今日は講義はナット交換について。ナットは弦に直接触れている箇所なので、シビアな調整が必要。2年次にリペア科に進む予定の身としては、完璧にマスターしたい。また実習が始まったら交換の様子を画像で記録していきます。
実習はフレットすり合わせと下地塗装。いよいよ塗装が始まりました。塗装はめちゃめちゃ楽しいけど、綺麗に塗料を吹くのが難しい。
まずはフレットすり合わせの様子から。新品のネックですが、反りの調整とフレットすり合わせをしていきます。
はい、指板にマスキングテープを貼り終わりました。黄色のマスキングテープは粘着力が少し強めなので、ズボンに何回か貼って剥がしてを繰り返し、粘着力を弱めておきます。粘着力が強いと、マスキングテープを剥がしたときに指板側面の塗装がベリっと剥がれてしまいます。細かいけど大事な作業。
フレットのすり合わせには、サンドペーパーを貼った「すり合わせ板(すり板)」を使います。最初は#320のサンドペーパーで磨いていきます。ポイントは、すり板をヘッド側に向かって一方向にあてること。往復はしません。ハイポジション側からローポジション側に向けて、すり板を滑らせるようにしていきます。力は入れません。フレットの上を滑らせるようにスーッと。勢い余ってナットにぶつけないように、1フレットあたりに手を置いて作業します。
今日はすり合わせの実習はここまで。まだすり板での磨きが終わってないので次回に。
ここから塗装の実習です。ウッドシーラーというヤニ止めの塗料をボディに吹いていきます。ヤニは樹液のことです。ヤニが残っていると塗装が乗りにくくなるので、ウッドシーラーを吹き付けて塗膜の基盤を作ります。
塗料は主剤と硬化剤、それにシンナーを混ぜて作ります。配合比は塗料によって異なり、今回は主剤4:硬化剤1:シンナー2の割合で混ぜていきます。塗料を配合したら、しっかり混ぜるのがポイント。塗装の不良は配合後の塗料の混ぜが足りないのが主な原因とのことです。
カッタウェイ→サイド→バック→トップの順で吹き付けていきます。カッタウェイの部分と、最終的な仕上げは先生がやってくれました。木口は乾きやすいので、最初にカッタウェイを吹き付け、最後にもう一度カッタウェイを吹き付けます。
カッタウェイ部分。
トップとバックは、横向きに吹き付けた後、斜めにも吹き付けています。側面を吹き付けるときは、ボディの曲線とスプレーガンが常に等距離になるように動かしていきます。と、言葉にすれば簡単そうですが、均等に塗っていくのがムズい…
こちらはバック面。ウエストカットのパテを埋めている部分が目立ちますね…。今回、ボディの色は黒で塗りつぶしますが、これくらい大きなパテ埋めをしている場合、シースルーはできません。勉強になります。
近づいてみると木目がはっきりわかんだね。
吹いている途中の写真はないので、吹き付け後の写真だけで解説しましたが、塗装ムズい…。綺麗に塗装をする技術ってスゴい。先生が吹き付けているのを見て、プロってスゴいと改めて思いました。見るのと自分でやってみるのとでは全然違います。
まだここからウッドフィーラー(目止め)、サンディングシーラー(中塗り)、着色、トップコートと塗料の吹き付けをしていくので、うまくできるように慣れていきます。