パーフェロー(pau ferro)とは
パーフェローは、主に指板材として用いられる木材。資源量が豊富で、入手が困難になったローズウッドの代替材として使われることが多い。別名「モラド」。また、南米のブラジルやボリビアが産地であることから、「ボリビアン・ローズウッド」と呼ばれることもあるが、ローズウッドとは全くの別物。
今注目される素材「パーフェロー」とは?https://t.co/3DEatnFRNS pic.twitter.com/AzApeCby5S
— Fender (フェンダー) (@Fender_Official) August 31, 2017
パーフェロー指板の、研磨仕上げ前のベースネックも少し。 pic.twitter.com/evl9yhzAr9
— T.Sfactory (@SfactoryT) March 13, 2021
ローズウッドの代替材として
以前から指板材として用いられていたが、2017年のワシントン条約でインディアン・ローズウッドが規制対象となり輸出入が難しくなったことから、その代替として見た目や質感の近いパーフェローが注目を集める形となった。
中でもFenderがメキシコのエンセナダ工場で製造しているギター・ベースをローズウッドからパーフェローに切り替えたことが、パーフェローが広く使われるきっかけの一つになったと言える。
メキシコ製の『Player』シリーズ。7万円前後で手に入るお手頃価格のモデル。
安価なモデルに広く使われるようになったことから、「代替材=劣化版」と思われがちだが、もともとは高級なモデルにも使われていたように、ローズウッドの下位互換のような木材というわけではない。
Fenderでは以前からスティーヴィー・レイ・ヴォーンやジャコ・パストリアスのモデルにパーフェローを使用していた。
Stevie Ray Vaughan Stratocaster
パーフェローの特徴、ローズウッドとの違い
- 明るい赤橙色に黒い縞模様
- 立ち上がりの良い、クリアなサウンド
パーフェローは少し明るい赤橙色に、黒い縞模様が入る。ローズウッドと比べても明るい色味に、木目も目立ちやすい見た目をしている。
指板材も色々あります
左からローズウッド、エボニー、パーフェロー、ローステッドメイプル pic.twitter.com/ax3tUBB7dw— Addictone LLC (@addictone_gtr) May 8, 2017
木材の硬さや含まれる油分はローズウッドに近いものの、サウンドの特性については立ち上がりが速く、エボニーに近いと言われている。Fenderの公式サイトでは、「切れのよいアタックとクリアなサウンド」と表現している。