生ドラム(アコースティック・ドラム)とは
生ドラムは、電気的に増幅していないタイプのドラムを指す。アコースティック・ドラムとも呼ばれる。電気で増幅して音を鳴らす電子ドラムではないタイプのドラムを「生ドラム」や「アコースティック・ドラム」と呼ぶ。
「アコースティック」は電気的に増幅していない楽器のことで、ギターであれば電気回路を持たないアコースティック・ギター、ピアノであれば電子ピアノではない一般的なピアノをアコースティック・ピアノと呼ぶ。ドラムも同じく、スネアやタム、シンバルを叩いて「生の音」を鳴らすものがアコースティック・ドラムに該当する。
生ドラムと電子ドラムの違い
先の解説したように、生ドラムは電気的に増幅していないタイプのドラムで、電子ドラムとは音が出る構造が異なる。
生ドラム(アコースティック・ドラム)はスネアやタム類、シンバル類を叩くと非常に大きな音が鳴る。生ドラムを叩いたときに出る音圧は約130db(デシベル)といわれており、これは飛行機のプロペラエンジンを直前にした時や近くの雷鳴の音の大きさにあたる。もちろん弱く叩けば音量は抑えられるが、防音対策が施されていない住宅で生ドラムを置いて演奏すると近隣に騒音で迷惑をかけてしまうので、住宅街にある家やマンションで叩くのは現実的には難しい。
一方、電子ドラムは、スネアやタム類、シンバル類がメッシュやゴムなどで出来ており、そのままスティックで叩いてもポコポコといった打音しか出ない。電子ドラムはスネアやタム類、シンバル類をモジュールに接続し、そこで音色を作ってスピーカーやヘッドフォンからドラムの音を鳴らす構造になっているため、生音自体は生ドラムよりも圧倒的に小さい。ただ、電子ドラムのスネアやタム類、シンバル類を叩いた時の音は小さいものの、バスドラムを踏んだ時の振動は他の部屋や下の階に伝わりやすいため、防音マットを敷くなどの振動対策が必要となる。
上記は筆者が自宅で使っているRolandの電子ドラム「TD-50X」。スネアやタム類はメッシュなのでかなり静音性が高い。シンバルはゴム製で、生ドラムに比べると圧倒的に静音性が高いが、パコパコという打音が結構するので、住宅内では叩いている音がそこそこ聞こえる。バスドラムもメッシュ製で静音性が高いが、ペダルを踏んだ時の振動音が漏れてしまうため、防振マットを敷いている。
シンバル類の打音を軽減するためにラバーミュートを貼っている。ミュートに軽減に使っているアイテムや効果は以下の記事で詳しく紹介。

ドラムスクールでドラムを習いたい方はこちらの記事を参考に。
