オバンコールとは
オバンコールは、アコースティックギターのサイド/バック材や指板材などに使われる木材。ローズウッドとは種類が違うものの、見た目や特性が似ていることから、その代替材としても用いられている。
コンゴやガーナといったアフリカの熱帯雨林地域の原産で、マメ科ギボーティア属の広葉樹。
オバンコールの特徴
- 濃淡の美しいストライプ
- バランスの良いトーン
- ローズウッドに似た木材
濃淡の美しいストライプ
褐色に、黒いストライプが入るのが特徴的。褐色部分がやや黄色みがかっている分だけ黒い部分とのコントラストが強く、濃淡の美しいストライプが見られる。
オバンコール pic.twitter.com/HjcSe2GRwd
— 新発田屋(シバタヤ)/ 材木屋・製材所 (@SOLiD_MUKU) May 9, 2019
オバンコールです
アフリカ産 マメ科 比重は0.8 pic.twitter.com/yEmRZXe52v— 唐木のダイキン (@karakisozai) January 26, 2021
バランスの良いトーン
オバンコールのサウンドは、レンジの広さとバランスの良いトーンが特徴。やや硬質で明るい音という評価も多い。
ローズウッドに似た木材
ルックス面においても、サウンドの面においても、その特徴はローズウッドに近い。そのためワシントン条約で取引に制限のあるローズウッドの代替の材として使われることも多い。オバンコールは現在のところワシントン条約には掲載されていない。
ローズウッドとオバンコールは同じマメ科だが、ツルサイカチ属のローズウッドと違い、オバンコールはギボーティア属という種類でブビンガと同じということになる。
オバンコールを使ったギター
Taylor 414CE V-Class
テイラーの400番台ではオバンコールをサイド/バック材として採用したモデルが見られる。『414CE』もその一つで、ローズウッドを使用したモデルと比べると、高音の明るさが特徴。
(2021年に生産中止となっている。)
K.YAIRI YW-K7-OVA
国産メーカーのヤイリから、複数の穴が開けられたブレーシングを採用した「エアリーブレース・シリーズ」のオバンコール採用モデル『YW-K7-OVA』。サイド/バックのオバンコールはラミネートされた材となっている。
Ibanez AC340
Ibanezの『AC340』は、指板とブリッジにオバンコールが採用されている。ボディはトップ、サイド、バックにいずれも「オクメ」という木材が使われている。5万円以下で手に入る入門向けモデル。