テックウッドとは
テックウッド(Tech Wood)は、てローズウッドの代わりとして用いられる材。ポプラ等の安価な木材を硬質の接着剤で張り合わせて作られた積層材で、主に低価格帯ギター/ベースの指板材として使われることが多い。
指板材として人気の高いローズウッドだが、世界的に希少な木材となり価格も高騰している。安価なギターにローズウッドが用いにくくなっていく中で、それでもローズウッド指板のようなルックスのギターを作るための工夫の一つとして生まれたのが「テックウッド」。
ポプラは安価なギターのボディ材として使われることも多く、ローズウッドと比較すると柔らかめの木材だが、薄いポプラと硬質の接着剤を何層にも重ねることで、指板としても十分な強度を実現している。また、人工的な材とは異なり、一本ごとに異なる自然の木目が見られる。
加工やメンテナンス
テックウッドは通常の木材と同じく穴を開けたり削ったりといった加工が可能。フレット交換のようなリペアにも対応している。
日頃のメンテナンスについても、通常の木材と同様に定期的にオイルを用いて保湿をするなどのケアが可能となる。しかし、オイルは浸透しづらく、バリも出やすいと言われており、管理には苦労するかもしれない。
テックウッドを使ったギター
Bacchusオールローズ風テックウッドシリーズ
Bacchusの低価格帯モデルUniverseシリーズから、ボディトップ、ボディ、ネック、指板と全体にテックウッドを使用したモデルが発売されている。ストラトタイプの『BST-TW』、テレキャスタイプの『BTE-TW』、ベースの『WJB-TW』は、それぞれモデル名の「TW」が「Tech Wood」を表している。
定価55,000円(税抜)という低価格ながら、まるでオールローズのようなルックスを持つ。
ストラトタイプの『BST-TW』
ベース『WJB-TW』
テレタイプ『BTE-TW』
こちらは、同じディバイザーのブランドmomoseから発売されているオールローズウッド。パッと見の印象ではテックウッドもローズウッドも大差が無いに思える。
モモセによる超希少なオール・ローズウッド仕様!!!!木材の関係上、極少数のみの生産となりますので、お早めにお求め下さい!momose IKEBE ORDER MODEL MT-AR “ALL ROSEWOOD”→【https://t.co/Cbw8nT1MsI】 pic.twitter.com/srT0P6l4Is
— イケベ楽器店リボレ秋葉原 (@ikeberevole) May 7, 2019
BST-TW、BTE-TWの試奏動画
Pignose
アンプ内蔵ギターの人気ブランド『Pignose』は、以前はローズウッド指板だったモデルに現在はテックウッドを採用している。
Aria
国産老舗ブランドのAriaでは低価格ブランドの『Legend』や『Blitz』などでテックウッド指板を採用。
ストラトタイプ、テレタイプのコピーで1万円を切る激安ブランド『Legend』の「LST-Z」
レスポールタイプのコピーブランド『Blitz』の「BLP450」