ギターモデル

Epiphone Coronet(エピフォン・コロネット)

Epiphone Coronet(エピフォン・コロネット)とは

Epiphone Coronetは、Epiphone社が1958〜1970年に製造していたソリッドギターのモデル。Crestwood Custom(クレストウッド・カスタム)やWilshire P-90(ウィルシャー)と同時期に作られたEpiphoneの最初期のオリジナル・ソリッドギターのモデルのひとつで、製造中止後も何度かリイシュー版が販売されている。

Epiphone Coronetの歴史

  • 1958年
    New Yorkピックアップを搭載した初期モデルをリリース
  • 1959年
    ピックアップをP-90(ドッグイヤータイプ)に変更
  • 1991〜1994年
    Coronetのリイシュー版を販売(USA製)
  • 1996〜2000年
    Coronetのリイシュー版を販売(韓国製)
  • 2020年
    初期仕様を復刻したリイシュー版をリリース

Coronetは、1958年にエントリーモデル(低価格帯モデル)としてリリースされた。1970年に製造中止。

初期のCoronetにはNew Yorkピックアップが搭載されていたが、1959年からP-90(ドッグイヤータイプ)に変更された。1961年までの初期モデルのヘッドストックはロゴ入りメタルプレート、通称・ビキニロゴであった

1960年代に製造されたいくつかの個体はDwight(ドワイト)ブランドで販売されていた。ヘッドストックにはDwightロゴ、ピックガードにはDロゴが貼られている個体が存在する。「The Official Vintage Guitar Magazine Price Guide 2010」によると、1963年に75本、1967年に36本、合計111本のCoronetがDwightブランドで出荷されたそうだ。

※Dwightはイリノイ州イーストセントルイスのSunny Shields MusicのためにGibson社が使用した自社ブランド。

DwightロゴのCoronot

ヘッドストックとピックガードはEpiphoneブランドのままで、トラスロッドカバーにDwightと刻印されたモデルも存在する。

DwightCoronetのヘッドストック

1991〜1994年にUSA製のCoronetがリイシューとして販売されていた。ヘッドストックはGibson Expolorerスタイルのリバースヘッド仕様。

Epiphone USA Coronet画像:USA Coronet

1995〜2000年にもリイシュー版が販売されていた。こちらは韓国で製造。

2020年には初期モデルのCoronetが復刻。リイシュー版ではヘッドストックのビキニロゴ、ピックガードのEロゴも復刻している。

Epiphone Coronetの特徴・スペック

  • ヘッドストック
    初期モデルのロゴはメタルプレート仕様の通称ビキニロゴを採用。ヘッドシェイプは左右対称の両側3連タイプが基本仕様であるが、片側6連タイプのモデルもある。
  • ボディ
    ボディ材はマホガニーを使用。カッタウェイは左右対称が基本仕様であるが、片側6連タイプは左右非対称となっている。
  • ネック
    ネック材はマホガニーを使用。指板材はローズウッド。スケールは24.72インチ。
  • ピックアップ
    1ピックアップ仕様。
    1958〜1959年製造モデルはNew York pickupを1基搭載。
    1959〜1969年製造モデルはP-90(ドッグイヤータイプ)を1基搭載。
    2020年のリイシュー版はEpiphone P-90 PRO(ドッグイヤータイプ)を1基搭載。
  • ピックガード
    1958〜1959年製造モデルは左右非対称の形状。
    1960〜1969年製造モデルは左右対称で、ピックガードの真ん中にEロゴが貼られている。
  • コントロール
    1ボリューム、1トーン
  • カラー
    Cherry(チェリー)
    Black(ブラック)
    White(ホワイト)
    Sunset Yellow(サンセット・イエロー)
    California Coral(カリフォルニア・コーラル)
    Pacific Blue(パシフィック・ブルー)
Epiphone-PRO-1
ビキニロゴ(ビキニバッジ) ‐ Epiphone初期のロゴ入りメタルプレートの通称ビキニロゴとは ビキニロゴは、ギターブランド・Epiphone(エピフォン)の初期のヘッドストックに採用されていたロゴの通称。ロゴ入り...

Epiphone Coronetの試奏動画

1962年のヴィンテージ「Coronet」

2020年のリイシュー版「Coronet」

奥田民生モデルCoronet

2015年に奥田民生モデルのCoronetが300本限定で生産された。奥田民生が所有している1964年製Coronetを基に開発された限定モデル。オリジナルは1ピックアップだが、本モデルは2ピックアップ仕様(P-90を2基)。塗装は塗装はニトロセルロースラッカー仕上げ。

スペック詳細はこちら
Epiphone奥田民生最新シグネチャー「CORONET」300本限定生産

奥田民生本人による「Limited Edition Elitist Tamio Okuda Coronet Outfit」の解説&試奏動画

ABOUT ME
稲垣 健太(ケンタトニック)
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

音楽関係の仕事の経験、ギター製作の経験、音楽教室に通った実体験をもとに、音楽に役立つ情報を発信。

■音楽歴
中学2年生の時にギターを始める
高校1年生の時にドラムを始める
関西外国語大学外国語で軽音楽部に所属し、ボーカル、ギター、ベース、ドラムを演奏
39歳からボイトレに通い始める
42歳でギタークラフトを始める
└2023年4月にギタークラフトの専門学校・ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA)に入学
└ギター製作やリペアの専門技術・専門知識を習得中
└ギター製作の経験をほぼ毎日日記で更新
ギタークラフト製作日記

■音楽関連の仕事歴
[2006〜2009年]
大手CD・レコード販売店でロック、ジャズの仕入・販売を担当。
[2011年〜]
フリーランスのWebライター・Webディレクターとして開業。
大手音楽教室からの委託でボイトレサイトの運営、ボイトレ記事の執筆・編集に携わる。

■音楽教室の通い歴
[1995〜2000年まで]
某大手ギター教室に通う
[1997〜2002年まで]
某大手ドラム教室に通う
[2020年〜現在]
某大手音楽教室のボイトレ・話し方コースに通い中
ESPギタークラフトアカデミーにて月3回プロギタリストによる演奏授業を受講

■愛機
Stilblu #036 / #039 /#099
g'7 special(g7-TLT Type 2S)
Nashguitars S-57
Tom Anderson(Drop Top Classic -Deep Tobacco Fade)
TMG Gatton Thinline
Fender Custom Shop 1956 Stratocaster NOS
Gibson USA Exclusive Model / Les Paul Standard 60s Honey Lemon Burst

所有ギター一覧

■製作したギター
ギタークラフトアカデミー第1作目:
ポリゴンライン
ギタークラフトアカデミー第2作目:
Stand-Alone
ギタークラフトアカデミー第3作目:
Thin-Marauder


■好きなバンド
U2、Sigur Ros、THE 1975、Mr.Children、the band apart、くるり、SIAM SHADE、VAN HALEN

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