国内ギター

H.S.Anderson(エイチ・エス・アンダーソン)

H.S.Andersonとは?

H.S.Andersonは、ESPの創業者である椎野秀聰(しいの ひでさと)氏が1973年に立ち上げたギターブランド。モリダイラ楽器と共同でMad Catというギターモデルを製造していた。現在は存在しないブランドであるが、同社の代表モデル・Mad Catをモリダイラ楽器が再販している。

「H.S」は、ブランド立ち上げ人である椎野秀聰(Hidesato Shiina)氏のイニシャル。

Andersonは、ニュージーランド出身のオートバイレーサー・Hugh Anderson(ヒュー・アンダーソン)が由来。ヒュー氏は、ロードレース世界選手権(50ccクラスと125ccクラス)で通算4度のワールドチャンピオンに輝いた60年代を代表するレーサー。
※Tom Andersonを連想する人も多いかと思うが、同ブランドとは無関係である。

「HS」は自分の名前の頭文字。「アンダーソン」はバイクのマン島TTレースで優勝したライダーの名前から取った。マウンテンコースや市街地を走り抜ける危険なロードレース、そこに挑むレーサーの心意気に共感してブランド名にした。たかが、遊び。されど、遊び。危うきで、真剣に遊ぶ。そうしたブランドにしたいと思ったのだ。

引用:椎野 秀聰 (著) 『僕らが作ったギターの名器』

H.S.Andersonを代表するギター・Mad Cat

H.S.Andersonは、「Mad Cat(マッド・キャット)」というギターモデルが有名。Mad Catは1970年後半〜1980年前半に製造されていたモデル。オリジナルは現在もジャパンヴィンテージとして人気が高い。現在は、復刻版をモリダイラ楽器が販売している。

Mad CatのオリジナルはH.S.Andersonだが、ドイツの楽器メーカー・HOHNER(ホーナー)社や、アメリカのピックアップブランド・Bill Lawrence(ビル・ローレンス)の名を冠したモデルも販売されていた。

HOHNERブランド製のMad CatをPrince(プリンス)が映画『Purple Rain』で使用したことから世界的にも知られるようになった。

H.S.ANderson製のギターMad Cat

Mad Catについては、以下の記事で詳しく紹介している。

H.S.ANderson製のギターMad Cat
Mad Cat(マッドキャット) / H.S.AndersonMad Cat(マッドキャット)とは Mad Catは、モリダイラ楽器のブランド・H.S.Andersonのギター。H.S.Ander...

ブランドアイキャッチ「恋猫」

H.S.Andersonは、猫をイメージしたブランドアイキャッチを使用していた。独特な表情をした猫は「恋猫」がコンセプトで、"音に狂って荒ぶる魂"を表現しているそうだ。

この「恋猫」のデザインは、H.S.Andersonの創業者である椎野秀聰のヤマハ時代からの友人である山田敦郎氏(現・グラムコ株式会社の代表取締役会長)が手掛けた。

ギターブランドH.S.Andersonのアイキャッチ

H.S.Andersonのギターモデル

H.S.Andersonと言えばMad Catが有名だが、さまざまなモデルのギターを販売していた。

通称「アップルギター」と呼ばれる個性的な形状のモデル「HS-A1 Custom Houston」

こちらも独創的なデザインのモデル「KITE」。まさに「Kite」=「凧(たこ)」のようなデザイン

エクスプローラータイプの「HS-A3」

オフセットタイプの「HS-4TR」

クラシックなストラトタイプ「HS-2 STRIDER Sunburst」

ABOUT ME
稲垣 健太(ケンタトニック)
ギター辞典コード辞典ボイトレ・音楽用語辞典の運営者。

音楽関係の仕事の経験、ギター製作の経験、音楽教室に通った実体験をもとに、音楽に役立つ情報を発信。

■音楽歴
中学2年生の時にギターを始める
高校1年生の時にドラムを始める
関西外国語大学外国語で軽音楽部に所属し、ボーカル、ギター、ベース、ドラムを演奏
39歳からボイトレに通い始める
42歳でギタークラフトを始める
└2023年4月にギタークラフトの専門学校・ESPギタークラフトアカデミー大阪校(GCA)に入学
└ギター製作やリペアの専門技術・専門知識を習得中
└ギター製作の経験をほぼ毎日日記で更新
ギタークラフト製作日記

■音楽関連の仕事歴
[2006〜2009年]
大手CD・レコード販売店でロック、ジャズの仕入・販売を担当。
[2011年〜]
フリーランスのWebライター・Webディレクターとして開業。
大手音楽教室からの委託でボイトレサイトの運営、ボイトレ記事の執筆・編集に携わる。

■音楽教室の通い歴
[1995〜2000年まで]
某大手ギター教室に通う
[1997〜2002年まで]
某大手ドラム教室に通う
[2020年〜現在]
某大手音楽教室のボイトレ・話し方コースに通い中
ESPギタークラフトアカデミーにて月3回プロギタリストによる演奏授業を受講

■愛機
Stilblu #036 / #039 /#099
g'7 special(g7-TLT Type 2S)
Nashguitars S-57
Tom Anderson(Drop Top Classic -Deep Tobacco Fade)
TMG Gatton Thinline
Fender Custom Shop 1956 Stratocaster NOS
Gibson USA Exclusive Model / Les Paul Standard 60s Honey Lemon Burst

所有ギター一覧

■製作したギター
ギタークラフトアカデミー第1作目:
ポリゴンライン
ギタークラフトアカデミー第2作目:
Stand-Alone
ギタークラフトアカデミー第3作目:
Thin-Marauder


■好きなバンド
U2、Sigur Ros、THE 1975、Mr.Children、the band apart、くるり、SIAM SHADE、VAN HALEN

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