今回はトラスロッドの溝掘りをします。
↓前回作業

マルチスケール(ファンフレット)なので0フレットや指板エンドは斜めになりますが、トラスロッドの埋め込みには特に影響はないです。

指板エンドにホイールナットを取り付けるので、トラスロッドのアジャスト側の寸法は間違えないように注意して溝を掘ります。
アジャスト側の溝はホイールナットザグリから7mmの位置で掘ります。
この7mmというのは、トラスロッドのナットにホイールナットをはめ込むのにちょうど良い長さです。
最終フレットから指板エンドの幅によっては1〜2mm前後させて設置することもあります。

エンド側の溝も掘りました。
トラスロッドはなるべく長めに設置したいので、0フレットにわずかにかかる位置で溝を掘りました。

次はトラスロッド溝を掘ります。
センターライン(CL)を引き、CLから左右に3mmの位置(青い線)と5mmの位置(赤い線)を罫書きしました。
3mmの線は実際にロッド溝が掘れる位置、5mmはトリマーで掘るときのガイドの幅2mmを考慮した加工線(3mm+2mm=5mm)です。

トラスロッド溝の最深部ですが、通常のギターであれば7フレットを最深部(深さ13mm)にします。
ロングスケールの648mmであれば7フレットで良いのですが、、今回はマルチスケールで648〜686mmと右と左でスケールの長さが異なります。
648mmと686mmとでは7フレットからのジョイントまでの長さが異なるため、今回は最も長い686mmのスケールを考慮して7.5フレットの位置を最深部とします。
7.5フレットの位置を最深部にすることで、ネック全体(主に0フレットからジョイント部まで)のトラスロッドが均等に効くようにする狙いです。

罫書きができたので、トラスロッド溝堀の治具をセッティングします。

トラスロッド溝掘り治具は最深部をネック材にぴったり付け、ヘッド側とエンド側に向けて高くなるようにセッティングします。
最深部の7.5フレットは短いビス、2フレット、14フレットの位置は長いビスで固定します。

左右のビスの締め具合によって治具の傾きが変わります。
150mmスケールをあてて左右の高さが均等になっているか確認します。
左右の高さは平行でなくてもよくて、左右の隙間が均等になっていればOKです。

次はトリマーで実際に掘れる位置を確認します。
トリマーはガイドの幅によって左右にズレが生じるため、トラスロッド溝に対して左右のどちらに寄せたほうがビットがセンターラインの中心にくるかを確認します。
今回は写真から見て左側にトリマーを寄せたほうがビットがセンターラインの直上に来ることがわかりました。
なので、終始、左側にトリマーを寄せて掘ればOKということです。

トリマーで掘りすぎないように、超えてはいけないラインを目印としてマスキングテープを貼っておきます。

最深部は13mmぴったりで掘れました。
これでトラスロッド溝掘り作業は完了です。







