リサイタルとは
- リサイタルは音楽の独奏会、または独唱会を意味する。
└ 独奏(どくそう)は楽器をひとりで演奏すること。
└ 独唱(どくしょう)は歌曲をひとりで歌うこと。 - また、音楽以外にも、ダンスの演技発表会、詩歌や文章を読む朗読会をリサイタルと呼ぶことも。
- 広義には「演奏会」全般をリサイタルと呼ぶこともある。
英語の「Recital」の意味
- 「リサイタル」の英語のスペルは「recital」。発音は「rɪ'sʌɪt(ə)l)」。
- 英語単語としては、「ソリスト(独奏者/独唱者)による音楽演奏会」、または「少人数による音楽演奏会」という意味を持つ。
- 音楽之友社の『新編 音楽中辞典』によると、「リサイタル」という言葉は、1840年頃、ロンドンでのリストの独奏会ではじめて使われたそうだ。
リサイタルとコンサートの違い
- コンサートは複数人の奏者による演奏会を指し、リサイタルはひとりの奏者による演奏会を指すという違いがある。
- 英語の「Recital」には「少人数による音楽演奏会」という意味もあるが、複数人の奏者によるリサイタルの場合、メインの奏者ひとりに対し、他の奏者は伴奏という形で参加することが多い。
ただし、メインのピアニスト+複数の伴奏者の形式で行われる演奏会をピアノコンサートと呼ぶ場合もあるため、使い分けが曖昧な部分もある。 - 伴奏がなく、完全にひとりの奏者による独奏会を「無伴奏リサイタル」と表記する場合もある。
リサイタルの使用例
音楽において、リサイタルという表現は主にクラシックの演奏会で使われることが多い。
- ピアノ・リサイタル(ピアノの独奏会)
- ヴァイオリン・リサイタル(ヴァイオリンの独奏会)
- フルート・リサイタル(フルートの独奏会)
- チェロ・リサイタル(チェロの独奏会)
- ギター・リサイタル(主にクラシックギターの独奏会)
- サクソフォン・リサイタル(主にクラシック楽曲の独奏会)
- ソプラノ・リサイタル(ソプラノ歌手+弦楽やピアノによる伴奏)
「ジャイアンリサイタル」は言葉の意味的に正しい
- マンガ/アニメ『ドラえもん』において、ジャイアン(本名:剛田武)が空き地に子供たちを集め、ひとりで歌を披露することを「剛田武リサイタル」や「ジャイアンリサイタル」と称しているのは、用語的にも状況的にも正しい使い方だと言える。
- 剛田武氏は「ジャイアンコンサート」や「ジャイアンチャリティコンサート」と銘打って歌の披露会を開催することもあるが、コンサートは複数人の奏者による演奏会を指すため、正しく表現しているのは「リサイタル」のほうである。
- 剛田武氏は、のび太やスネ夫ら同級生、町内の子供たちをリサイタルに参加するようにとしばしば圧力をかけるが、リサイタルは強制参加でなく、自由参加として開催されるものである。