今回はネックにトラスロッドの埋め込む作業をします。
↓前回作業
今回のギターはミディアムスケール。
トラスロッドは長さ450mmのものを使います。
↓ロッド溝の掘り方は3作目の日誌のほうでも詳しく書いてます。
ロッドのエンド部から掘ります。
エンド部用の治具を直接ネック材に貼り付け。
次はアジャスト部の溝掘り。
角度付きヘッドなので、高さを調整できる治具を貼り付けて固定。
掘る深さは14mm。
トリマーの刃は一番高い部分に合わせ、そこから14mm掘れるようにセッティングします。
次はロッド溝を掘ります。
ロッド溝掘り用の治具を貼る前に、ヘッド側に2mm厚のスペーサー、エンド側に3mm厚のスペーサーを貼っておきます。
ロッド溝掘り用の治具をネジで固定するための穴を開けます。
2フレット、7フレット、13フレットあたりにハンドドリルで穴開け。
左右が平行になっているかスケールをあてて確認。
ネジの閉め具合で左右平行にします。
トリマーを置いてみて、刃が溝の中心にきているか確認します。
トリマーによって刃の位置が左右どちらかに寄っている場合があるので、中心にきているかしっかり見ます。
ロッド溝は7フレットが一番深く、ネック材のトップ面から深さ13mmにします。
ロッド溝治具は湾曲させて設置していて、7フレットが一番深いので、7フレットの位置でトリマーのメモリを深さ13mmにセッティングします。
掘っているときにトリマーが少し傾いてしまい、一部欠けてしまいました、、、
トラスロッドの埋め込みには影響しない部分なので問題はないのですが、ちょっと失敗しました。
ロッド溝は指板を貼れば見えないので、欠けた部分は埋めないで進めようと思います。
ロッド溝の治具を外す前に、埋め木を置いて溝の形になぞって罫書きをしておきます。
エンド部分の溝の角が丸いので、マイクロチゼルやノミで四角にします。
四角にするのはトラスロッドのエンド部分があたるほうだけでOK。
アジャスト部分の角も四角く加工します。
こちらはロッドを固定するナットが当たる部分ですね。
ヘッド側の角は丸いままでOK。
次は埋め木を作ります。
先ほどロッド溝の曲線に合わせて罫書いた部分に沿ってバンドソーで切ってしまいます。
写真を取り忘れましたが、切断した曲線部分の断面はエコノミーサンダーで整えました。
埋め木はロッド溝にスッと入るのが理想です。
埋め木を溝に差し込んで、左右に動かしてみて、ぶかぶかになっている箇所がなければOKです。
しかし、今回は真ん中あたりを左右に動かすとカタカタと動いてしまうので、削りすぎてしまいました、、、
赤枠が削りすぎた部分です。
埋め木を接着する前に、トラスロッドの曲がり具合を調整します。
トラスロッドを溝に差し込み、レンチパイプなどで上から押し、浮いている箇所がないかチェックします。
浮いている箇所があれば、トラスロッドを曲げて調整します。
埋め木をロッド溝に埋め込んだときに、ロッドの曲線に合わせてたわむように5箇所ほど切れ込みを入れておきます。
ロッド溝に埋め木を接着するついでに、ヘッドの耳材も接着してしまいます。
赤枠の部分がヘッドの幅が足りない部分です。
ネック材のヘッド部分と耳材の両方をエコノミーサンダーで削ります。
合わせたときに隙間がないか確認しながら削っていきます。
では埋め木を接着します。
埋め木の削りすぎた部分は新聞紙を巻いて補完します。
さらにその上から木工用ボンドを塗り、ロッド溝に差し込んでFクランプで固定します。
ヘッドに耳材を接着する際は、0.5mmくらい段差をつけておきます。
段差をつけすぎると後で削る手間がかかるので、0.5mmくらいが理想。