神はサイコロを振らないは、4人組ロックバンド。略称は「神サイ(カミサイ)。
柳田周作(ボーカル)、吉田喜一(ギター)、桐木岳貢(ベース)、黒川亮介(ドラム)の4人が大学の軽音サークルで出会い、2015年にバンド結成、2020年にメジャーデビュー。
神はサイコロを振らないのバンド名の由来・意味
「神はサイコロを振らない」というバンド名は、ドイツの理論物理学者アルベルト・アインシュタインの言葉が由来となっている。
物理学において、ある現象は観測をした瞬間に確率的に結果が決まるという「確率論」が唱えられていたことに対し、アインシュタインは「そこには必ず物理の法則があり、決定されるべき数式がある」と批判するために用いたのが「神はサイコロを振らない」という言葉。要するに物理学では、偶然ではなく法則のもとに必然性で成り立っているという例えの話。
公式サイトではバンド名の由来は以下のように記されている。
バンド名「神はサイコロを振らない」は、現代物理学の父、アルベルト・アインシュタインの言葉。観測される現象が偶然や確率に支配されることもある、とする量子力学の曖昧さを批判したもので、アインシュタインは、「そこには必ず物理の法則があり、決定されるべき数式がある」との立場から、〝神″をその比喩として用いた。「神はサイコロを振らない」のメンバー4人が従うのは、「型にはまらない、誰にも出せない音を生み出し続ける」という、自らが定めた絶対的な〝法則″。それをもって自分自身が司る道を自分自身で切り開いていく、との意を込めて命名された。
神はサイコロを振らないというバンド名に決まった経緯については、以下のように話している。ユークリッド幾何学というバンド名の候補もあったそうだ。
※ユークリッド幾何学は、古代エジプトの数学者エウクレイデス(英名Euclid / ユークリッド)が編纂した『原論(ストイケイア)』に由来する幾何学体系。
──“神はサイコロを振らない”というバンド名は理論物理学者のアインシュタインの言葉から命名されたそうですが、どんな流れで決まったのでしょうか?
柳田 当時はまだ桐木が加入前で、横文字にするか日本語にするかを吉田の家に集まって3人でけっこう話し合ったんです。俺がヘンテコな名前にしたくて検索していたら、アインシュタインに関連したページに行き当たって“神はサイコロを振らない”という言葉を見つけた。その瞬間に電撃が走ったんです。「絶対これしかないだろ!」って。吉田はけっこうノってたけど、黒川は横文字を推してたから……。
黒川 「ついに血迷ったか?」ってめちゃめちゃ反対しました。でも翌日、柳田からLINEでこのバンド名に込める熱い気持ちが長文で送られてきたので「まあ、いいか」と(笑)。
柳田 もう1つ“ユークリッド幾何学”という候補もあったんだけど、神サイで正解だったな。いまだに「どっちが曲目でどっちがバンド名?」とか「神サイはバンド名変えた方がもっと売れるはず」みたいな声をSNSで目にするけど、この名前がちゃんと存在を気にしてもらえるきっかけにもなっていると思うし。
アルバムの『ラムダに対する見解』やシングルの『エーテルの正体』といったタイトルもまた、アインシュタインにまつわる言葉が由来となっている。