エステックウッド(S-TECH WOOD)とは
エステックウッドは、「窒素加熱処理」という特殊な処理によって加工された木材のこと。ギターにおいては「ローステッド」材の一種で、ネック材として用いられている。
「S-TECH WOOD」は、「Sendai Technologies Wood」の略で、宮城県仙台で誕生した国産の特許技術「窒素加熱処理=エステック処理」で加工された熱処理木材。木材を専用の処理装置に入れ、窒素ガスを用いて180〜220℃で加熱する。
これにより木材の含水率が低くなり、耐水性や耐朽性、形状安定性に優れた木材へと変化させることができる。一般的にはフローリングや内壁、ウッドデッキなど建築材として用いられているが、Ibanezが世界で初めてギター用の木材として採用した。
【本日配信!!建材ニュース③(*'ω'*)】
国産材を使用した「エステックウッド」のご紹介。 [10123] | 建材ニュースリリース 建材ナビ | https://t.co/cds52m4Lj7#薬剤 #不使用 #LOHAS #天然 #木材 pic.twitter.com/fX7dRa54Jj— 建材ナビ🔧【公式】 (@KenzaiNavi) January 26, 2018
エステックウッドの特徴
- 強度が高い(反りや捻じれに強くなる)
- 軽くなる
- 焼けたカラーになる
ギターネック用の木材としては、含水率が下がり強度が向上することによって反りや捻じれに強くなる。狂いづらくなり、メンテナンス性も高くなる。また、含水率が下がるということは、重量も軽くなる。単純に持っていて軽いのはもちろん、ヘッド落ちの解消にもつながる。
エステックウッドを使ったIbanezギター
エステックウッドは、Ibanezの「AZ」シリーズで初めて楽器用として採用された。
AZ
Ibanezが長年に渡り蓄積してきたノウハウの「A」から「Z」までが詰め込まれているという「AZ」シリーズ。AZシリーズでは「Prestige」モデルでエステックウッドを採用。下位モデルとなる「Premium」では通常のローステッドメイプルとなっている。
AZS
AZシリーズから派生したテレキャスっぽいデザインのシングルカット・モデル「AZS」。
MM1
ドイツのギタリストMartin Millerのシグネイチャー・モデル「MM1」。
TQM1
ジャズ/フュージョン・ギタリスト、Tom Quayle(トム・クァイル)のシグネイチャー・モデル「TQM1」。