TUSQ(タスク)とは
TUSQは、ナットやサドルなどのパーツに用いられる人工象牙。カナダのパーツメーカーGraphTech社から発売されており、アコースティックギター用として使われることが多いが、エレキギターにおいてもFenderなど大手メーカーで採用されている。
リフィニッシュものの様ですが、69年後期のGibosn ES335。非常に明るくレンジの広いサウンドでしたが、各パーツ痛みも激しく、もう少しまとまりが欲しいとのことでしたので、ブリッジサドルとナットをTUSQ材に交換後、再セットアップをしてご返却。当然ですが、弦を支える両端の状態は大事ですね。 pic.twitter.com/550bznaqQZ
— Y.O.S.ギター工房 (@YOSguitars) October 24, 2018
2021年にFenderが発売したモダンなスペックの「American Ultra Luxe」シリーズでは、TUSQのナットが採用されている。
TUSQの特徴
- 品質が安定している
- チューニングが安定
- サウンドが向上
品質が安定している
天然物である象牙や牛骨は、どうしても品質にばらつきが出てしまう。TUSQは人工象牙なので、品質のばらつきが少なく、どの製品も安心して使用することができる。
チューニングが安定
摩耗に強い素材で弦の滑りも良いことから、チューニングの安定性が高い。「TUSQ XL」シリーズにはテフロンが含まれていることから、さらに潤滑性が高く安定性も向上している。
サウンドが向上
TUSQは弦の振動を効率的にボディに伝えるようにデザインされており、ギターの鳴りを向上させる効果があるという。優れた倍音成分や豊かなサスティーンなど、サウンド面の向上も期待できる。
TUSQの種類
現在TUSQの製品にはナット、サドル、ブリッジピン、ピックがある。
TUSQナット
ナットにはフェンダー用やギブソン用、エピフォン用などギターに合わせた様々な形状がラインナップされている他、スロット溝が未加工のものも発売されている。
TUSQサドル
Gibsonのブリッジ「ABR-1」用サドル。
TUSQブリッジピン
ブリッジピンもホワイトorブラックの2カラーに、ドットの有無などでラインナップが豊富。
ブラック、Paua貝ドット
TUSQピック
TUSQで作られたピック。一般的な素材のピックと比べるとしなりが少なく、速弾きには向いているが、カッティングなどには向かない。
ホワイト、アイボリー、グレーの3色が発売されており、それぞれのトーンの特徴がBright、Warm、Deepとされている。形状はスタンダード、ティアドロップとトライアングルの3種類。
グラフテック社公式のピック紹介動画
TUSQ XL
「TUSQ XL」は、 同社から発売されているストリングセイバーと同じくテフロンが使われており、弦の振動により接触部分に摩擦を抑えるマイクロ分子が放出される。この分子が潤滑剤となり、チューニングの安定性がさらに向上する。
TUSQ XLはナットのみが発売されており、ブラックもラインナップされている。