ギター用語

レイクプラシッドブルー − ニューヨーク州の湖が由来のカラー

レイクプラシッドブルーとは

レイクプラシッドブルー(Lake-Placid-Blue)は、ギターやベースの塗装に用いられる青系カラーの名称。「LPB」と略して表記されることも多い。

Fenderのストラトキャスターに古くから見られるカラーの一つであり、それに似せて他のメーカーでも広く使われている。光の当たり具合で見え方が変化するのが特徴の一つ。

Fender社のカラーチャートでは「02」で掲載されている。

レイクプラシッドブルーのストラトキャスターを使用したギタリストと言えば、ジミー・ペイジが有名。

レイクプラシッドブルーの由来

「レイクプラシッド」とは、アメリカのニューヨーク州にある「プラシッド湖(Lake Placid)」という湖の名前が由来となっている。その湖から名前をとった同じくレイクプラシッドという名前の村があり、1932年と1980年に冬季オリンピックが開催されたことでも有名。ちなみに「placid」は英語で「落ち着いた」を意味する言葉なので、「落ち着いた湖」という意味になる。

そんなプラシッド湖の青さをイメージしたカラーが「レイクプラシッドブルー」というわけである。

1960年代のカラーネームは「Lake Placid Blue Metallic」

1960年代のFenderのカスタム・カラーチャート(正式名称は「セレクション・チャート・フォー・カスタム・フィニッシーズ」)では、「Lake Placid Blue Metallic(レイク・プラシッド・ブルー・メタリック)」というカラーネームで掲載されていた。1970年代のカタログから「Lake Placid Blue」に変わっている(おそらく、CBSへの売却に伴って1960年後半から塗装が変わったため)。

1961年、Fenderはプロ用モデルで採用していた特別なカラーを「カスタム・カラーチャート」として発表。15色のカラーフィニッシュ(発表当時)は、スタンダード・フィニッシュ料金に5%追加すると施すことができた。「Lake Placid Blue Metallic」はカスタム・カラーチャート発表当初からあった。

下記カラーチャートに「METALLC」と表記のあるものは、「メタリック塗料」を指す。メタリック塗料は、金属粉を塗料にまぜたもので、塗料の中にブルーなどの着色料を入れて色の付いたメタリックとする。着色メタリックには「ノン・リーフィング・タイプ」と呼ばれる一液型のアルミ粉が使われており、色ムラを防ぐためにカラーリングを2回に分けていた。「Lake Placid Blue Metallic」はホワイトのアンダーコート(下地塗装)を使うケースが多かったようだ

参考:THE GALAXY OF STRATS

こちらは1963〜1964年のカスタム・カラーチャート。1961年の最初のカラーチャートにあった「SHell Pink(シェル・ピンク)」が抜け、替わりに「Candy Apple Red(キャンディ・アップル。レッド)」が加わっている。

1962年と1964年のLake Placid Blue(Metallic)のストラトキャスター。経年変化で緑がかった色になっている。

レイクプラシッドブルーのギター

Fender Made in Japan Traditional 60s Stratocaster

made-in-japan-T60s-ST2

Fender Vintera '60s Telecaster

vintera-60s-TL2

Fender American Performerシリーズ

上記2点と違い、こちらのシリーズではカラーが『Satin Lake Placid blue』となっている。その名の通りサテンフィニッシュのレイクプラシッドブルーで、見た目の印象も少し異なる。

American Performer Stratocaster2

Fenderからは、レイクプラシッドブルーのウクレレも発売されている。

ABOUT ME
稲垣 健太(ケンタトニック)
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

音楽関係の仕事の経験、ギター製作の経験、音楽教室に通った実体験をもとに、音楽に役立つ情報を発信。

■音楽歴
中学2年生の時にギターを始める
高校1年生の時にドラムを始める
関西外国語大学外国語で軽音楽部に所属し、ボーカル、ギター、ベース、ドラムを演奏
39歳からボイトレに通い始める
42歳でギタークラフトを始める
└2023年4月にギタークラフトの専門学校・ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA)に入学
└ギター製作やリペアの専門技術・専門知識を習得中
└ギター製作の経験をほぼ毎日日記で更新
ギタークラフト製作日記

■音楽関連の仕事歴
[2006〜2009年]
大手CD・レコード販売店でロック、ジャズの仕入・販売を担当。
[2011年〜]
フリーランスのWebライター・Webディレクターとして開業。
大手音楽教室からの委託でボイトレサイトの運営、ボイトレ記事の執筆・編集に携わる。

■音楽教室の通い歴
[1995〜2000年まで]
某大手ギター教室に通う
[1997〜2002年まで]
某大手ドラム教室に通う
[2020年〜現在]
某大手音楽教室のボイトレ・話し方コースに通い中
ESPギタークラフトアカデミーにて月3回プロギタリストによる演奏授業を受講

■愛機
Stilblu #036 / #039 /#099
g'7 special(g7-TLT Type 2S)
Nashguitars S-57
Tom Anderson(Drop Top Classic -Deep Tobacco Fade)
TMG Gatton Thinline
Fender Custom Shop 1956 Stratocaster NOS
Gibson USA Exclusive Model / Les Paul Standard 60s Honey Lemon Burst

所有ギター一覧

■製作したギター
ギタークラフトアカデミー第1作目:
ポリゴンライン
ギタークラフトアカデミー第2作目:
Stand-Alone
ギタークラフトアカデミー第3作目:
Thin-Marauder


■好きなバンド
U2、Sigur Ros、THE 1975、Mr.Children、the band apart、くるり、SIAM SHADE、VAN HALEN

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