ギター用語

フルテン ‐ アンプのツマミを全て最大に設定すること

フルテン
ギタコン運営者:稲垣健太
執筆者:稲垣 健太(ケンタトニック)
ギター歴25年 ドラム歴10年
ヤマハ音楽教室のアコースティックギターコースに5年、ドラムコースに5年に通う。シアーミュージックのボイトレに4年、話し方コースに3年通う。2023年からESPギタークラフトアカデミーでギター製作の技術を学ぶ。2026年より同校のアシスタント講師として勤務。日々プロ視点で楽器の構造やメンテナンスに携わる。これらの知見を活かし、単なるユーザー目線ではない「技術者・指導者目線」での教室選びを提案しています。
ギター製作風景はYouTubeで公開中→@GuitarConcierge

フルテンとは

フルテンは、アンプのつまみを全て最大(10)にセッティングした状態のこと。人によってマスターボリューム以外のことであったり、トーンコントローンのみのことであったりと、定義は様々。ギター本体のコントロールを最大にすることをフルテンと呼ぶ場合も。轟音サウンドなど激しく歪んだ音を作りたいときはGAINをマックスにすることも。

フルテンとマーシャル

フルテンという言葉は、特にマーシャルのアンプについて使われることが多い。これはかつて、「マーシャルのアンプはフルテンで使うのが最も良い音がする」といった噂のような情報が広まったことによるもの。

もともとは「トーンを全て10に設定してから、余分な音域を削っていくと良い」とされていた情報が、人づてに伝わっていくうちに「全てのツマミを10にするのが一番音が良い」に変化していったものだと考えられていたり、シンプルに全てのツマミを全開にすることが「ロック」だったからという解釈もある。

アップ・トゥ・イレブン

「フルテン」という言葉は、和製英語であるため海外では通じない。英語圏では同じような言葉として「アップ・トゥ・イレブン(up to eleven)」というものがある。これはボリュームを最大にするという意味で、1984年公開のアメリカ映画『スパイナル・タップ』から生まれたもの。

『スパイナル・タップ』は、架空のロックバンドによる全米ツアーの模様をドキュメンタリー風に描いた作品。この映画で最も有名なシーンの一つとして、ギタリストのナイジェル・タフネルが自身のアンプを紹介するシーンがある。彼のカスタム・オーダーされたマーシャルのアンプには、メモリが「11」まで存在しており、限界を越えた大音量が出せるというものだ。

『スパイナル・タップ』予告編動画。「11」のシーンも見られる。

実際のロック・ミュージシャン達の間でもこの映画は話題となり、ツマミが「11」まであるアンプをオーダーしたという。

さらにその後、1990年にはマーシャルがゲインが「20」まであるJCM-900を発売。その広告キャラクターには『スパイナル・タップ』のナイジェル・タフネルが起用された。

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タケ
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

ギター歴23年。

愛器:Gibson Les Paul Custom、Black Cloud Aging Label #022、Stilblu #100、Legator Ninja N7FX

日々、ギターのお勉強中。