ギタークラフト

【5作目】指板バインディング接着:ギタークラフト学校日誌(233)

ギター指板のサイドに接着したバインディングの表面をスクレイパーで削っているところ

今回は指板バインディングの接着をします。

↓前回作業

ブロックポジションを埋め終わったギター指板
【5作目】指板幅調整、ブロックポジション埋め込み:ギタークラフト学校日誌(232)今回は指板幅の調整とブロックポジションの埋め込みをやります。 ↓前回作業 https://guitar-concierge....

今作は指板バインディングに加え、ヘッドとボディにカスタムセル(セルを複数層で接着)を巻きます。
カスタムセルは外側に厚いバインディングを1本巻き、内側にカスタムセルを複数本巻きます。
アイボリーのバインディングにしたいのですが、内側のカスタムセルはアイボリーがありません。
学校にあるカスタムセルは白か黒しかないので、アイボリー+白と黒のカスタムセルにしようと思います。
カスタムセル

では指板バインディングを巻いていきます。
まずは指板エンドから。
バインディング材のサイズは1.5mm。
指板サイドのバインディング接着にはセルボンを使いますが、指板エンドは木工用接着剤を使います。
ギター指板のエンドにバインディングを接着

バインディングの左右上下が指板から少しはみ出るくらいの位置で接着します。
ギター指板のエンドにバインディングを接着

はみ出た部分を仕上げノミで削り、指板との段差をなくします。
ギター指板のエンドに接着したバインディングのはみ出た部分を仕上げノミで削っているところ

指板トップはRに沿ってバインディングを削ります。
今回の指板は305Rです。
ギター指板のエンドに接着したバインディングのはみ出た部分を仕上げノミで削っているところ

では指板サイドにバインディングを接着します。
赤い蓋の容器に入っているのがセルボンという溶剤です。
セルボンはバインディング材を溶かして接着する溶剤で、溶かすことで指板サイドにバインディングを隙間なく接着させます。
セルボンで接着する前に、バインディングを固定するためのマスキングテープを用意しておきます。
ギター指板のサイドにバインディングを接着するための準備

写真ではわかりにくいですが、セルボンを指板サイドに塗布したところです。
ギター指板のサイドにセルボンを塗布

セルボンを塗った指板サイドにバインディングを載せ、マスキングテープでしっかり固定します。
バインディングはヘッド側に少しはみ出るくらいの長さにしています。
ギター指板のサイドにバインディングをセルボンで接着

指板の両サイドにバインディングを接着。
これで1日乾燥させます。
ギター指板の両サイドにバインディングをセルボンで接着

こちらが1日乾燥させた後の状態。
ところどころ溶けたバインディングが指板トップにはみ出てしまっていますが、この後きれいに取ります。
バインディングを巻いたギター指板

ヘッド側にはみ出たバインディングは仕上げノミで削ります。
ギター指板のサイドに接着したバインディングのはみ出た部分を仕上げノミで削っているところ

指板トップ面にはみ出た部分は豆平鉋であらかた削ってしまいます。
セルボンの接着力は強くはないので、バインディングが剥がれないように指板の内側に向けて削ります。
ギター指板のサイドに接着したバインディングのはみ出た部分を豆平鉋で削っているところ

指板にはRがついていて豆平鉋だけでは指板との段差を取りきれないので、あとはスクレイパーで細かく削って調整します。
スクレイパーも指板の内側に向かって削ります。
ギター指板のサイドに接着したバインディングの表面をスクレイパーで削っているところ

セルボンで溶けたバインディングがはみ出した部分もスクレイパーで取ってしまいます。
ギター指板のサイドに接着したバインディングの表面をスクレイパーで削っているところ

溶けたバインディングはスクレイパーで削ればきれい取れます。
ギター指板のサイドに接着したバインディングの表面をスクレイパーで削っているところ

指板裏も同じように豆平鉋ではみ出たバインディングを削ります。
ギター指板のサイドに接着したバインディングのはみ出た部分を豆平鉋で削っているところ

バインディングの加工が終わりました。
細かい段差は指板すり合わせのときに取ります。
バインディングを巻いたギター指板

ABOUT ME
稲垣 健太(ケンタトニック)
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

音楽関係の仕事の経験、ギター製作の経験、音楽教室に通った実体験をもとに、音楽に役立つ情報を発信。

■音楽歴
中学2年生の時にギターを始める
高校1年生の時にドラムを始める
大学で軽音楽部に所属し、ボーカル、ギター、ベース、ドラムを演奏
39歳からボイトレに通い始める
42歳でギタークラフトを始める
└2023年4月にギタークラフトの専門学校・ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA)に入学
└ギター製作やリペアの専門技術・専門知識を習得中
└ギター製作の経験をほぼ毎日日記で更新
ギタークラフト製作日記

■音楽関連の仕事歴
[2006〜2009年]
大手CD・レコード販売店でロック、ジャズの仕入・販売を担当。
[2011年〜]
フリーランスのWebライター・Webディレクターとして開業。
大手音楽教室からの委託でボイトレサイトの運営、ボイトレ記事の執筆・編集に携わる。

■音楽教室の通い歴
[1995〜2000年まで]
某大手ギター教室に通う
[1997〜2002年まで]
某大手ドラム教室に通う
[2020年〜現在]
某大手音楽教室のボイトレ・話し方コースに通い中
ESPギタークラフトアカデミーにて月3回プロギタリストによる演奏授業を受講

■愛機
Stilblu #036 / #039 /#099
g'7 special(g7-TLT Type 2S)
Nashguitars S-57
Tom Anderson(Drop Top Classic -Deep Tobacco Fade)
TMG Gatton Thinline
Fender Custom Shop 1956 Stratocaster NOS
Gibson USA Exclusive Model / Les Paul Standard 60s Honey Lemon Burst

所有ギター一覧

■製作したギター
ギタークラフトアカデミー第1作目:
ポリゴンライン
ギタークラフトアカデミー第2作目:
Stand-Alone
ギタークラフトアカデミー第3作目:
Thin-Marauder


■好きなバンド
U2、Sigur Ros、THE 1975、Mr.Children、the band apart、くるり、SIAM SHADE、VAN HALEN

■ブログ
運営者情報
関連記事