Am7コード (Aマイナーセブンス) の押さえ方をギターの指板図で24通り紹介しています。Aをルート音とした基本形に加え、ルート音以外が最低音になる転回形の指板図も掲載。各指板図に対応したギターコードのサンプル音も視聴できますので、コードの押さえ方やポジションによる響きの違いを確認してみてください。
Am7コード(Aマイナーセブンス)とは
- 読み方:エー・マイナー・セブンス (セブン)
- Am7は、三和音のAマイナーに短7度(マイナー7th)の音を加えた四和音のコード
- ルート音のA(ラ)から見て短7度はG(ソ)
※短7度:ルート音から数えて半音10個分の距離にある音 - Am7の構成音はA(ラ)・C(ド)・E(ミ)・G(ソ)
=ルート音・短3度・完全5度・短7度 (R・m3・P5・m7)
コード名 | ルート音 | 短3度 | 完全5度 | – |
---|---|---|---|---|
Aマイナー | A | C | E | – |
コード名 | ルート音 | 短3度 | 完全5度 | 短7度 |
Am7 | A | C | E | G |
コードネームの表記
Am7のほか、Amin7、Ami7、A-7といった表記が使われる
「m」「min」「min」「-」は「minor」を省略した記号
いずれも「マイナー」と読む
省略記号として「- (マイナス)」がよく使われる
Aマイナーセブンスの表記の種類 |
---|
Am7 |
Amin7 |
Ami7 |
A-7 |
Am7とA7の違い
- Am7とA7は、3度の音が短3度(マイナー3rd)か長3度(メジャー3rd)かが異なる
- 7度の音はAm7もA7も同じ短7度(マイナー7th)だが、3度の音がマイナーかメジャーかで音の響きが変わる
- Am7:
Aマイナートライアド=A・C・Eに短7度のGを足したコード - A7:
Aメジャートライアド=A・C♯・Eに短7度のGを足したコード
コード名 | ルート音 | 長3度 | 完全5度 | 長7度 |
---|---|---|---|---|
Am7 | A | C | E | G |
コード名 | ルート音 | 長3度 | 完全5度 | 短7度 |
A7 | A | C♯ | E | G |
A7コードは以下の記事で詳しく解説
Am7コードの指板図一覧
Am7コードの指板図一覧(転回形)
- 第一転回形:第三音を最低音に置いた形
- 第二転回形:第五音を最低音に置いた形
- 第三転回形:第七音を最低音に置いた形
※転回形:ルート音以外が最低音となるコードの押さえ方
第一転回形
第二転回形
第三転回形
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Am7のコードトーン表(指板上の構成音の配置)
※コードトーン:三和音、四和音のコードの構成音
ローコードの押さえ方
- ローコード(オープンコード):開放弦を含む押さえ方
- ハイコード:開放弦を含まない押さえ方
ローコード①
1、3、5弦は開放弦(弦を押さえない)
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
Am7のローコード①のギターコードの響きを聴く
ローコード②
6弦を親指の腹でミュート
Amのローコードの押さえ方に1弦3フレットの押弦を加えた形
上記のローコード①の押さえ方は短7度のGの音を3弦開放で鳴らしているが、こちらの押さえ方は3弦2フレットを押弦=Aの音になるため、代わりに1弦3フレットを押弦して短7度のGの音を鳴らしている
Am7のローコード②のギターコードの響きを聴く
ハイコードの押さえ方
6弦ルート①
■6弦5フレットをルート音とするハイコード
5フレットの1〜6弦を人指し指でセーハ
(セーハ…1本の指で複数弦を同時に押さえる)
Am7の6弦ルート①のギターコードの響きを聴く
6弦ルート②
上記の押さえ方に2弦8フレットのGの音(短7度)を足したバージョン
Am7の6弦ルート②のギターコードの響きを聴く
6弦ルート③
■6弦5フレットをルート音とするハイコード
6弦ルート①の押さえ方を省略した形
ジャズなどでよく使われる押さえ方
2、3、4弦を人差し指でセーハ
1弦は人差し指の第二関節あたりで、5弦は中指の腹あたりでミュート
6弦を親指で押さえる方法もある
5弦は親指の腹か、人差し指の先で触れてミュートする
Am7の6弦ルート③のギターコードの響きを聴く
6弦ルート④
■6弦5フレットをルート音とするハイコード
1、2弦は人差し指の第二関節あたりでミュート
※完全5度の音(Eの音)を省略した押さえ方
Am7の6弦ルート④のギターコードの響きを聴く
5弦ルート①
■5弦12フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の付け根あたりでミュート
6弦は中指の先で軽く触れてミュート
※完全5度の音(Eの音)を省略した押さえ方
Am7の5弦ルート①のギターコードの響きを聴く
5弦ルート②
■5弦12フレットをルート音とするハイコード
2、3、4弦を人差し指でセーハ
6弦は親指の腹で軽く触れてミュートするか、人差し指の先で触れてミュート
Am7の5弦ルート②のギターコードの響きを聴く
5弦ルート③
■5弦12フレットをルート音とするハイコード
5弦ルート②から1弦12フレットの押弦を省略した押さえ方
1弦は人差し指の付け根あたりミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度の音(Eの音)を省略した押さえ方
Am7の5弦ルート③のギターコードの響きを聴く
5弦ルート④
■5弦12フレットをルート音とするハイコード
1〜5弦を人差し指でセーハ
6弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
Am7の5弦ルート④のギターコードの響きを聴く
5弦ルート⑤
■5弦12フレットをルート音とするハイコード
5弦ルート④の押さえ方を省略した形、ジャズなどでよく使われる
1、2、3弦を人差し指でセーハ
4弦は中指の腹でミュート、6弦は中指の先でミュート
(中指は5弦を押さえながら、4弦と6弦をミュートする)
Am7の5弦ルート⑤のギターコードの響きを聴く
5弦ルート⑥
■5弦12フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の腹で軽く触れてミュート
6弦は小指の先で軽く触れてミュート
Am7の5弦ルート⑥のギターコードの響きを聴く
4弦ルート①
■4弦7フレットをルート音とするハイコード
5弦は中指の先で触れてミュート、6弦は鳴らさないように弾く
※完全5度の音(Eの音)を省略した押さえ方
Am7の4弦ルート①のギターコードの響きを聴く
4弦ルート②
■4弦7フレットをルート音とするハイコード
5弦は人差し指の先で、6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
Am7の4弦ルート②のギターコードの響きを聴く
4弦ルート③
■4弦7フレットをルート音とするハイコード
5弦は可能であれば小指の先で軽く触れてミュート
6弦は可能であれば親指の腹でミュート
Am7の4弦ルート③のギターコードの響きを聴く
Am7の第一転回形
最低音はCだが、ルート音をAとするAm7の転回形コード
Cはルート音のAから見て短3度の音なので第一転回形となる
- 転回形:ルート音以外が最低音となるコードの押さえ方
- 基本形:ルート音が最低音となる形
- 第一転回形:第三音を最低音に置いた形
- 第二転回形:第五音を最低音に置いた形
- 第三転回形:第七音を最低音に置いた形
第一転回形① (4弦ルート)
■4弦7フレットをルート音とするハイコード
1、2弦は人差し指の第一関節と第二関節の間あたりで軽く触れてミュート
Am7の第一転回形① (4弦ルート)のギターコードの響きを聴く
第一転回形② (3弦ルート)
■3弦2フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の第一関節あたりで軽く触れてミュート
6弦は中指の先で軽く触れてミュート
Am7の第一転回形② (3弦ルート)のギターコードの響きを聴く
第一転回形③ (2弦ルート)
■2弦10フレットをルート音とするハイコード
1〜4弦を人差し指でセーハ
5、6弦は押弦していない中指で軽く触れてミュート
Am7の第一転回形③ (2弦ルート)のギターコードの響きを聴く
Am7の第二転回形
最低音はEだが、ルート音をAとするAm7の転回形コード
Eはルート音のAから見て完全5度の音なので第二転回形となる
第二転回形① (5弦ルート)
■5弦12フレットをルート音とするハイコード
1、2弦は人差し指の第一関節と第二関節の間あたりで軽く触れてミュート
Am7の第二転回形① (5弦ルート)のギターコードの響きを聴く
第二転回形② (4弦ルート)
■4弦7フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の第二関節あたりでミュート
6弦は親指の腹か、中指の先で軽く触れてミュート
Am7の第二転回形② (4弦ルート)のギターコードの響きを聴く
第二転回形③ (3弦ルート)
■3弦2フレットをルート音とするハイコード
5弦と6弦を親指の腹でミュート
ローコード②の押さえ方から5弦開放のAの音を省略した形
コードの響きはローコード②とほとんど変わらないが、最低音が4弦2フレットのEの音(Aから見て5度)になるため、コードとしては第二転回形となる
Am7の第二転回形③ (3弦ルート)のギターコードの響きを聴く
Am7の第三転回形
最低音はGだが、ルート音をAとするAm7の転回形コード
Gはルート音のAから見て短7度の音なので第三転回形となる
第三転回形① (2弦ルート)
■3弦2フレットをルート音とするハイコード
3、4弦を人差し指でセーハ
1、2弦は人差し指の第一関節から第二関節あたりで軽く触れてミュート
Am7の第三転回形① (2弦ルート)のギターコードの響きを聴く
第三転回形② (2弦ルート)
■2弦10フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の付け根あたりで軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
Am7の第三転回形② (2弦ルート)のギターコードの響きを聴く
第三転回形③ (1弦ルート)
■1弦5フレットをルート音とするハイコード
5、6弦は押弦していない中指で軽く触れてミュート
Am7の第三転回形③ (1弦ルート)のギターコードの響きを聴く
Am7コードの構成音
度数 | ルート音 | 短3度 | 完全5度 | 短7度 |
---|---|---|---|---|
構成音 | A ラ | C ド | E ミ | G ソ |
Am7のピアノコード
関連コード:
Am7の短7度Gを半音上げて長7度G♯にするとAmMaj7(Aマイナー・メジャーセブンス)に。AmMaj7は以下の記事で詳しく解説。
度数表記の読み方 | |||
---|---|---|---|
R P1 | ルート音 完全1度 | – | – |
M2 | 長2度 | m2 | 短2度 |
M3 | 長3度 | m3 | 短3度 |
P4 | 完全4度 | – | – |
♯4 | 増4度 | – | – |
P5 | 完全5度 | – | – |
♯5 | 増5度 | ♭5 | 減5度 |
M6 | 長6度 | m6 | 短6度 |
M7 | 長7度 | m7 | 短7度 |
– | – | ♭♭7 | 減7度 |
P8 | 完全8度 | – | – |
M9 | 長9度 | – | – |
♯9 | 増9度 | ♭9 | 短9度 |
P11 | 完全11度 | – | – |
♯11 | 増11度 | – | – |
M13 | 長13度 | ♭13 | 短13度 |
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