今回はリペア実習でやったスキャロップ加工のメモです。
↓フレット加工をした練習用のネックの一部をスキャロップにします。
スキャロップは指板をえぐって軽いタッチで押弦できるようにする加工です。
↓スキャロップについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
スキャロップにもいくつか種類がありますが、今回やるは以下の2種類。
- イングウェイタイプ(インギータイプ)
→1〜6弦側まで指板全体を削る - リッチー・ブラックモアタイプ(リッチータイプ)
→1弦を中心に5弦あたりまで削る
実習では1〜6フレットをリッチータイプ、7〜12フレットをインギータイプで削ります。
まずはインギータイプのスキャロップからやってみます。
指板を削る前に、マスキングテープでフレットを保護しつつ、指板サイドにもマスキングを貼って深さの目印にします。
今回は、1弦側は深さ1mm、6弦側は深さ0.5mmにするので、その位置にマスキングを貼ります。
今回の実習ではフレットとスキャロップの間に1mm余白を取るので、フレットから1mmの位置に罫書きをしておきます。
(フレットギリギリまで加工するスキャロップもあります)
これは6弦側から見た指板。
半円の形をしたスキャロップ加工用のパッドにペーパーを巻いてさらに形を整えます。
今回はパーフェロー指板なので、ペーパーは#150→#240→#320→#600→#800あたりまで使います。
ローズウッド指板やエボニー指板なら#600〜#800あたりまで。
メイプル指板は傷が細かすぎると塗料が密着しにくくなるので、#320まで。
削るときに忘れてはいけないが指板R。
スキャロップ加工する際、もともとの指板Rに合わせて削る必要があります。
この指板は305Rです。
R確認治具を使い、指板Rの形を確認。
形ができてきたら、蛍光灯などの光に当てて形を確認します。
左右均等に削れているか、粗い傷が残っていないかなどをチェック。
この段階ではまだまだですね。
スキャロップ加工用のパッドをうまく使って綺麗な形にしていきます。
#150のペーパーで形を作った状態です。
フレットとの間の余白を少し削りすぎてしまいましたが、形はなんとかできました。
次はリッチータイプです。
1弦側はインギーと同じく1mmの深さまで削ります。
6弦側は削らず、5弦あたりまで削るのですが、フレット間の1/3に頂点がくるような形にします。
まず丸ノミで粗加工するのですが、1弦側から6弦側にかけて坂を登るような形にするので、6弦側を削りすぎないように注意。
先生に、家で作業するためのスキャロップ用パッドを作ってもらいました。
イナロップ。