ギター用語

アガチス − 入門用ギターなどに使われる安価な木材

ギタコン運営者:稲垣健太
執筆者:稲垣 健太(ケンタトニック)
ギター歴25年 ドラム歴10年
ヤマハ音楽教室のアコースティックギターコースに5年、ドラムコースに5年に通う。シアーミュージックのボイトレに4年、話し方コースに3年通う。2023年からESPギタークラフトアカデミーでギター製作の技術を学ぶ。2026年より同校のアシスタント講師として勤務。日々プロ視点で楽器の構造やメンテナンスに携わる。これらの知見を活かし、単なるユーザー目線ではない「技術者・指導者目線」での教室選びを提案しています。
ギター製作風景はYouTubeで公開中→@GuitarConcierge

アガチスとは

アガチス(Agathis)は、東南アジアから太平洋諸島に広く分布する常緑針葉樹。エレキギターにおいては主にボディ材として、アコースティックギターではバック・サイド材として用いられる。手に入りやすく安価であることから、入門用など安価なギターに使われることがほとんど。

ナンヨウスギ科アガチス属の木で、「カウリ」や「ナンヨウカツラ(南洋桂)」とも呼ばれる。ただし、「南洋桂」は商品名であり、カツラの木とは別物である。

アガチスの木

アガチスの特徴

  • 加工しやすく安価で、初心者向けギターに
  • 年輪が定かではない木目
  • かつてはGibson系のコピーモデルに

加工しやすく安価で、初心者用ギターに

アガチスは、柔らかく加工しやすいことや、入手も容易であることから、他のギター用木材と比べるととにかく安価な木材となっている。そのため初心者向けの安価なギターのボディ材として使われることが多い。

年輪が定かではない木目

針葉樹ながら、広葉樹のように年輪がハッキリとしない木目を持っている。フシの無い美しさは、加工のしやすさも相まって引き出しや健具材、将棋盤などにも使われている。

かつてはGibson系のコピーモデルに

1970年代頃の日本では、Gibson系のコピーモデルにおいて、本家のマホガニーの代用としてアガチスが使われることもあったという。GrecoやTEISCOといった「ジャパンビンテージ」や「ビザールギター」とも呼ばれる70年代の国産エレキギターで使われていたようだ。

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アガチスを使ったギター

YAMAHA PACIFICA012

YAMAHAの人気シリーズPACIFICA(パシフィカ)、1番下のグレード『PAC012』(島村楽器のネット通販限定)のボディ材としてアガチスが使われている。『PAC012』は2万円台で買える入門モデルで、他のPACIFICAは全てボディ材がアルダーであることと比較すると、アガチス材を用いることでコストを抑えていることがわかる。

Legend FG-15

Ariaの低価格帯ブランドであるLegendのアコースティックギター『FG-15』では、バック&サイド材としてアガティスが使われている。1万円で買えるという超コストパフォーマンスモデル

Epiphone El Nino Travel Acoustic

Epiphoneから発売されている、ミニサイズのトラベル・アコースティックギター『El Nino』ではアガチスの合板がバックとサイド材に使われている。こちらもかなり安価なギター。

Epiphone El Nino

Squier Standard Series

Fenderの低価格ブランドSquierから発売されていたStandardシリーズ(現在は販売終了)で、ボディにアガチスが使われていた。

ABOUT ME
タケ
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

ギター歴23年。

愛器:Gibson Les Paul Custom、Black Cloud Aging Label #022、Stilblu #100、Legator Ninja N7FX

日々、ギターのお勉強中。