ストリングストレッチャとは
ストリングストレッチャ(String Stretcha)は、弦交換の際に使用する便利グッズ。新品の弦を簡単かつ均一に伸ばすことができ、素早くチューニングを安定させてくれる。
新品の弦は、ある程度伸ばしてから使わないとすぐにチューニングが狂ってしまう。そのため多くのギタリストは、弦交換の際に何度も弦を引っ張ったりチョーキングやアーミングをするなどして弦を伸ばしたりするもの。
しかし、その作業には時間がかかり、指を痛める可能性もあるし、慎重にやっているつもりでも、どうしても均一に伸ばすことは難しく、伸ばし具合にムラができてしまい逆にチューニングの狂いを起こす原因にもなってしまう。
そこで生まれたのが「ストリングストレッチャ」。弦に引っ掛けてスライドするだけで簡単に、そして均一に弦を伸ばして素早くチューニングを安定させることができる便利なアイテムである。
ストリングストレッチャの誕生
オジー・オズボーンやモトリー・クルーのプロデューサーでエンジニアでもあるデュアン・バロンとカナダのシンガーソングライダーであるジェイミー・ヴァン・スコットがスタジオワークをしていた際に、ギターの弦交換でチューニングが安定するまで待たされることに不満を感じていた。
二人は、ギタリストやギターテックが指で弦を伸ばしている事に気づき、数日後に友人であり機械の専門家であるバド・マクネイアを交えて開発を始める。多くの試作品を経て作られたストリングストレッチャは、プロのレコーディングやツアーの現場で用いられ、多くのギタリストやギターテックがこぞって使用するに至ったという。
人間工学に基づいた片手でも扱いやすい形状であり、弦に対して均一に力が加わるようにデザインされている。
ストリングストレッチャの使い方
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STEP1弦を張ってチューニング
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STEP2ブリッジ側で、ストレッチャのフック部を弦の下から、ヒール部を弦の上から抑えるように挟み込む。
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STEP3弦を引き上げ、指板上へと滑らせる。(弦を持ち上げ過ぎたり、ヒール部をフレットに当てないように注意)
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STEP4ヒール部を他の弦と平行に保ったまま、ナット側へ滑らせ、1フレットまで来たらまたブリッジ側へと戻る。
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STEP5再度チューニングをする。
公式にはこれを2回繰り返すことを推奨している。伸びやすい弦の場合は3回もOKとしているが、4回以上繰り返すと弦が伸びすぎてしまうので、やりすぎには注意。