トラベルギターとは
「トラベルギター」は、その名の通り旅行や出張などに持ち運べるギターのこと。一般的なギターと比べて小さなサイズで軽量であることが特徴。
旅先でも演奏や練習を楽しめることが最大のメリットだが、音量や音質といった面ではある程度の妥協が必要な部分も。
ミニギターとの違い
トラベルギターも「ミニギター」の一種と考えることができるが、一般的な「ミニギター」の場合は、主に手の小さい人や子どもが弾きやすい一回り小さいサイズのギターのことを指す。ボディの厚みや横幅は割と大きいものも多い。
トラベルギターの場合、携帯性を重視してさらに小ぶりで軽量であることを追求した設計となっており、中には折りたたんだりネックを取り外せるモデルも存在する。
トラベルギター(アコースティック)
MARTIN Backpacker
歴史のあるアコースティックギターブランド・Martinから1992年に発売された、トラベルギターの先駆け的存在「Backpacker(バックパッカー)」。その名の通り旅行用に開発されたギターで、ボディの両サイドを削ぎ落としたスリムなボディが特徴的。
ユニークな形状とコンパクトさから、NASAの宇宙飛行士と共に宇宙へ旅したこともあるギターとしても知られている。
弦長は609mmで、ムスタングやジャガー等のショートスケールと同じ。トラベルギターとしては長めだが、その分ボディの細さで携帯性を高めている。ただし、膝に置いて弾くのはかなり難しい。
Journey Instruments トラベルギター
アメリカのJourney Instrumentsから発売されているトラベルギター。通常のギターと同じフルサイズでありながら、ネックを取り外せる機構を持つことによってコンパクトなサイズでの持ち運びを可能にしている。
ミニギターサイズのモデルから、フルスケールのモデル。スチール弦だけでなく、ナイロン弦モデルも発売されている。
コンパクトサイズのPJ410N
フルサイズのFF422は、収納バッグにキャスターが付いている。
FURCH Little Jane
チェコのギターメーカー「FURCH(フォルヒ)」から発売されている『Little Jane』。ボディからネックを取り外し、さらにヘッドとネックが分解可能で、ネックをボディに収納して持ち運ぶことができる。
トラベルギター(エレキ)
Traveler Guitar
1992年にカリフォルニアで誕生したエレクトリック・トラベルギター『Traveler Guitar』。ミニギターとは異なり、通常のエレキギターと同様のレギュラースケールやミディアムスケールを採用しており、違和感なく演奏することができる。座って演奏するための着脱式ラップレストは、取り外せばさらにコンパクトになる。
『Ultra-Light Electric』は、レスポール等と同じ24 3/4インチのミディアムスケールと22フレット、シングルサイズのハムバッカーを搭載している。
ヘッドレスの形状で、ボディ内に配置されたペグに裏側から弦を通す。また、アウトプット・ジャックもボディ裏に。
『Travelcaster Deluxe』は、ストラトタイプのピックガードの形状をしたボディが印象的。ネックもストラトと同じ25 1/2インチのレギュラースケール。3シングルのピックアップを搭載。ヘッドストックはコンパクトな3:3配列となっている。
アンプ内蔵ギター
『ZO-3』や『Pignose』といったアンプ内蔵ギターも、コンパクトなサイズで持ち運びやすく、アンプやシールドも必要無くギター1本あればエレキギターを楽しめることから、トラベルギターの選択肢の一つとも言える。