安定したロングトーンを出すための練習方法(カラオケ採点の評価を上げる方法)
カラオケで高得点を狙うために、外せない項目が「ロングトーン」。「声を伸ばすだけ」と思われがちですが、実はロングトーンには細かいコントロールと安定した発声技術が求められます。特に、最近のカラオケ機種(DAMやJOYSOUNDなど)は、精密な音程のブレや声の揺れを細かく検出しており、ただ長く声を伸ばしているだけでは高評価は得られません。
この記事では、カラオケのロングトーンとは何かを分かりやすく解説しながら、実際にロングトーンの評価を上げるための練習方法を、具体的にご紹介します。
カラオケの採点項目「ロングトーン」とは?
発声やカラオケ採点における「ロングトーン」とは、一定の音程をまっすぐ、長く安定して発声する技術を指します。単に長く声を出すだけでなく、音程や声量を一定に保ったまま、ブレずに伸ばし続ける必要があります。
たとえば、バラード曲やサビでロングトーンを求められる場面は多いですが、しっかりとした声で伸びやかに歌いこなせると、曲全体の印象がぐっと良くなるでしょう。
また、カラオケの採点機能では「ロングトーン」のうまさがスコアに直結するため、歌唱力アップを目指すなら、避けては通れない重要なポイントです。
DAMの精密採点での「ロングトーン」の評価のされ方
現在、多くのカラオケユーザーに支持されているのが、DAMの「精密採点」シリーズ。この採点モードでは、ロングトーンの項目もかなり細かく評価されています。
DAM精密採点でロングトーンと認識されるには、「0.5秒以上、音程をほぼ正確に保ちながら、まっすぐに声を伸ばす」必要があります。0.5秒に満たない伸ばしではロングトーンとカウントされず、また伸ばしていても、音程が揺れていたり、声がふらついていたりすると、高い評価は得られません。0.5秒は短いと感じるかもしれませんが、歌の中では思ったよりも長い時間です。
カラオケでのビブラート+ロングトーンの評価
ビブラート中の声の伸びは、通常のロングトーンとは別に「ビブラート」の評価対象になりますが、ビブラートが一定の幅で安定している場合には、ロングトーンとしてもプラスに働くケースがあります。
つまり、ただ「まっすぐ伸ばす」だけでなく、適切なビブラートをかけることでロングトーンとビブラート両方のスコアを底上げできるということです。
カラオケ採点「ロングトーン」の評価を上げるには?

カラオケ採点でロングトーンの評価を上げるためには、ただ声を長く伸ばせば良いというわけではなく、高得点を取るには、安定感と正確さを意識したトレーニングが欠かせません。具体的には、以下の基本的なポイントを押さえておきましょう。
- 音程をまっすぐに保つ
- 声量を一定に保つ
- 息をしっかりコントロールする
- ビブラートを適切に使う
ロングトーン中に音程が少しでも上下に揺れたり、声量が急に弱くなったり強くなったりするとマイナス評価になります。安定したロングトーンでは呼吸の支えが不可欠であり、勢いだけで声を出すと途中で息切れして、安定した発声はできません。
ビブラートは前述したとおりですが、声が不安定であったりタイミングがズレたりないように注意して、まずは「ビブラートなしでまっすぐ伸ばす練習」をしてから、徐々にビブラートを取り入れていきましょう。
ロングトーンの評価が低いときに考えられる原因
「ロングトーンが苦手」「いつもロングトーンの項目だけ評価が低い」と感じる人は、どこに原因があるのかを分析することが大切です。よくある原因として、次の3つが考えらます。
息の量が足りない(ブレス不足)
ロングトーンに必要な呼吸量を確保できていないと、途中で息が切れてしまいます。ロングトーンの評価が低い、またはすぐ息切れしてしまう方は下記のような点にあてはまっていないか自己分析してみましょう。
- ブレスが浅くすぐに息が足りなくなる
- ブレスのタイミングが上手く取れていない
- 吐く息の量にバラツキがある
呼吸が安定していない
ロングトーンを出すには、呼吸の安定が必要です。胸式呼吸になっていて喉だけで声を出している場合、声が安定せず、吐く息の量も不安定になりがちです。腹式呼吸で発声することで呼吸が安定して声を支えられるので、まずはしっかりとお腹から声を支えて発声できるように意識しましょう。
喉に力が入り過ぎている
安定したロングトーンを出すには、体をリラックスさせる必要があります。特にロングトーン中に喉に力を入れてしまうと途中で声が詰まり、安定した発声が難しくなってしまいます。腹式呼吸を使うと体がリラックスできるので、ロングトーンを出す前に意識することを心がけましょう。
安定したロングトーンを出すための練習方法
カラオケでロングトーンの評価を上げるには、日々の練習が不可欠です。どれもシンプルですが、正しいやり方で継続することが大切です。
腹式呼吸を習得する
ロングトーンを安定させるには、腹式呼吸を身に着けましょう。腹式呼吸とは、胸ではなくお腹を膨らませて息を吸う呼吸法のことです。これを習得すると、息を長くコントロールできるようになり、安定した発声につながります。
- 姿勢を正して、お腹に手を置く
- 鼻から息をゆっくり吸って、おへそから膨らんでいるか確認する
- 息を吐くときは、吸うときより長くゆっくりと吐く
「吸った息をできるだけゆっくり吐くこと」がポイントで、時間の目安は「4秒吸って8秒かけて吐く」です。カラオケのロングトーンは、息を無駄なく長く使うことが重要です。
息を吐くスピードを一定に保つ練習
腹式呼吸ができるようになったら、次は息を一定のスピードで吐く練習をします。ロングトーン中に声が揺れてしまう原因のひとつは、「吐く息のスピードのムラ」によるものです。
- 細めのストローを用意する
- ストローをくわえて、ゆっくり息を吐く
- 30秒間連続で吐き続けることを目標にする
息の流れが途中で強くなったり弱くなったりしないように、スムーズにできるようにしましょう。この練習を続けると、声を出すときにも自然に安定した息の流れが作れるようになります。
ロングトーンだけを切り出して練習する
実際に歌で練習する際は、ロングトーンだけを切り出して練習するのも効果的です。曲の頭からすべて歌うと、意識が散ってしまうため、苦手な箇所を集中的に鍛えましょう。
ただがむしゃらにロングトーンで発声するのではなく、正しい音程で、「まっすぐ」「できるだけ長く伸ばす」ことを意識して歌いうことが大事です。最初は短めのロングトーンから始め、少しずつ長いフレーズに挑戦すると、無理なく上達できます。
また、部分的に練習するときは、自分の声を録音して聴いてみるとより効果が高まります。スマホのアプリで簡単に録音できますので、自分のロングトーンがどのあたりでブレたり音程が不安定になったりしていているか確認してみてください。
【部分練習の方法】
- 練習したい曲を選ぶ
- ロングトーンが出てくる部分だけリピート再生する
- 録音して、自分の声のブレや音程のズレをチェックする
音程を目で確認する練習
最近のカラオケ機種には、リアルタイムで音程を表示してくれる機能があるので、これらを積極的に使いましょう。
先述したDAMの「精密採点」シリーズのほか、JOYSOUNDの「分析採点」シリーズなどがあります。カラオケでなくても、ポケカラ(Pokekara)やカラオケ診断-UtaProなどのスマホアプリがリアルタイム音程表示機能に対応しています。
目で確認しながら歌うことで「自分ではまっすぐ歌っているつもりでも、実は少し音程があがっている・下がっている」といった少しのズレに気づけるのです。歌っている間にリアルタイムで修正できるようになると、安定したロングトーンが出せるようになってきます。
おわりに
カラオケ採点で高得点を狙うなら、ロングトーンの完成度を高めることは絶対に欠かせません。ロングトーンは、単に「音を長く伸ばすだけ」のテクニックではなく、音程が正確で、息のコントロールが安定していて、リラックスした発声ができて、初めて高得点につながります。
今回ご紹介したように、以下のような練習を積み重ねていけば、確実にロングコントロールの安定感は向上していきます。
- 正しい腹式呼吸を身につける
- 息の流れを一定に保つトレーニングを重ねる
- ロングトーンだけを集中して練習する
- 音程をリアルタイムで確認する
また、練習する際は「一気に完璧を目指す」のではなく、小さな変化に気づきながらコツコツと続けることが大切です。ロングトーンを習得して、カラオケで高得点を目指していきましょう!