Fender Telecaster Customとは
Fender Telecaster Custom(テレキャスター・カスタム)は、フェンダーが1972年から製造しているソリッドギターのモデル。
オリジナルモデルは1981年に製造中止となったが、1986年にTelecaster Custom '72を、1999年にClassic Series '72 Telecaster Customをリリース。
フェンダー傘下のSquier(スクワイヤー)からもリイシューモデルが発売されている。
Telecaster Deluxeとの違い
同時期に開発されたTelecaster Deluxe(テレキャスター・デラックス)は、ほぼ形状やスペックが同じだが、ピックアップの組み合わせとヘッドストックの形状が異なる。
ピックアップの違い
■Telecaster Custom:
フロントにハムバッキング・ピックアップ、リアにシングルコイル・ピックアップを搭載
■Telecaster Deluxe:
フロントとリアの両方にハムバッキング・ピックアップを搭載
Telecaster Deluxeはピックアップはハムバッキングを搭載している関係で、Telecaster Customとは異なるブリッジを採用している。Telecaster Customはスタンダードなテレキャスターと同じタイプのブリッジを搭載。
Telecaster Custom
(フロント:ハムバッキング・ピックアップ、リア:シングルコイル・ピックアップ)
Telecaster Deluxe
(フロント/リア:ハムバッキング・ピックアップ)
ヘッドストックの違い
Telecaster Customのヘッドストックはスモールヘッド
Telecaster Deluxeのヘッドストックはラージヘッド
Telecaster Deluxeのスペックや特徴は以下の記事で詳しく解説。
Custom Telecasterとの違い
テレキャスターの上位機種として販売されていた、Custom Telecaster(1959〜1969年)とモデル名が酷似しているが、それぞれ形状もスペックも異なるモデル。Custom Telecasterの詳細は以下の記事で。
Fender Telecaster Customの特徴
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ボディボディシェイプはテレキャスタータイプ。オリジナルモデルのボディ材はアルダーやアッシュが使われていた。
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ネックネックはメイプル、指板はメイプルかローズウッド。ネックプレートは3点止めを採用。
リイシューモデルでも3点止めを再現している。
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ヘッドストックヘッドストックの形状はテレキャスタータイプ。「TELECASTER」というデカールの下に「Custom」の文字が小さく書かれている。
トラスロッドはヘッドから調整するタイプで、弾丸のような形状をしたブレット型のトラスロッドナットを採用。
※こちらはリイシュー版のヘッドストック。「Custom」の字体はオリジナルモデルと少し異なる。
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ピックガード専用のピックガードを採用。テレキャスターと比べてサイズが大きく、ボディ左上のスイッチの部分までピックガードが覆っている。
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ピックアップフロントにはハムバッキング・ピックアップ、リアにはシングルコイル・ピックアップを搭載。
ハムバッキング・ピックアップは、ピックアップデザイナーのセス・ラヴァーが開発したもので、ラージサイズのボビンとスレッド仕様のクニフェ(CuNiFe)マグネットを採用したワイドレンジハムバッカー。
American Original ‘70s Telecaster Customでは、当時のクニフェマグネットWide Rangeピックアップを復刻。リアには、フェンダーでチーフギターエンジニアを務めるティム・ショウがデザインした‘70s Telecasterシングルコイルピックアップを搭載。
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コントロール/スイッチボリューム×2、トーン×2。スイッチは3WAYで、フロント/フロント+リア/リアの3種類の切り替えが可能。
Fender Telecaster Customの試奏動画
1973年製造のTelecaster Custom
Fender USA製のAmerican Original '70s Telecaster Custom
Fender Custom Shop製の1972 Closet Classic Telecaster Custom