ギグ(Gig)とは
「ギグ(Gig)」は、英語で「音楽の演奏会」を意味する言葉。ギグの定義は曖昧だが、一般的には「ライブハウス(小さなコンサートホール)での演奏」や「単発での演奏(セッション)」を指す。
しばしば、「ライブ(生演奏)」と同義で使われる。その場合、主にロック、ポップ、ジャズといった音楽ジャンルのライブ演奏会を指す。定期的な演奏会ではなく、「単発でのライブ」や「単発での演奏」というニュアンスが強い。コメディアンのパフォーマンスを指して使われることも。
「ギグ(Gig)」は元々、単発(日雇い)や短期間の仕事を指す言葉である。オンラインプラットフォームを通じて単発で仕事を受ける人を「ギグワーカー」と呼ぶなど、音楽以外でも使われる。
昼間に行われる演奏会を「デイ・ギグ」と呼ぶことも。
ギグの規模は?
どれくらいのライブの規模を指してギグと呼ぶかは難しいところ。上述のように、ギグは「小さなライブハウスでの演奏」や「ミュージシャンによる単発での演奏(セッション)」を指す言葉である。数千〜数万規模の大きなライブをギグと呼ぶことは少ない。
ただし、アーティストによってはライブの規模に関わらず、ギグと呼ぶ場合もある。たとえば、BOØWYは最後の東京ドーム公演『LAST GIGS(ラスト・ギグス)』をはじめ、ライブのことをGIG(ギグ)と題していた。このように、ライブの規模によるギグの使い分けは難しいが、大きな括りでギグ=ライブと解釈しても問題はないだろう。
ギターやベースの持ち運び用ケースを「ギグバッグ」や「ギグケース」と呼ぶことも。ギグバッグもギグと語意は同じで、ライブへ持っていく時に用いるケースを指す。明確な定義はないが、ハードケースではなく、ソフトケースをギグバッグと呼ぶ。ギグバッグについて詳しくは下記の記事で解説。
ギグとコンサートの違い
ジャンルで分けるなら、「ギグ」や「ライブ」はロック、ポップス、ジャズといったジャンルの演奏会(ライブ)を指し、「コンサート」はクラシックの演奏会を指す場合が多い。ポップスやジャズの演奏会をコンサートと呼ぶことがあるが、クラシックの演奏会をギグやライブと呼ぶことはあまりない。
ただし、これは日本での呼び分けで、英語ではジャンルに関係なく演奏会を「Concert(コンサート)」と呼ぶことが多い。他にも、「Show(ショウ)」「Gig(ギグ)」と
いった表現が使われる。海外では「Live(ライブ)」という単語だけで演奏会を指す表現はあまり使われないが、「Live Show(ライブショウ)「Live Perfomance(ライブパフォーマンス)」といった表現はある。
ちなみに、「ライブハウス」は和製英語なので海外では通じない。演奏会場を指すときは「Club(クラブ)」「Bar(バー)」「Venue(ヴェニュー:会場)」といった表現を使う。
※英語版Wikipediaには、「Live house」を日本固有の表現として解説するページがある
→Live house - Wikipedia