ポリフォニックチューナーとは
ポリフォニックチューナーは、全ての弦のチューニングを同時に行うことができるチューナーのこと。通常のチューナーが単音の入力にしか対応していないのに対し、複数の音を同時に解析してチューニング状況を表示することができる。
「ポリフォニック(polyphonic)」は、音楽では「多声」や「複数の音」を意味している。逆に一つの音のことは「モノフォニック(monophonic)」と呼ばれる。
ポリフォニックチューナーのメリット
- 全ての弦を同時にチューニングできる
- フローティング・トレモロのチューニングに便利
ポリフォニックチューナーは、全ての弦のチューニング状況を表示できるので、一般的なチューナーのように一本づつ弦を弾いてチューニングをする必要がなく、6弦全ての開放弦を一度に鳴らせばまとめてチューニングをすることができる。
フロイドローズのようなフローティングされたブリッジの場合、一つの弦のチューニングをすると他の弦の音程がズレるといったことがあるが、ポリフォニックチューナーならそのズレもわかりやすい。
定番ポリフォニックチューナー「POLYTUNE」
ポリフォニックチューナーは比較的新しい技術で、初めて登場したのは2010年のWinter NAMM。世界初のポリフォニックチューナーである「polytune」がTC Electronicから発売された。特許を取得しているアルゴリズムが、入力された音が単音なのか和音なのかを検知して、自動的にチューニング方式を切り替えてくれる。
POLYTUNE 3
現在は後継機種となる「POLYTUNE 3」が発売されており、大きく輝度の上がったLEDやバッファー機能の追加など進化を遂げている。基準ピッチは435〜445Hzの範囲で変更可能。
POLYTUNE 3 MINI/NOIR
polytune3を小型化したのが「POLYTUNE 3 mini」と色違いの「POLYTUNE 3 noir」。小型サイズでエフェクターボードに入れやすいが、通常のPOLYTUNE 3とは「電池駆動しない」「他のエフェクターへの電源供給はできない」「USB端子無し」といった違いがあるため注意が必要。また、基準ピッチは440Hz固定で変更はできない点も注意。
POLYTUNE CLIP
さらに、polytuneシリーズからはクリップタイプの「POLYTUNE CLIP」も発売されている。クリップ式ながら、一般的なクロマチック・チューナーとしてもポリフォニック・チューナーとしても使うことができる。基準ピッチは435〜445Hzの範囲で変更可能。