ギタークラフト

【テレキャスターシンライン製作】指板幅出し、指板調整、ポジマ・サイドポジ埋め込み、(311)

前回はネックグリップの粗加工をしました。
今回は指板を作っていきます。

↓前回作業

ギターのネックをエコノミーサンダーで粗加工
【テレキャスターシンライン製作】ネックグリップ粗加工(310)前回はペグ穴あけとヘッドの厚み落としをしました。 今回はネックグリップの粗加工をします。 ↓前回作業 https://gu...

ギタリストの大村孝佳さんが学校に支給いただいたサティーネ指板を使わせてもらいます。
フレット溝は切ってあったので、この状態からスタート。
スケールを一応確認。
ロングスケールですね。
ギターのサティーネ指板

今回の指板は21フレット仕様。
最終フレットが22フレット。
22フレットの溝から2〜3mm残しで切断。
ギターのサティーネ指板のエンド部分をミシンノコで切断

22フレットの溝が消えるまでエコノミーサンダーで削ります。
今回は先生にやってもらいました。
木口をエコノミーサンダーで削るのは難しいのですが、次回は自分でやってみたい。
ギターのサティーネ指板のエンド部分をエコノミーサンダーで整える

指板幅を罫書きします。
ギターのサティーネ指板に幅を罫書き

幅の余白が多めだったのでミシンノコでざっくり切ります。
ギターのサティーネ指板の幅に沿ってミシンノコで切断

豆平鉋で罫書きの線の手前まで削ります。
ギターのサティーネ指板のサイドを豆平鉋で削っているところ

スケールで直線になっているか確認。
ギターのサティーネ指板のサイドが直線になっているかアルミスケールで確認

罫書き線の手前まで削ったら、エコノミーサンダーで罫書き線ぴったりまで削ります。
これも先生にやってもらいました。
ギターのサティーネ指板のサイドをエコノミーサンダーで削った状態

角度は約91度。
ギターのサティーネ指板の角度をプロトラクターで計測

次はポジションマークを埋め込みます。
今回はドットポジションにします。
各フレット内で対角線を引き、交点を出します。
ギターのサティーネ指板のトップ面にポジションマークを埋め込む位置を罫書き

ドットポジはΦ6.5のビットで穴を開けます。
ドットポジションの厚みが約2mmなので、穴の深さは1,7〜1,8mmに設定。
ギターのサティーネ指板のトップ面にポジションマーク用の穴をボール盤で開けたところ

ドットポジは木工用接着剤で接着します。
ギターのサティーネ指板のトップ面のポジションマークの穴に木工用接着剤を流し込んでいるところ

ドットポジを穴にはめ込んだら上から押さえて密着させます。
ギターのサティーネ指板のトップ面にポジションマークを埋め込んでいるところ

赤みがかったサティーネ指板に白のドットポジは合いますね。
ギターのサティーネ指板のトップ面にポジションマークを埋め込んだ状態

1.7〜1.8mmの穴に対し、2.0mmの厚みのドットポジを埋め込むと少し飛び出すので、鉄ヤスリで削って高さを落とします。
指板に対して横傷がつくと取るのが大変なので、鉄ヤスリは縦方向に動かして削ります。
ギターのサティーネ指板に埋め込んだポジションマークの飛び出た部分を鉄ヤスリで削っているところ

次は指板調整をします。
今回は305Rにします。
ギターのサティーネ指板のアールを確認

305Rの曲線がついたすり板で指板調整。
#150→#240→#320とサンドペーパーの番手を上げていきます。
ギターのサティーネ指板の表面をR付きのすり板で磨いているところ

ギターのサティーネ指板の表面を#240のサンドペーパーを貼ったR付きのすり板で磨いているところ ギターのサティーネ指板の表面を#320のサンドペーパーを貼ったR付きのすり板で磨いているところ

指板の裏面をスケールで確認してみると、反っていますね。
ギターのサティーネ指板の裏面の反りをスケールで確認

すり板で指板の裏面を平面にします。
ギターのサティーネ指板の裏面をサンドペーパーで削って平面にしているところ

次はサイドポジションマークの埋め込みをします。
フレット溝の下部同士を直線で結び、その中点にサイドポジションマークを埋め込みます。
12フレットは直線を二等分し、それぞれ中点を取ります。
ギターのサティーネ指板のサイドにサイドポジションマークの罫書き

サイドポジションマークはΦ2ビットで深さ4mmの穴を開けます。
ギターのサティーネ指板のサイドにサイドポジションマークの穴を開けたところ

穴に木工用接着剤を流し込み、サイドポジションマークを押し込みます。
ギターのサティーネ指板のサイドにサイドポジションマークを埋め込んでいるところ

上から玄能で軽く叩いて穴の奥まで押し込みます。
ギターのサティーネ指板のサイドにサイドポジションマークを埋め込んでいるところ

はみ出た部分はニッパーで切断し、仕上げノミで平面にします。
ギターのサティーネ指板のサイドに埋め込んだサイドポジションマークの飛び出た部分を仕上げノミで削っているところ

小さいパッドで軽く調整。
これでサイドポジションマークの埋め込みができました。
ギターのサティーネ指板のサイドにサイドポジションマークを埋め終わった状態

ABOUT ME
監修・執筆:稲垣 健太(ケンタトニック)
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

音楽関係の仕事の経験、ギター製作の経験、音楽教室に通った実体験をもとに、音楽に役立つ情報を発信。

■音楽歴
中学2年生の時にギターを始める
高校1年生の時にドラムを始める
関西外国語大学外国語で軽音楽部に所属し、ボーカル、ギター、ベース、ドラムを演奏
39歳からボイトレに通い始める
42歳でギタークラフトを始める
└2023年4月にギタークラフトの専門学校・ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA)に入学
└ギター製作やリペアの専門技術・専門知識を習得中(2023年〜現在)
└ギター製作の経験をほぼ毎日日記で更新
ギタークラフト製作日記

■音楽関連の仕事歴
[2006〜2009年]
大手CD・レコード販売店でロック、ジャズの仕入・販売を担当。
[2011年〜]
フリーランスのWebライター・Webディレクターとして開業。
大手音楽教室からの委託でボイトレサイトの運営、ボイトレ記事の執筆・編集に携わる。

■音楽教室の通い歴
[1995〜2000年まで]
某大手ギター教室に通う
[1997〜2002年まで]
某大手ドラム教室に通う
[2020年〜現在]
某大手音楽教室のボイトレ・話し方コースに通い中
ESPギタークラフトアカデミーにて月3回プロギタリストによる演奏授業を受講

■愛器
Stilblu #036 / #039 /#099
g'7 special(g7-TLT Type 2S)
J.W.BLACK Guitars JWB JP-T THINLINE
Tom Anderson(Drop Top Classic -Deep Tobacco Fade)
TMG Gatton Thinline
Fender Custom Shop 1956 Stratocaster NOS
Gibson USA Exclusive Model / Les Paul Standard 60s Honey Lemon Burst

所有ギター一覧

■製作したギター
ギタークラフトアカデミー第1作目:
ポリゴンライン
ギタークラフトアカデミー第2作目:
Stand-Alone
ギタークラフトアカデミー第3作目:
Thin-Marauder
ギタークラフトアカデミー第4作目:
Focus Point
ギタークラフトアカデミー第5作目:
Uroboros LP

■好きなバンド
U2、Sigur Ros、THE 1975、Mr.Children、the band apart、くるり、SIAM SHADE、VAN HALEN

■ブログ
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■運営会社
株式会社ケタケタ
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