ギタークラフト

【8作目】トラスロッドの溝掘り:ギタークラフト学校日誌(347)

7弦ギターのネック材とトラスロッド溝掘りの治具

今回はトラスロッドの溝掘りをします。

↓前回作業

7弦ギターの角度付きヘッドの角度をプロトラクターで計測
【8作目】7弦ギター角度ありネック材の粗加工:ギタークラフト学校日誌(346)今作の7弦ギターの製図が出来上がったので、木工加工に入ります。 ↓前回作業 https://guitar-concierge...

マルチスケール(ファンフレット)なので0フレットや指板エンドは斜めになりますが、トラスロッドの埋め込みには特に影響はないです。
7弦ギターのネック材とトラスロッド

指板エンドにホイールナットを取り付けるので、トラスロッドのアジャスト側の寸法は間違えないように注意して溝を掘ります。
アジャスト側の溝はホイールナットザグリから7mmの位置で掘ります。
この7mmというのは、トラスロッドのナットにホイールナットをはめ込むのにちょうど良い長さです。
最終フレットから指板エンドの幅によっては1〜2mm前後させて設置することもあります。
7弦ギターのネック材にトラスロッドのアジャスト側の溝を罫書き

トリマーで深さ14mmの溝を掘りました。
7弦ギターのネック材にトラスロッドのアジャスト側の溝を掘った状態

エンド側の溝も掘りました。
トラスロッドはなるべく長めに設置したいので、0フレットにわずかにかかる位置で溝を掘りました。
7弦ギターのネック材にトラスロッドのエンド側の溝を掘った状態

次はトラスロッド溝を掘ります。
センターライン(CL)を引き、CLから左右に3mmの位置(青い線)と5mmの位置(赤い線)を罫書きしました。
3mmの線は実際にロッド溝が掘れる位置、5mmはトリマーで掘るときのガイドの幅2mmを考慮した加工線(3mm+2mm=5mm)です。
7弦ギターのネック材にトラスロッド溝の位置を罫書き

トラスロッド溝の最深部ですが、通常のギターであれば7フレットを最深部(深さ13mm)にします。
ロングスケールの648mmであれば7フレットで良いのですが、、今回はマルチスケールで648〜686mmと右と左でスケールの長さが異なります。
648mmと686mmとでは7フレットからのジョイントまでの長さが異なるため、今回は最も長い686mmのスケールを考慮して7.5フレットの位置を最深部とします。
7.5フレットの位置を最深部にすることで、ネック全体(主に0フレットからジョイント部まで)のトラスロッドが均等に効くようにする狙いです。
7弦ギターのネック材

罫書きができたので、トラスロッド溝堀の治具をセッティングします。
7弦ギターのネック材とトラスロッド溝掘りの治具

トラスロッド溝掘り治具は最深部をネック材にぴったり付け、ヘッド側とエンド側に向けて高くなるようにセッティングします。
最深部の7.5フレットは短いビス、2フレット、14フレットの位置は長いビスで固定します。
7弦ギターのネック材とトラスロッド溝掘りの治具をセッティング

左右のビスの締め具合によって治具の傾きが変わります。
150mmスケールをあてて左右の高さが均等になっているか確認します。

左右の高さは平行でなくてもよくて、左右の隙間が均等になっていればOKです。
7弦ギターのネック材とトラスロッド溝掘りの治具が平行に設置されているかスケールで確認

次はトリマーで実際に掘れる位置を確認します。
トリマーはガイドの幅によって左右にズレが生じるため、トラスロッド溝に対して左右のどちらに寄せたほうがビットがセンターラインの中心にくるかを確認します。
今回は写真から見て左側にトリマーを寄せたほうがビットがセンターラインの直上に来ることがわかりました。
なので、終始、左側にトリマーを寄せて掘ればOKということです。
7弦ギターのネック材

トリマーで掘りすぎないように、超えてはいけないラインを目印としてマスキングテープを貼っておきます。
7弦ギターのネック材とトラスロッド溝掘りの治具をセッティング

最深部は13mmぴったりで掘れました。
これでトラスロッド溝掘り作業は完了です。
7弦ギターのネック材のトラスロッド溝の最深部の深さをノギスで測定

ABOUT ME
監修・執筆:ケンタトニック(稲垣健太)
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者
株式会社ケタケタの代表取締役

音楽関係の仕事の経験、ギター製作の経験、音楽教室に通った実体験をもとに、音楽に役立つ情報を発信。

■音楽歴
中学2年生の時にギターを始める
高校1年生の時にドラムを始める
関西外国語大学外国語で軽音楽部に所属し、ボーカル、ギター、ベース、ドラムを演奏
39歳からボイトレに通い始める
42歳でギタークラフトを始める
└2023年4月にギタークラフトの専門学校・ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA大阪)に入学し、ギター製作やリペアの専門技術・専門知識を学ぶ
2026年3月 ESP GCA大阪校 マスタークラス課程を修了・卒業
ギタークラフト製作日記
YouTubeでも投稿中

■音楽関連の仕事歴
[2006〜2009年]
大手CD・レコード販売店でロック、ジャズの仕入・販売を担当。
[2011年〜]
フリーランスのWebライター・Webディレクターとして開業。
大手音楽教室からの委託でボイトレサイトの運営、ボイトレ記事の執筆・編集に携わる。
[2026年4月〜]ESP GCA大阪校のアシスタント講師として勤務
ギター製作の基礎から高度なリペア技術までを直接指導
ギタークラフトの知見を活かし、単なるユーザー目線ではない、技術者目線での教室選びを提案しています。


■音楽教室の通い歴
[1995〜2000年まで]
某大手ギター教室に通う
[1997〜2002年まで]
某大手ドラム教室に通う
[2020年〜現在]
某大手音楽教室のボイトレ・話し方コースに通い中


■愛器
Stilblu #036 / #039 /#099
g'7 special(g7-TLT Type 2S)
J.W.BLACK Guitars JWB JP-T THINLINE
Tom Anderson(Drop Top Classic -Deep Tobacco Fade)
TMG Gatton Thinline
Fender Custom Shop 1956 Stratocaster NOS
Gibson USA Exclusive Model / Les Paul Standard 60s Honey Lemon Burst
Rittenhouse Guitars J-Master Sharwood Green Metallic
K.nyui Custom Guitar KNTE Mercedes Blue Metalic
Taylor 614ce-N(ナイロン弦バージョン)
CAT'S EYES CE-1200CF
所有ギター一覧

■製作したギター
ギタークラフトアカデミー第1作目:
ポリゴンライン
ギタークラフトアカデミー第2作目:
Stand-Alone
ギタークラフトアカデミー第3作目:
Thin-Marauder
ギタークラフトアカデミー第4作目:
Focus Point
ギタークラフトアカデミー第5作目:
Uroboros LP ギタークラフトアカデミー第6作目:
PB-5S

■好きなバンド
U2、Sigur Ros、THE 1975、Mr.Children、the band apart、くるり、SIAM SHADE、VAN HALEN

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