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Epiphone Wilshire P-90とは
Wilshire P-90(ウィルシャー)は、Epiphone社が1959〜1970年に製造していたソリッドギターのモデル。
Crestwood CustomやCoronetと同時期に登場したモデルで、Epiphone最初期のオリジナル・ソリッドギターでは最も成功を収めたモデル。
製造中止以降もたびたびリイシュー版が販売されており、Wilshire IIやWilshire IIIといった後継モデルも販売されていた。
Epiphone Wilshire P-90の歴史
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1959年Wilshire P-90は1959年にリリースされたモデルで、プレイアビリティ(演奏性)の点でFender社のストラトキャスターと競合するように設計された。初期モデルのカッタウェイは左右対称でヘッドストックが両側3連になっている。
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1963年1963年にカッタウェイが左右非対称、ヘッドストックが片側6連、アルニコミニハムバッカー搭載のモデルをリリースする。
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1966〜1968年1966〜1968年の2年間、12弦ギターのWilshire 12-stringを販売していた。
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1970年1970年に一度製造中止となる。
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1975〜1979年1970年代の中頃、Epiphoneは米国内での生産を終了し、長野県松本に生産拠点を移す。1975年からマツモク工業がWilshireを製造し、日本国内限定で流通していた。1979年に製造中止。
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1982〜19861982〜1986年にかけて後継モデルとなるWilshire II、Wilshire IIIが日本で製造されていた。Wilshire IIはミニハムバッカー2基搭載、Wilshire IIIはシングルコイルピックアップを3基搭載したモデル。
Wilshire II
Wilshire III
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2006年2006年にハムバッカーを2基搭載したWilshire Proをリリース。ヘッドストックはコウモリの羽に似ていることから通称「Batwing(バットウイング)」と呼ばれる。
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2009年2009年に1966年モデルのリイシュー版、1966 Worn Wilshireをリリース。
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2009年
2009年に1962年モデルのリイシュー版1962 Wilshire Custom Historic USA Reissueを限定100本で生産。
Am selling this wonderful collectible set. Gibson Custom Shop RI from 2009 of 1962 Epiphone Wilshire. Only 100 made. pic.twitter.com/Mf56LWhOol
— CCinnsealach (@KidinaSandbox) July 14, 2015
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2011年2011年に1966年モデルのリイシュー版1966 Worn Wilshireにトレモロアームを搭載した「1966 Worn Wilshire Tremotone」をリリース。
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2011年2011年にMY CHEMICAL ROMANCEのギタリスト、Frank Iero(フランク・アイイアロ)とのコラボで開発したWilshire Phant-o-maticをリリース。キルスイッチを搭載。カラーバリエーションはアイボリーとグリーン。2013年
2013年に限定カラーのWilshire Pro TV Silverを販売。
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2020年2020年には初期モデルのWilshire P-90が復刻。こちらのリイシュー版ではビキニロゴやピックガードに貼られたEロゴも復刻している。
Epiphone Wilshire P-90の特徴・スペック
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ヘッドストック初期モデルのロゴはメタルプレート仕様の通称ビキニロゴを採用。初期モデルのヘッドシェイプは左右対称の両側3連タイプだが、1963年以降に片側6連タイプのモデルが登場。
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ボディボディ材はマホガニーを使用。オリジナルモデルのカッタウェイは左右対称。1963年に登場した片側6連タイプのカッタウェイは左右非対称で、ヘッドストックはコウモリの羽に似ていることから「Batwing(バットウイング)」と呼ばれる。
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ネックネック材はマホガニー、指板材はローズウッド使用。スケールは24.75インチ
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ピックアップ2ピックアップ仕様
1959〜1962年モデルはP-90(ソープバータイプ)を2基搭載
1963〜1970年モデルはミニハムバッカーを2基搭載
1975〜1979年のマツモク製モデルはハムバッカーを2基搭載
1982〜1986年製造のWilshire IIはハムバッカーを2基搭載
1982〜1986年製造のWilshire IIIはシングルコイルピックアップを3基搭載
2006年リリースのWilshire PROはAlnico Classic 4とClassic Plusの2基のハムバッカーを搭載
2009年リリースの1966 Wilshire Reissueはハムバッカーを2基搭載
2009年製造の1962 Wilshire Custom Historic USA ReissueはP-90(ソープバータイプ)を2基搭載
2011年リリースのWilshire Phant-o-maticはAlnico ClassicとClassic Plusの2基のハムバッカーを搭載 -
ピックガード1959-1962年の初期モデルは左右対称のバタフライ・ピックガードにEロゴが貼られている。ヘッドストックが片側3連のタイプピックガードは左右非対称のピックガードを採用。
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カラーEbony(エボニー)
Cherry(チェリー)
White(ホワイト)
Sunburst(サンバースト)
Red Fox(レッド・フォックス)
Iverness Green(インヴァネス・グリーン)
ビキニロゴ(ビキニバッジ) ‐ Epiphone初期のロゴ入りメタルプレートの通称ビキニロゴとは
ビキニロゴは、ギターブランド・Epiphone(エピフォン)の初期のヘッドストックに採用されていたロゴの通称。ロゴ入り...