ギタークラフト

【8作目:7弦ギター】ボディ材のラミネート接着(フレイムトチ+マホガニー):ギタークラフト学校日誌(361)

ギターボディ用のフレイムトチ材とマホガニー材

前回はボディバック材に使うマホガニーの荒加工をしました。
今回はトップ材のフレイムトチとバック材のマホガニーをラミネートします。
ボディ材が異なる2つの材を重ねた2プライの構造になります。

↓前回作業

マホガニー材をバンドソーで加工
【8作目:7弦ギター】ボディバック材(マホガニー)の荒加工:ギタークラフト学校日誌(360)前回はボディトップ材の荒加工をしました。 今回はボディバック材に使うマホガニー材の荒加工をします。 ↓前回作業 https...

ラミネートする前に、ザグリや配線穴をあけておきます。
今回は配線穴はラミネート後でもあけられるので、ザグリだけやっておきます。
バックザグリ(ボディの背面側にあけるザグリ)もラミネート後でもあけられますが、ラミネート前に肉抜きで貫通しておけば後の加工が楽になります。

今作のコントロールはバックザグリなので、ボール盤で肉抜きをしておきます。
ザグリはトップ材側まで掘りますが、ラミネート後に掘るのでこの時点では肉抜きだけでOK。
ギターのマホガニー材にボール盤でコントロールザグリの肉抜きをしているところ

バッテリーとプリアンプを格納する部分もバックザグリなので肉抜きしておきます。
ギターのマホガニー材にボール盤でバッテリーザグリの肉抜きをしているところ

次はトップ材のフレイムトチの接着面(背面側)を平面出しします。
ほぼ平面になっているのですが、バック材のマホガニーとしっかり密着するように#150のサンドペーパーで磨いておきます。
ギターのフレイムトチ材を#150のサンドペーパーで平面出し

トップ材の縁にバンドソーでの加工時のバリがあると密着の妨げになるので、#150のサンドペーパーで軽くバリ取りをしておきます。
Rができてしまうと接着時に隙間が開いているように見えてしまうので、内側から外側に向けて軽く磨く程度でOK。
ギターのフレイムトチ材の縁を#150のサンドペーパーでバリ取り

トップ材とバック材のホーンあたりに横のラインを書いておきます。
ラミネート接着する際に、トップ材とバック材のセンターラインとこの横のラインの2つを目印に位置を合わせます。
ギターのフレイムトチ材にボディに形を罫書き

バック材にもボディ外周を罫書きして位置を合わせます。
ギターボディ用のフレイムトチ材とマホガニー材

トップ材とバック材を重ねてクランプで仮留めしてみます。
この時点でトップ材とバック材の間に隙間がないか確認します。
隙間がある場合はどちらかの材が平面になっていないので、再度平面出しをする必要があります。
フレイムトチとマホガニーをラミネート

こちらはボディの右下の部分です。
少し隙間が開いていますが、これはトップ材の縁が少し傾斜しているため、隙間が生じています。
ただ、確認したところ接着部分は平面になっていましたし、外周は余裕を持って切り出しをしています。
隙間がある部分はラミネート後の加工でなくなるため、このまま接着しても問題なさそうです。
フレイムトチとマホガニーをラミネート

ラミネートできそうなので、固定用のビス穴をあけます。
木工用ボンドで接着する際、ボディ材は大きいためクランプで固定するとボンドで滑ってズレやすくなります。
リアピックアップザグリとホーンの外側の2箇所に穴をあけ、ボディ接着面にボンドを塗った後にビスで固定することでズレるのを防ぎます。

Φ3.0のビスで固定するので、Φ2.5のビットで下穴をあけます。
トップ材の厚みは15mmなので、バック材と固定するには20mmの深さが必要です。
フロントピックアップザグリの深さはボディトップ面から20mmで設計しているので、ザグリを掘ればこの下穴は消えます。
ホーンの外側の穴は切ってしまうので穴の跡は気にしなくていいので、ピックアップザグリにあける穴と同じ20mmの深さにします。
ギターボディ用のフレイムトチ材とマホガニー材にビス固定用の穴をあける

ビスの頭がトップ材よりも飛び出ていると、ラミネートする際に当て木に当たってしまうため、皿切りをしておきます。
ビスがΦ3.0なので、それよりも大きいΦ3.2のビットで皿切りします。
ビスの頭が埋まる深さになればOK。
ギターボディ用のフレイムトチ材とマホガニー材にビス固定用の穴をあける

ビットの長さを下穴の深さに合う長さに削ります。
ビットの先端をグラインダー加工

接着する前に仮留めをします。
当て木の配置、クランプの数などを確認します。
仮留めせずに本番の接着をすると、当て木の長さが足りない、クランプが少ないなどのトラブルで手間取る可能性があるので、仮留めは必須です。
一度つけたクランプを外してまたつけるのは面倒ですが、必要な工程をサボると思わぬトラブルで致命的なミスにつながる恐れがあります。
ギターボディ用のフレイムトチ材とマホガニー材をラミネート接着する準備

ではラミネート接着します。
接着するトップ材の背面とバック材の表面を濡れ布巾で軽く拭きます。
表面に付いているホコリや木くずを取り除くのと、導管に水分が入り込むことで水性の接着材を浸透しやすくするのが目的です。
ギターボディ用のフレイムトチ材とマホガニー材をラミネート接着する準備

バック材のマホガニーに木工用ボンドを塗ります。
木工用ボンドの量が多すぎると固定時にズレてしまうので、表面に薄く行き渡る程度の量が理想です。
ギターボディ用のマホガニー材に木工用ボンドを塗布

トップ材を重ねて軽く上下左右に動かして木工用ボンドを全体に行き渡らせます。
それが終わったらビスで2箇所を固定。
ギターボディ用のフレイムトチ材とマホガニー材をラミネート

仮留めで準備しておいた通りに当て木とクランプで固定します。
この状態で1日置いてボンドを乾燥させます。
ギターボディ用のフレイムトチ材とマホガニー材をラミネート接着のためにクランプで固定

ABOUT ME
監修・執筆:ケンタトニック(稲垣健太)
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者
株式会社ケタケタの代表取締役

音楽関係の仕事の経験、ギター製作の経験、音楽教室に通った実体験をもとに、音楽に役立つ情報を発信。

■音楽歴
中学2年生の時にギターを始める
高校1年生の時にドラムを始める
関西外国語大学外国語で軽音楽部に所属し、ボーカル、ギター、ベース、ドラムを演奏
39歳からボイトレに通い始める
42歳でギタークラフトを始める
└2023年4月にギタークラフトの専門学校・ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA大阪)に入学し、ギター製作やリペアの専門技術・専門知識を学ぶ
2026年3月 ESP GCA大阪校 マスタークラス課程を修了・卒業
ギタークラフト製作日記
YouTubeでも投稿中

■音楽関連の仕事歴
[2006〜2009年]
大手CD・レコード販売店でロック、ジャズの仕入・販売を担当。
[2011年〜]
フリーランスのWebライター・Webディレクターとして開業。
大手音楽教室からの委託でボイトレサイトの運営、ボイトレ記事の執筆・編集に携わる。
[2026年4月〜]ESP GCA大阪校のアシスタント講師として勤務
ギター製作の基礎から高度なリペア技術までを直接指導
ギタークラフトの知見を活かし、単なるユーザー目線ではない、技術者目線での教室選びを提案しています。


■音楽教室の通い歴
[1995〜2000年まで]
某大手ギター教室に通う
[1997〜2002年まで]
某大手ドラム教室に通う
[2020年〜現在]
某大手音楽教室のボイトレ・話し方コースに通い中


■愛器
Stilblu #036 / #039 /#099
g'7 special(g7-TLT Type 2S)
J.W.BLACK Guitars JWB JP-T THINLINE
Tom Anderson(Drop Top Classic -Deep Tobacco Fade)
TMG Gatton Thinline
Fender Custom Shop 1956 Stratocaster NOS
Gibson USA Exclusive Model / Les Paul Standard 60s Honey Lemon Burst
Rittenhouse Guitars J-Master Sharwood Green Metallic
K.nyui Custom Guitar KNTE Mercedes Blue Metalic
Taylor 614ce-N(ナイロン弦バージョン)
CAT'S EYES CE-1200CF
所有ギター一覧

■製作したギター
ギタークラフトアカデミー第1作目:
ポリゴンライン
ギタークラフトアカデミー第2作目:
Stand-Alone
ギタークラフトアカデミー第3作目:
Thin-Marauder
ギタークラフトアカデミー第4作目:
Focus Point
ギタークラフトアカデミー第5作目:
Uroboros LP ギタークラフトアカデミー第6作目:
PB-5S

■好きなバンド
U2、Sigur Ros、THE 1975、Mr.Children、the band apart、くるり、SIAM SHADE、VAN HALEN

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ケンタトニック(ギタコンnote)

■著書
基本だけで終わりたくない人のギターコードブック: 4つのコードで対応力をつける

■ギタコン運営会社
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