カラオケの採点項目にある「フォール」は、どうやって歌えば加点されるのか気になっていませんか。聞きなれない言葉だけに、プロだけが使うテクニックと思われがちです。
実際には偶然で加点されていることも多いほど身近なテクニックであり、マスターするとカラオケで高得点が狙えるだけでなく表現力を高めることができます。
フォールの意味や歌い方、自然に取り入れる方法について解説しますので、フォールで表現力の幅を広げたい方は一緒に学んでいきましょう。
カラオケの採点項目にある「フォール」とは？
フォールですが、カラオケメーカー・DAMの公式サイトには以下のように記載されています。
本来の音程から低い音程に向かって滑らかにずり下げる技術
フォールをよく使うアーティストや使われている曲を、いくつかピックアップしました。
| フォールをよく使うアーティスト | フォールが使われている曲（一例） |
| あいみょん | マリーゴールド |
| 米津玄師 | Lemon |
| ポルノグラフィティ・岡野昭仁 | サウダージ |
| Mr.Children・桜井和寿 | Sign、シーソーゲーム |
| GACKT | 12月のLove Song |
| aiko | カブトムシ、花火 |
フォールは、フレーズの語尾に使われることがほとんどです。
たとえば、米津玄師さんの「Lemon」はBメロの「きっともうこれ以上」をよく聞くと、語尾は本来の音程から滑らかに下がっていることがわかります。ポルノグラフィティのサウダージなら、ギターソロ前の「泣くも笑うも好きも嫌いも」の次に歌う「ah」がフォールを使った箇所です。
あいみょんさんの「マリーゴールド」のように、フレーズの途中に入っている曲もあります。
フォールが使われているのは、サビの「もう離れないでと泣きそうな目でみつめる君と」の「もう」と君の「き」です。語尾でないうえに間隔も短いので、難易度は少し高いといえます。
歌というよりも、歌い方そのものにフォールを取り入れているのが岡野昭仁さんやGACKTさんです。主に、ロックやビジュアル系の歌で使われることが多いことも関係しているのでしょう。
カラオケの採点項目では、「しゃくり」とフォールがセットになる場合もあります。しゃくりは、本来の音より少し低い音程から入って、声をしゃくり上げながら滑らかに音程を上げるテクニックです。歌に感情が乗りやすく、滑らかさや深みが加わります。
フォールの効果
フレーズの語尾にフォールが使われるのは、余韻を持たせられるからです。
歌手の個性や歌詞の内容によって使い分けられることが多く、切ない感じや気だるさ、場合によっては色気を感じさせられることもあります。先ほどの「Lemon」で説明すると、フォールによって「やるせなさ」や「気だるさ」がリスナーに伝わってきます。
こうした効果から、哀愁のある曲に用いられることが多いです。
ただし、フォールは多用すべきテクニックではありません。
本来の音程をあえて下げているということは、正しい音からは外れてしまうからです。カラオケで多用すると、機械が「音程のミス」と判断してしまう恐れがあります。
「フォール」のやり方
フォールを使う歌手のマネをすることで、感覚がつかめるでしょう。何年も訓練しないと身につかないような難しいテクニックではないので、マネをすれば割と簡単に習得できるはずです。
わざとらしくない自然な「フォール」を身につけたいなら、ただ音程を下げるだけではなく最後まで音程を意識してください。音を意識しないと、気の抜けた感じになってしまうからです。
辛いときをイメージして、本来の音から一気に音程を下げることで上手く歌えます。
どうしてもフォールができない場合は、「あーー」など適当に声を出して切らずに音を上下することから始めてみましょう。
「フォール」を自然に歌に入れる3つのコツ
フォールを自然に入れるコツは大きく分けて3つあります。
- フォールを使いすぎないこと
- 会話をしているような気持ちで発声する
- 音程をゆっくり下げない
順番にみていきましょう。
フォールを使いすぎないこと
フォールの多用は、くどく聴こえてしまうからです。
使いすぎに注意すべきなのは、フォールだけではありません。ビブラートやしゃくりも多用するとくどく聴こえるので、強調したい場面で使うようにしましょう。
また、フォールは柔らかい印象を与えるため、しっかりと決めたい場所で使うと締まりのなさが出てしまいます。
会話しているような気持ちで発声する
そもそもフォールは日常会話でも、よく使われているからです。
相手へ呼びかけるときや挨拶するときは、無意識に本来の音程から下げています。下記のようなフレーズを声に出すときは、語尾が下がっているはずです。
「やぁ」
「ねぇ」
「おぉ」
「もう」
「あぁ」
先述の「マリーゴールド」の「もう」で例にすると、フォールを使って日常会話のように歌うことで、相手に語りかけるような印象を与えています。
音程をゆっくり下げない
ゆっくり音程を下げてしまうと、音が外れたように聴こえてしまうからです。
本来の音程から、一気に音を下げるのがフォールです。フォールを使うべきフレーズを歌うときは、思い切って音を下げましょう。
おわりに
まとめると、フォールは「余韻を持たせたいとき」や「会話のようなニュアンスを出したいとき」に使いましょう。カラオケの採点機能では加点の対象ですが、減点されないよう使いすぎに注意が必要です。使うポイントを抑えて、歌の表現力を高めましょう。
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