今日はセットネックのジョイント方式のひとつである中子(なかご)の形を作ります。
↓前回作業
前日にボディのラミネートをし、メイプルトップとマホガニーバックがくっつきました。
今回の中子のジョイントの幅は40mmで設計しています。
なのでセンターからそれぞれ20mmの位置が実線で、そこから2mm取って加工線を罫書きました。
ここからは手で加工していきます。
実線を超えたくないので、デザインナイフで実線に沿って切れ込みを入れます。
切れ込みのラインまで削っていきます。
ではノミで実線近くまで削っていきます。
叩きノミ(大)か仕上げノミを使います。
平面を出す必要があるので、平面の面積が大きい叩きノミ(大)のほうが真っ直ぐに削りやすいですね。
スコヤで直角になっているか確認。
狭い場所を測るにはミニスコヤが便利。
スケールを斜めにもあてて、対角線上でも平面になっているか確認します。
ノミでおおかた平面が出たら、#150のサンドペーパーを軽くあてて表面を整えます。
40mmジャストくらいまで調整できました。
真ん中あたりが0.05mmくらい幅が狭くなっちゃいましたが、許容範囲内ということで、、、
次はボディ側の中子を作ります。
ここではネックの中子の形に合わせてボディに罫書きをする必要がします。
なので、まずはネックにセンター確認治具を貼り、センターをきっちり合わせます。
センターが合ったら、ネックの中子の形に沿ってボディに罫書きをします。
黒い線がネックの中子に形に合わせて罫書いた実線です。
赤い線は実線から2mm内側に引いた肉抜き用の加工線です。
ルーターで掘っていく前に、ボール盤で肉抜きをします。
加工線の内側に罫書きをします。
ボディの中子の深さは44mm。
肉抜きで使う木工用ビットは先端が尖っているので、それを考慮して深さを設定します。
写真では42mmにセッティングしていますが、たしか40mmにして肉抜きしました。
ここからはルーターで掘っていきます。
実線から2mm外側の位置に加工線を罫書きします。
この加工線はかなりシビアに調整する必要があります。
実線の中心からきっちり2mm取って加工線を引きます。
ルーター加工用の三角治具を貼ります。
ここでもシビアなセッティングが必要です。
狭く掘れるぶんにはいいのですが(狭すぎると後で苦労しますが)、広く掘ってしまうとネックの中子がブカブカになってしまいます。
なので、加工線が治具で隠れるくらいの位置に治具を貼ります。
ここからルーターで掘っていくのですが、一気に掘っていくのではなく、まずは薄く削って掘れた位置が問題ないか確認します。
0.5mmくらいの深さで試し彫り。
ネックをセットして、幅が問題ないか確認します。
まだ幅が狭めなのできっちりはハマりませんが、センターを合わせて見ると、だいたい合っているか確認できます。
0.5mmの試し掘りでは問題なさそうだったので掘り進めます。
念のためにもう一度確認したいので、2mmの深さで試し掘り。
再びネックを置いて確認したところ、赤線のあたりがほんの少しだけ隙間が空いているのが見えました。
なので、治具の位置を0.1〜0.2mmくらい内側に動かして貼り直しました。
実際に掘ってみるとこういうズレが生じるので、都度確認するのは大事ですね。
これで大丈夫だと思いますが、5mmの深さまで掘ったところでもう一度確認しました。
2mmのところに段差ができていますが、ネックの中子との幅は合っていそうなので、これで掘り進めます。
中子を掘り終えました。
設定の深さは44mmでしたが、実際に掘れたのは44.5mmでした。
0.5mm深く掘ってしまいましたが、ネック側で調整できるので、一旦これでOKです。