E7(♭13)コードの押さえ方をギターの指板図で16通り紹介しています。Eをルート音とした基本形に加え、ルート音以外が最低音になる転回形の指板図も掲載しています。E7(♭13)の構成音の解説と、E7(♭13)のコードトーン表(指板上の音の配置)の掲載もしていますので、ぜひコード学習の参考にしてください。
E7(♭13)コードとは
- E7(♭13)は、ドミナントセブンス(セブンスコード)のE7にオルタードテンションの短13度の音を加えたテンションコード
- ルート音のEから数えて短13度の音はC
※短13度は短6度と同じ音だが、四和音のドミナントセブンスにテンションとして加えるので短13度として扱う。 - E7(♭13)の読み方は「イー・セブンス・フラット・サーティーンス」
- E7(♭13)はジャズでよく使われるコード。
- 構成音は「ルート・長3度・完全5度・短7度・短13度 (R・M3・P5・m7・m13)」
※オルタードテンション=#や♭が付いたテンションノート
(#や♭が付かないテンションは「ナチュラルテンション」と呼ぶ)
コード名 | ルート音 | 長3度 | 完全5度 | 短7度 | 短13度 |
---|---|---|---|---|---|
E7(♭13) | E | G♯ | B | D | C |
コードネームの表記
コードネームの表記は「E7(♭13)」
※E7(13)は7を省略した「E13」の表記があるが、
「E♭13」と略記するとE♭の「13th」なのか、Eの「♭13」なの判別しづらくなる
表記の種類 | 読み方 |
---|---|
E7(♭13) | Eセブンス・フラットサーティーンス |
E7(♭13)とEaug7の関係
- E7(♭13)から完全5度の音(Eから数えてB)を省略した場合、Eaug7と構成音が同じになる
- E7(♭13)から完全5度を抜いた場合の正確なコードネームはE7(♭13)(omit5)となる
※(omit5)の表記は省略される(書かれない)ことが多い - E7(♭13)(omit5)とEaug7は構成音は同じで押さえ方も共通で使えるものがあるがが、理論的には別のコードとして扱う
- Cの音を短13度として扱うか、増5度として扱うかでコードネームが変わる
※omit(オミット)は「抜く」「省略する」という意味
※omit5=5度の音を抜く
コード名 | ルート音 | 長3度 | 完全5度 | – | 短7度 | 短13度 |
---|---|---|---|---|---|---|
E7(♭13) (omit5) | E | G♯ | – | – | D | C |
コード名 | ルート音 | 長3度 | – | 増5度 | 短7度 | – |
Eaug7 | E | G♯ | – | C | D | – |
E7(♭13)コードの指板図一覧
全国のギター教室を地域別に紹介しています。レッスン料金の安さ・特徴が一目でわかる比較表や、最寄りの教室が探しやすい地図などから、自分に合ったギター教室を探せます。
E7(♭13)のコードトーン表 (指板上の音の配置)
ローコードの押さえ方
- ローコード(オープンコード):開放弦を含む押さえ方
- ハイコード:開放弦を含まない押さえ方
ローコード①
1、4、6弦は開放弦
ローコード②
1、2、4、6弦は開放弦
ローコード③(第三転回形)
1、4弦は開放弦
5、6弦は親指で軽く触れてミュート
※E7(♭13)コードの第三転回形
この押さえ方の最低音は4弦開放のDであるが、
ルート音を1弦開放のEとする第三転回形のコード
ハイコードの押さえ方
6弦ルート①
■6弦12フレットをルート音とするハイコード
1〜6弦を人差し指でセーハ
ローコード①のオクターブ上(12音上)の押さえ方
6弦ルート②
■6弦12フレットをルート音とするハイコード
6弦ルート①から5弦14フレットのB(完全5度)と1弦12フレットのE(ルート音)を省略した押さえ方
1弦は人差し指の第二関節あたりで軽く触れてミュート
5弦は人差し指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度のBの音を省略した押さえ方
▼中指で6弦12フレットを押弦する押さえ方
1弦は人差し指の第一関節と第二関節の間あたりで軽く触れてミュート
5弦は中指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度のBの音を省略した押さえ方
人差し指でルート音を押さえるほうが押弦しやすいが、中指でルート音を押弦するほうがコードチェンジをしやすい等の利点があるので、両方の押さえ方を覚えておくことを推奨。
6弦ルート③
■6弦12フレットをルート音とするハイコード
ローコード②のオクターブ上(12音上)の押さえ方
1〜6弦を人差し指でセーハ
6弦ルート④
■6弦12フレットをルート音とするハイコード
1〜4弦を人差し指でセーハ
5弦は人差し指の先で、または中指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度のBの音を省略した押さえ方
5弦ルート①
■5弦7フレットをルート音とするハイコード
1〜5弦を人差し指でセーハ
6弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
5弦ルート②
■5弦7フレットをルート音とするハイコード
5弦ルート①から4弦9フレットのB(完全5度)を省略した押さえ方
4弦は人差し指の腹で軽く触れてミュート
6弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
※完全5度のBの音を省略した押さえ方
5弦ルート③
■5弦7フレットをルート音とするハイコード
1〜5弦を人差し指でセーハ
6弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
5弦ルート④
■5弦7フレットをルート音とするハイコード
1弦は人差し指の腹あたりで軽く触れてミュート
6弦は可能であれば小指の先で軽く触れてミュート、または鳴らないように弾く
※完全5度のBの音を省略した押さえ方
4弦ルート①
■4弦2フレットをルート音とするハイコード
5弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
6弦は鳴らさないように弾く
※完全5度のBの音を省略した押さえ方
3弦ルート①(テンションノートの転回)
■3弦9フレットをルート音とするハイコード
2、3弦を人差し指でセーハ
5、6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度のBの音を省略した押さえ方
※E7(♭13)コードの転回形 – テンションノートの転回
4弦10フレットのC(テンションノート)を最低音とする転回形のコード
ルート音は3弦9フレットのE
2弦ルート①(第一転回形)
■2弦5フレットをルート音とするハイコード
5弦は中指の先で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度のBの音を省略した押さえ方
※E7(♭13)コードの第一転回形
この押さえ方の最低音は4弦6フレットのG♯であるが、
ルート音を2弦5フレットのEとする第一転回形のコード
2弦ルート②(第三転回形)
■2弦5フレットをルート音とするハイコード
6弦は中指の先で軽く触れてミュート
1弦7フレットのB(完全5度)は省略することも可
その場合は人差し指で2、3弦をセーハしつつ第一関節あたりで1弦に軽く触れてミュート
※E7(♭13)コードの第三転回形
この押さえ方の最低音は5弦5フレットのDであるが、
ルート音を2弦5フレットのEとする第三転回形のコード
1弦ルート①(第三転回形)
■1弦12フレットをルート音とするハイコード
6弦ルート①から5、6弦の押弦を省略した押さえ方
ローコード③のオクターブ上(12音上)の押さえ方
5弦は人差し指の先で軽く触れてミュート
6弦は親指の腹で軽く触れてミュート
※完全5度のBの音を省略した押さえ方
※E7(♭13)コードの第三転回形
この押さえ方の最低音は4弦12フレットのDであるが、
ルート音を1弦12フレットのEとする第三転回形のコード
E7(♭13)コードの構成音
音程 | ルート音 | 長3度 | 完全5度 | 短7度 | 短13度 |
---|---|---|---|---|---|
構成音 | E ミ | G♯ ソ♯ | B シ | D レ | C ド |
度数表記の読み方 | |||
---|---|---|---|
R P1 | ルート音 完全1度 | – | – |
M2 | 長2度 | m2 | 短2度 |
M3 | 長3度 | m3 | 短3度 |
P4 | 完全4度 | – | – |
♯4 | 増4度 | – | – |
P5 | 完全5度 | – | – |
♯5 | 増5度 | ♭5 | 減5度 |
M6 | 長6度 | m6 | 短6度 |
M7 | 長7度 | m7 | 短7度 |
– | – | ♭♭7 | 減7度 |
P8 | 完全8度 | – | – |
M9 | 長9度 | – | – |
♯9 | 増9度 | ♭9 | 短9度 |
P11 | 完全11度 | – | – |
♯11 | 増11度 | – | – |
M13 | 長13度 | ♭13 | 短13度 |
画像(指板図やスケール表)は当サイトへリンクを張ってもらえれば転載OKです。