22mmに対して深さは22.5mmで設定して穴を開けます。
ボール盤でアンカー穴を開ける際は、一気に掘らず、2段階に分けて掘り進めます。
というのも、木工用ビットの先端は尖っているため、先端の長さのぶんだけ浅く掘れることになります。
なので、最初は深さを設定せずに、5〜10mmくらいの適当な深さで掘ってみて、そこから必要な深さを測定して最後まで掘ります。
ノギスで深さを測るのですが、ビットの先端で掘れた穴は避け、その周りの穴の深さを測ります。
ピンボケしていますが、深さはだいたい22.5mmで掘れました。
三角錐型の砥石で面取りをしておきます。
結構しっかりめに面取りしておいたほうがいいです。
アンカーの先端の傾斜している幅と同じくらいの深さになるまで面取りします。
次はブリッジアース用の配線穴を開けます。
コントロールザグリの側面から、1弦側のストップテイルピースのアンカー穴にかけて穴を開けます。
色が見えにくいですが、ホディの裏面に1弦側のストップテイルピースのアンカー穴の位置を罫書きしています。
裏面にセンターラインとストップテイルピース縦位置を書き、センターラインとストップテイルピースが直行する点から1弦側に41mmの位置に罫書きしました。
(6弦側と1弦側のアンカー穴の距離が82mmなので)
コントロール側から開ける穴は、コントロールザグリ底面から10mmくらいの位置。
Φ5のロングドリルのビットで穴開けします。
アンカー穴に対して斜め方向から穴を開けます。
今開けた穴から、ストップテイルピースのアンカー穴に向けてアース用の配線材を通しておきます。
アンカーの底面に配線材のより線を密着させて通電させるので、接触範囲を広げるために配線材の先端をバラけさせておきます。
バラけさせた配線材の先端をアンカー穴の底面あたりにセッティングし、アンカーを上から打ち込みます。