Telemaster(テレマスター)/ Offset Telecasterとは
Telemaster(テレマスター)とは、フェンダーのジャズマスターのオフセットボディに、テレキャスターのネックを組み合わせたギターモデルである。オフセットのボディはジャズマスター。それ以外の部分、ネックやパーツ、アッセンブリー(電気部分)はテレキャスターのスペックとなっている。ピックガードは独自の形状を採用。
※オフセット…ボディのウエストの位置が左右非対称になっている形状を指す。オフセットギター、オフセットシェイプ、オフセットボディなどと呼ばれる。
ピックアップについては、フロントとリアの両方をソープバータイプピックアップを採用しているモデルや、フロントはソープバータイプ、リアはテレキャスターのピックアップを搭載したモデルなどがある。
フロントピックアップがソープバータイプ、リアがテレキャスタータイプのモデル
フロントもリアもソープバータイプのモデル
Telemasterの形状のモデルは、Offset Telecaster(オフセット・テレキャスター)とも呼ばれる。フェンダー社ではTelemasterではなく、Offset Telecasterの名称を使用。スクワイアブランドもOffset Telecasterの名称を用いている。
日本ではTelamaster(テレマスター)の名称で販売されているフェンダー社のモデルがあるが、海外ではOffset Telecaster(オフセット・テレキャスター)の名称で販売されている。これには商標が関係しており、次項で詳しく解説する。
Telamasterの名称は、商標の関係で使用できない
Telamasterという名称は、アメリカでは玩具メーカーのHobby Lobby(ホビーロビー)社がラジコン飛行機の商品名で商標登録済み。欧州ではドイツの自動車部品メーカーのContinental(コンティネンタル)社がタイヤの商品名で商標登録している。
そのため、米国と欧州ではフェンダー社はTelemasterという名称を使用できない。
こうした商標の都合により、フェンダーブランドでは、Offset Telecaster(オフセット・テレキャスター)という名称で販売している。スクワイアブランドでも同様の理由により、Offset Telecasterの名称を使用。
日本ではTelemasterの名称が使用可能
日本では、建設機械メーカーの株式会社加藤製作所が1971年に「TELE-MASTER」という表記で商標登録しているが、ハイフン有り表記のため、日本でなら「Telemaster」の名称の使用は可能(2020年現在)。
フェンダージャパン(Made In Japan)では、RADWIMPSの野田洋次郎とのコラボレート・モデル「Fender Telemaster ACE」など、Telemasterの名称を使用したモデルを販売している。
野田洋次郎(RADWIMPS)× フェンダー × ギターマガジンによるスペシャル・コラボレート・モデル、希少な木材を贅沢に使用したTELEMASTER “ACE”が完成https://t.co/1INt9taGZT#RADWIMPS pic.twitter.com/DFNfd2nmLd
— Fender (フェンダー) (@Fender_Official) May 12, 2017