ニッケルシルバーフレットとは
「ニッケルシルバーフレット」は、ギターやベースの最も標準的な素材で作られたフレット。「シルバー」を省略し単に「ニッケル」とだけ言われることも多い。
ニッケルシルバーは、ニッケル・銅・亜鉛から構成される合金で、日本語では「洋白」や「洋銀」と呼ばれる。柔軟性、加工製、耐食性に優れており、ギター以外でもフルートやトロンボーンなどの楽器にも使用されている。
ニッケルシルバーフレットの特徴
- 柔らかく、加工がしやすい反面、摩耗しやすい
- 標準的なフレットなので、聞き慣れたサウンド
- 酸化しやすいためメンテナンスが必要
フレットの減り・削れ
ニッケルシルバーはエレキギターの弦に対して柔らかい素材のため、使い続けるとどうしても削れてすり減ってしまう。フレットがすり減ると音のビビリやチョーキング時のひっかかり、最悪音が出ないといった不具合が生じてしまうため、リペアショップ等でのすり合わせやリフレットが必要となる。
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「フレットの減り方」写真は見事なまでに磨り減ったフレットです。Fender American Standerd STはミディアムジャンボのフレットが打ってあるのですが…というお話です。
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— イケベ楽器店|Ikebe Music (@ikebegakki) October 11, 2019
現オーナー様により40年ご使用された1960年代gibsonL-7のフレットの減り方がこちらです。リフレットいたしまします。 pic.twitter.com/RGl33u0Lod
— Trafzck@ギターサービス (@trafzck) March 24, 2018
一口に「ニッケルシルバー」と言っても、合金の比率によって硬さは微妙に異なり、より硬い方が減りにくくはなるが、サウンドも硬くなる傾向にある。
フレットの酸化
ニッケルシルバーは、温度や湿度などの使用環境や使用頻度によって酸化してしまうことがある。激しく酸化してしまうと見た目だけでなく、演奏やサウンド面にも不具合が出てくる。
普段はクロスで拭いてやる程度で十分だが、酸化が目立つようになってきたら現交換の際に『スクラッチメンダー』や『フレットバター』などを使ってメンテナンスする必要がある。
ステンレスフレットならすり減る心配が少ない
ニッケルシルバーより硬い素材で作られたステンレスフレットであれば、すり減る心配が少なくなる。また、酸化の心配もなく、メンテナンスが容易となる。
ステンレスフレットについて詳しくは該当の記事で。