落ちサビとは
落ちサビは、歌のサビの呼び名のひとつで、ピアノやギターなどの楽器の音量を下げたり、演奏する楽器のパートを減らしたりして、ボーカルのメロディを目立たせたサビを指す。話の落語の落ち(オチ)のような結末という意味ではなく、落ち着かせた、音量を落としたという意味で使われる。バンドアンサンブルの場合、落ちサビでピアノやギターの弾き語りにするなど落ち着いた雰囲気を演出する。
落ちサビでは、曲中のその他のサビと同じメロディが使われるのが一般的。楽器の音量を下げて落ち着いた雰囲気のサビを演出することで、その後に続くラスサビ(曲の最後のサビ)などのパートを盛り上げる効果がある。
落ちサビは間奏やギターソロの後に入ることが多い。たとえば、ギターソロで盛り上げた後、一転して楽器の音量を下げた落ちサビにすることでメリハリが生まれ、その後に続くサビが盛り上がる。
落ちサビと大サビの違い
大サビは、その曲の最後のサビ(ラスサビ)前に入る、サビとは異なる独自のメロディのこと。落ちサビは曲中のサビと同じメロディを使うのに対し、大サビは曲中のサビと異なるメロディで構成されるため、そもそも異なるメロディのパートである。1曲中に落ちサビと大サビの両方が使われる場合もある。
たとえば、JUJUの『やさしさで溢れるように』では、大サビの後に落ちサビが来る構成になっている。
1番Aメロ → Bメロ → サビ
2番Aメロ → Bメロ → サビ
大サビ(Cメロ) → サビ(落ちサビ) → ラスサビ(最後のサビ)
一青窈の『ハナミズキ』は、ラスサビの後にサビの最後の一行「君と好きな人が〜」を繰り返す箇所がある。その最後の一行では伴奏がピアノだけの落ちサビになっている。
大サビ=最後のサビや曲後半の一番盛り上がるサビという意味で使う人もいるので、曲中のどの部分を指すか食い違う場合もある。曲の最後のサビはラスサビと呼ぶことが多い。大サビとラスサビはそれぞれ別の記事で詳しく解説。